おしえて先生

降圧剤の処方について

ぽろこ(#)・50~59歳女性 2013/10/15 投稿

離れて暮らす母はごく軽い認知症状があるのですが、デイサービスを利用しながら一人暮らしをしています。
先日デイサービスで血圧が180まで上がったそうです。
普段は降圧剤を使い、100から120なのですが、その日の夜中血圧が230まで上がり、夜間救急でいつもと違う病院に搬送されました。
その後分かったのですが、いつもの病院では降圧剤が朝に2種類処方され、その他に低血圧の薬が朝晩に処方されていたのです。
本人もおかしいと思い医師に尋ねたところ「こちらで考えて出しているんだから、余計なことを言うな」と怒られたそうです。
そういう処方の仕方はあるのでしょうか?

高血圧治療ガイドラインによると

高血圧の治療については、日本高血圧学会が高血圧治療ガイドラインを出しており、それが基準となっています。
高齢者の降圧目標は病院の診察室血圧で140/90mmHg未満、家庭血圧で135/85mmHg未満とされています。
これ以上の高血圧があれば降圧剤単剤からはじめ、それでも降圧効果が不十分であれば2剤の併用療法が行われます。
高齢者では起立性低血圧や食後血圧低下が起こりやすいので慎重にゆっくり降圧するようにします。
血圧が低くなればなるほど、脳血管障害の発症リスクが低くなることは証明されていません。
低血圧症に昇圧剤が発売されていますが、ガイドラインでは降圧剤と昇圧剤を併用する仕方は記載されていません。

ご回答いただいた

板倉弘重 先生

ドクター
ご活躍の場所 日本動脈硬化学会 名誉会員
日本ポリフェノール学会 理事長
日本栄養・食糧学会 名誉会員
日本臨床栄養学会 理事長
国立健康・栄養研究所臨床栄養部長
ブラジル リオグランデヂス-ルカソリック大学客員教授
ご専門 動脈硬化、栄養関係、高脂血症、糖尿病、高血圧など 認定臨床栄養指導医
ご経歴 東京大学大学院医学研究科博士課程修了後、同大学第三内科入局。
カリフォルニア大学サンフランシスコ心臓血管研究所留学、国立健康・栄養研究所臨床栄養部長、ブラジル リオグランデヂス-ルカソリック大学客員教授。
2000年から2010年まで茨城キリスト教大学生活科学部食物健康科学科教授。
日本臨床栄養学会理事長、日本栄養改善学会理事、日本栄養・食糧学会副会長、日本動脈硬化学会評議員名誉会員、日本病態栄養学会理事、第33回日本動脈硬化学会総会会長などを歴任。
2006年「瑞宝双光章」受賞。
2009年度国際栄養学連合(IUNS)のFellowに認定(栄養学研究分野で顕著な貢献をした世界の研究者10名の1人)。
2010年「動脈硬化疾患の予防と治療に関する栄養学的研究」により日本栄養・食糧学会功労賞を受賞。
芝浦スリーワンクリニック名誉院長
所属団体 日本内科学会、日本動脈硬化学会 名誉会員、日本ポリフェノール学会 理事長、日本老年医学会、日本肥満学会、日本栄養・食糧学会 名誉会員、日本臨床栄養学会 監事、日本栄養改善学会、日本健康・栄養システム学会 理事長
先生からの一言 楽しく健康になりましょう。