おしえて先生

うつ病の妹と崩壊する家族

まりらっく(#)・30~39歳女性 2008/04/14 投稿

30代前半の妹のことでご相談です。
妹には夫と2人の息子がいるのですが、長男が生まれた6年ほど前から重症のうつ病に罹っています。自殺を図って入院したこともあり、勤務先も退職し、家事・育児がほとんど出来ず、食事は外食に頼りながら日々何とか生活しているといった状況です。
心配なのは、妹よりも母・父のことです。母は60歳で定年退職した後、妹の病状が悪化すると妹のところへ駆けつけ、軽快するまで長いときは3~4ヵ月間滞在し、家事全般と孫の世話、義理の息子(妹の主人)の世話まで一手に引き受けて頑張っています。そのせいで母は血圧がイッキに上昇し、投薬治療を受けてしのいでいる状態です。母は妹の世話に生きがいを見出しているようでありながら、精神的にかなりストレスがかかっているのは否めません。母の母が60歳で脳卒中で急死したこともあり、妹よりも母の体調がとても心配です。
また母が家を不在にしている間、父は実質独居老人のような生活で、電話をするたびに反応が鈍くなっているのも心配です。
うつ病の家族、とくに高齢の親はどのように病気の子供にかかわっていけばよいのか、アドバイスを頂けると助かります。宜しくお願い致します。

ご家族だけで看病をしようせず、バックアップシステムを作って

本当に大変な状況ですね。ご両親のことはとても御心配になられますね。まず、ご家族だけで妹さんの看病をしようと思われず、高齢者の介護のように公的な制度の利用をお勧め致します。保健所等に精神障害者に対するヘルパー制度について問い合わせて、利用されるのはいかがでしょうか?また、妹さんの症状悪化のときには早めに入院して、病相期を短くするのも1つの方法でしょうか。
いずれにしろ、今後、お母様だけに頼っている状況はいつまでも続かないと思いますので、主治医の先生や病院のケースワーカーの方々とご相談されながらバックアップシステムを作ることが大切と思います。

ご回答いただいた

半田(伊藤)容子 先生

ドクター
ご活躍の場所 八事クリニック 院長
ご専門 心療内科、精神科、医学博士、精神科専門医、精神保健指定医、日本精神分析学会認定精神療法医、認定産業医
ご経歴 名古屋大学医学部、名古屋大学大学院医学系研究科卒業
名古屋大学付属病院
愛知県立城山病院
生々会松蔭病院を経て
八事クリニックを開設
所属団体 日本精神神経学会、日本精神分析学会、日本うつ病学会、
日本精神病理・精神療法学会
先生からの一言 明るく穏やかな生活を奏でる為に、皆様のお役に立てたら幸いです。