おしえて先生

44年前のやけど痕

サンディエゴ(#)・40~49歳女性 2010/08/02 投稿

私の兄の古いやけどの傷のことで相談します。
兄は、13歳のときに家のお風呂の中に落ちて、大腿部より下の両足に大やけどを負いました。病院で治療をしたものの、今でも、皮膚に細かい傷ができて、ぐずぐずと化膿したりして、生活に支障が出るそうです。(44年前のことなので、そのころ皮膚の移植ができたのかわからないのですが、移植をしなかったせいなのでしょうか?)
兄は現在56歳、独身一人暮らしで、私は海外に住んでおりますので、なかなか相談にのれず、今の日本の医療もよくわからないし、また、兄は少し知能に問題があるので、どうアドバイスすればよいのかわかりません。
44年前のやけどの痕はどうすれば治るのか、教えていただけますか?よろしくお願いいたします。

現在の化膿については、皮膚科専門医の受診を

やけどの程度(深さ)により皮膚が完全に元通りになるか、ならないかが決まります。皮膚には、汗の腺や毛穴がありますが、やけどが深いとこれらの皮膚付属器は破壊され再生しません。つまり、皮膚はつるつるし、または盛り上がりケロイドのようになります。
残念ながら、現時点では、このような皮膚を正常な皮膚に戻す方法はありません。また、44年前ですから、当然、当時はん痕のない皮膚にする方法はありませんでした。
ジュクジュクするのは変ですから、一度、皮膚科専門医を受診することをお勧めします。

ご回答いただいた

市橋正光 先生

ドクター
ご活躍の場所 アーツ銀座クリニック 院長
ご専門 皮膚科学(光線過敏症、皮膚がん、色素異常症、美容)、再生医療
ご経歴 神戸医科大学 卒業
神戸大学大学院医学研究科 修了
ロンドン大学皮膚科学研究所 留学
神戸大学医学部 教授
サンクリニック・サンケア研究所
森之宮医療大学抗加齢研究所長
再生未来クリニック・神戸 院長を経て、現職
所属団体 日本皮膚科学会、日本研究皮膚科学会、日本色素細胞学会、日本光医学・光生物学会、日本再生医療学会、日本抗加齢医学会、日本レーザー治療学会、NPO幹細胞治療研究機構、見た目のアンチエイジング研究会、細胞再生医療研究会、糖化ストレス研究会、国際医科学研究会、生命機能研究会、白斑研究会、日本コエンザイムQ協会、カシス協会
先生からの一言 人生を心身ともに健康に生きるには顔の肌のシミやシワなど、見た目の若さが大切です。そのためには太陽紫外線の有害性を知り、皮膚細胞のはたらきを高めることです。アンチエイジングであなたも若返りましょう。