おしえて先生

中性脂肪が低いことについて相談

はる(7c148f4aae)・20~29歳女性 2019/10/18 投稿

健診で中性脂肪が28と低かったため、専門医の受診をすすめられました。
糖尿病など内分泌系専門のクリニックへ行き、採血をしました。やはり低かったですが、その他の肝臓や甲状腺、栄養状態は異常なかったので、
気にしなくていいと言われました。
それはいいのですが、私は仕事上夜勤もあり体を使う仕事をしてます。ここ最近夜勤が異常に疲れてしまい、休んでもつかれがとれません。
中性脂肪が低いと疲れやすいというのも見ましたが、これは関係あるのでしょうか?

下痢など起こさない程度に脂溶性成分の摂取をおすすめします

中性脂肪は水に溶けないので、血液中ではアポタンパクと呼ばれるタンパク質と結合して、リポタンパクという形で存在しています。
この中性脂肪を結合するタンパク質が少ないと中性脂肪が低値となります。
このタンパク質が低値となる原因は、生まれつきの体質によるものと肝臓機能障害などがありますが、その他の検査異常がないとのことですので、
生まれつきの体質によるものと考えられます。
中性脂肪は、皮下脂肪や内臓脂肪にもありますので、28と低くても栄養状態に異常なければ心配ありません。
中性脂肪は食事で脂肪分を摂ると食後に吸収されて高くなります。食後も中性脂肪が高くならなければ脂肪吸収が低下している可能性があります。 そうするとビタミンE、カロテノイド、ビタミンD、ビタミンKなど脂溶性栄養成分の吸収が低下してくる可能性が考えられます。そうすると疲れ易くなります。
下痢など起こさない程度に脂溶性成分の摂取をおすすめします。

ご回答いただいた

板倉弘重 先生

ドクター
ご活躍の場所 日本動脈硬化学会 名誉会員
日本ポリフェノール学会 理事長
日本栄養・食糧学会 名誉会員
日本臨床栄養学会 理事長
国立健康・栄養研究所臨床栄養部長
ブラジル リオグランデヂス-ルカソリック大学客員教授
ご専門 動脈硬化、栄養関係、高脂血症、糖尿病、高血圧など 認定臨床栄養指導医
ご経歴 東京大学大学院医学研究科博士課程修了後、同大学第三内科入局。
カリフォルニア大学サンフランシスコ心臓血管研究所留学、国立健康・栄養研究所臨床栄養部長、ブラジル リオグランデヂス-ルカソリック大学客員教授。
2000年から2010年まで茨城キリスト教大学生活科学部食物健康科学科教授。
日本臨床栄養学会理事長、日本栄養改善学会理事、日本栄養・食糧学会副会長、日本動脈硬化学会評議員名誉会員、日本病態栄養学会理事、第33回日本動脈硬化学会総会会長などを歴任。
2006年「瑞宝双光章」受賞。
2009年度国際栄養学連合(IUNS)のFellowに認定(栄養学研究分野で顕著な貢献をした世界の研究者10名の1人)。
2010年「動脈硬化疾患の予防と治療に関する栄養学的研究」により日本栄養・食糧学会功労賞を受賞。
芝浦スリーワンクリニック名誉院長
所属団体 日本内科学会、日本動脈硬化学会 名誉会員、日本ポリフェノール学会 理事長、日本老年医学会、日本肥満学会、日本栄養・食糧学会 名誉会員、日本臨床栄養学会 監事、日本栄養改善学会、日本健康・栄養システム学会 理事長
先生からの一言 楽しく健康になりましょう。