おしえて先生

親知らずを抜いたその後

ゆかり(#)・40~49歳女性 2008/05/07 投稿

5年前に右上奥の親知らずを1本、抜きました。とんかち(?)のようなものを使って3分割にしてから抜くという、1時間近くかかる大工事でした。抜歯してすぐは出血や痛みもほとんど無かったのですが、半年ほどしてからじょじょに抜いた場所が痛むようになり、5年経った今ではひんぱんに痛みが発生します。頭痛のときや、気圧の変化が激しい日などに痛むような気がしています。親知らずを抜いた後、いまだに歯茎に穴があいた状態になっており、そこを指で抑えると痛みがやわらぐこともあります。この痛みは親知らずを抜いたことによる何かの後遺症でしょうか?

さまざまな原因が考えられますので、まずは、歯科の受診をお勧めします。

5年前に親知らずを抜歯して、その後すぐにではなく、しばらくしてから痛みが出るようになったということですが、痛みの原因としてはいくつかのことが考えられると思います。
まず、抜いた歯の手前の歯などが虫歯になっていて、その痛みが出てきたということです。また、抜いた歯の一部が残っていて、それが何らかの痛みの原因を作っていることもありえるかもしれません。また上の奥歯の場合、副鼻腔が近い位置にあるので、副鼻腔炎を起こしたりしていると、そのあたりに痛みを感じることもあります。上記のようなはっきりした原因がみあたらないのに痛みが生じることもあり、これは神経因性の疼痛などで、近年Orofacial pain(口腔顔面痛)などと呼ばれ、この場合は、いわゆる歯の治療では痛みが治りません。いずれにしても、もし歯科医院を受診していないのであれば、一度その部位の診察を受け、原因がはっきりわかるようであれば、治療を受けることで症状はなくなります。副鼻腔炎の場合、耳鼻咽喉科へ、それらの原因がなければ、神経因性の疼痛の可能性もありますから、その場合は、専門機関(大学病院など)への受診が必要と思われます。

ご回答いただいた

大竹美嶺子 先生

ドクター
ご活躍の場所 大竹歯科クリニック(東京都港区赤坂)院長
ご専門 歯科一般、矯正歯科
ご経歴 日本歯科大学卒業、東京医科歯科大学歯学部矯正学教室専攻科
関東逓信病院矯正歯科研究員、上杉歯科医院、(医)恒心会グリーン歯科勤務を経て現職
所属団体 日本矯正歯科学会、日本歯周病学会、日本ヘルスケア歯科研究会
先生からの一言 歯周病は万病の元です。自覚症状がなくても専門家による定期的なケアを心掛けましょう。