おしえて先生

皮脂分泌と男性ホルモンの関係について

deon(#)・30~39歳男性 2011/07/19 投稿

30代男性です。
皮脂分泌に悩んでいます。
毛穴が開いたりニキビができたりして困っています。
「顔を洗っているのか?」「まだニキビできるの?」「汚い」「ぶつぶつうつらない?」とか言われて精神的にキツイです。
言ってくる人達より努力している分なおさら悔しくて。
生活習慣の改善、運動、化粧水・乳液・洗顔等については実行済みです。
もうどうしたら良いのか分からなくてエステ等に通ったりしていますが効果はよく分かりません。
10年近く悩んでいます。
そんな時、男性ホルモンの仰制について知りました。
ノコギリヤシ成分、プロペシア、女性ホルモン投与等を行えば問題が解決するのでしょうか?
また、こういう問題は何科に行けばいいのでしょうか?
よろしくお願いします。

顔の洗いすぎも良くありません

皮脂の分泌にはやはり男性ホルモンが関係します。
主に睾丸で作られるテストステロンと呼ばれる男性ホルモンが皮膚に運ばれて、酵素の働きでデハイドロテストステロンと呼ばれる物質に変化します。
このホルモンが皮脂腺の分泌活性を高めます。
男性型脱毛症の原因にもなっています。
皮脂は、一方ではなくてはならないものです。皮膚の水分が外に出ないよう肌を乾燥から守ります。
また、外から皮膚を介して侵入する黴菌などを殺す働きもあります。
皮脂分泌は、汗が出る夏に増加します。また、ストレスや夜ふかし、体調不良状態でも増えますし、遺伝的な要因も大きいです。
皮脂が多すぎると顔の毛穴が垢(細胞の死骸)と一緒になってたまり、塞いでしまいます。これがニキビの原因となります。
皮脂の分泌を抑え、ニキビを減らすには、まず洗顔は1日2回までに減らす、蒸しタオルなどで毛穴を開かせる、そのあと冷水で毛穴を引き締める、クレンジングを上手に使う、などです。
皮脂を減らそうと毎日石けんで洗うと皮膚の脂がなくなりますから、皮膚の細胞は逆に脂をたくさん作ろうとします。洗いすぎは厳禁ですね。

あとは、皮膚科ケミカルピーリングを数回受けられるといいですね。プロペシアは確かに皮脂分泌を抑えますから、これも皮膚科専門医に相談ください。

ご回答いただいた

市橋正光 先生

ドクター
ご活躍の場所 アーツ銀座クリニック 院長
ご専門 皮膚科学(光線過敏症、皮膚がん、色素異常症、美容)、再生医療
ご経歴 神戸医科大学 卒業
神戸大学大学院医学研究科 修了
ロンドン大学皮膚科学研究所 留学
神戸大学医学部 教授
サンクリニック・サンケア研究所
森之宮医療大学抗加齢研究所長
再生未来クリニック・神戸 院長を経て、現職
所属団体 日本皮膚科学会、日本研究皮膚科学会、日本色素細胞学会、日本光医学・光生物学会、日本再生医療学会、日本抗加齢医学会、日本レーザー治療学会、NPO幹細胞治療研究機構、見た目のアンチエイジング研究会、細胞再生医療研究会、糖化ストレス研究会、国際医科学研究会、生命機能研究会、白斑研究会、日本コエンザイムQ協会、カシス協会
先生からの一言 人生を心身ともに健康に生きるには顔の肌のシミやシワなど、見た目の若さが大切です。そのためには太陽紫外線の有害性を知り、皮膚細胞のはたらきを高めることです。アンチエイジングであなたも若返りましょう。