おしえて先生

大きめの火傷の傷跡を消したい

ゆりん(#)・20~29歳女性 2011/12/05 投稿

先月、ドイツの友人の家を訪れている際、熱湯を太ももにこぼし火傷しました。
左は1度ですが右は2度、そして広範囲にわたっています。
あまりに痛みがひどく、皮膚がむけてきたので、救急病院に直行しました。
その後ほぼ毎日通院し、今月上旬に帰国しました。
ドイツではdisinfectionの予防注射以外に、flammazineという薬が塗り薬として処方され、毎日ガーゼを交換していった結果、赤い部分が残っていますが、うっすらと茶色い皮膚ができたような気がします。
日本では、傷跡を残したくない旨を伝えたところ、ブクラデシンナトリウムを処方されていますが、塗って3日、効き目があるのかどうか分かりません。

医師への相談以外にどうしたら良いのか、アイクリーム、クリニセルやトリポロン等の火傷傷痕ケアシートの効果など教えてください。
本当に困っているので、よろしくお願い致します。

肥厚性瘢痕の可能性も

約2ヵ月前の熱傷ですね。大変でしたね。
熱傷の程度が1度の時は半年から1年も経てば皮膚はおおむね元の色に回復するでしょう。
2度では、火傷の深さが真皮の付属器、つまり毛のうや汗腺を痛めていなければ瘢痕(はんこん)にはなりませんが、時には2度でも深いときがあり、付属器が障害されると瘢痕、つまりケロイドや肥厚性瘢痕と呼ばれる状態になります。
現在、すでに皮膚表面に表皮ができて、ジュクジュクしてなくて、少し盛り上がりがあるのでしたら、肥厚性瘢痕になってきている可能性があります。
その時は、トリポロンやクリニセルで患部を圧迫するのが良いでしょう。
皮膚科では、1cmの厚さのスポンジを貼って上からテープで圧迫するよう指導することもあります。
いずれにしても、肥厚性瘢痕部を軽く圧迫するのが良いのです。
やはり、皮膚科専門医で診てもらったほうがいいですね。

ご回答いただいた

市橋正光 先生

ドクター
ご活躍の場所 アーツ銀座クリニック 院長
ご専門 皮膚科学(光線過敏症、皮膚がん、色素異常症、美容)、再生医療
ご経歴 神戸医科大学 卒業
神戸大学大学院医学研究科 修了
ロンドン大学皮膚科学研究所 留学
神戸大学医学部 教授
サンクリニック・サンケア研究所
森之宮医療大学抗加齢研究所長
再生未来クリニック・神戸 院長を経て、現職
所属団体 日本皮膚科学会、日本研究皮膚科学会、日本色素細胞学会、日本光医学・光生物学会、日本再生医療学会、日本抗加齢医学会、日本レーザー治療学会、NPO幹細胞治療研究機構、見た目のアンチエイジング研究会、細胞再生医療研究会、糖化ストレス研究会、国際医科学研究会、生命機能研究会、白斑研究会、日本コエンザイムQ協会、カシス協会
先生からの一言 人生を心身ともに健康に生きるには顔の肌のシミやシワなど、見た目の若さが大切です。そのためには太陽紫外線の有害性を知り、皮膚細胞のはたらきを高めることです。アンチエイジングであなたも若返りましょう。