おしえて先生

低血糖者にアドバイスを!

インスリン(#)・30~39歳女性 2008/02/27 投稿

主人が時々低血糖を起こすので受診したところ、体質系の低血糖とのことで、病気ではなくて膵臓が勝手にインスリンを長い時間出し続けてしまう様です。でも、病気ではなくても低血糖は起こしてしまうので気を付けないといけないと思っています。空腹時に起こりやすいと考え、朝食などを抜かないように心がけたいと思っているのですが、主人は、胃の検査のために朝食を抜きました。私は低血糖を起こすといけないからと市販されてるブドウ糖を持って行かせたのですが、間違っているでしょうか?主人は、「朝食は抜いても低血糖にならない」「朝起きて食べると、その糖に反応してインスリンが出てしまう」と言い張ります。そうなんでしょうか?もし、そうなら食事を摂ることができなくなるのではないでしょうか?食事と低血糖の関係について正しい説明をお願いいたします。

インスリンを作る細胞が増えてきていることもあるので、良く診てもらうことが必要です。

食事を摂ると、糖分が吸収されて血糖値が上昇します。そして、膵臓(のβ細胞)は、血糖値が上昇したことを認知してインスリンを分泌し血糖値を低下させようとします。その時、インスリンの分泌が過剰であったり、遅かったりしますと、血糖値は正常値にとどまらずにさらに低下して、低血糖になってしまいます。また、血糖が下がり過ぎると、膵臓からグルカゴンが分泌されて血糖値を上げようとします。このような血糖値の調節が上手にできない時にも低血糖を起こしてしまいます。
なかにはインスリンを作る細胞が勝手に増えてきていることもあるので、良く診てもらうことが必要です。

ご回答いただいた

板倉弘重 先生

ドクター
ご活躍の場所 日本動脈硬化学会 名誉会員
日本ポリフェノール学会 理事長
日本栄養・食糧学会 名誉会員
日本臨床栄養学会 理事長
国立健康・栄養研究所臨床栄養部長
ブラジル リオグランデヂス-ルカソリック大学客員教授
ご専門 動脈硬化、栄養関係、高脂血症、糖尿病、高血圧など 認定臨床栄養指導医
ご経歴 東京大学大学院医学研究科博士課程修了後、同大学第三内科入局。
カリフォルニア大学サンフランシスコ心臓血管研究所留学、国立健康・栄養研究所臨床栄養部長、ブラジル リオグランデヂス-ルカソリック大学客員教授。
2000年から2010年まで茨城キリスト教大学生活科学部食物健康科学科教授。
日本臨床栄養学会理事長、日本栄養改善学会理事、日本栄養・食糧学会副会長、日本動脈硬化学会評議員名誉会員、日本病態栄養学会理事、第33回日本動脈硬化学会総会会長などを歴任。
2006年「瑞宝双光章」受賞。
2009年度国際栄養学連合(IUNS)のFellowに認定(栄養学研究分野で顕著な貢献をした世界の研究者10名の1人)。
2010年「動脈硬化疾患の予防と治療に関する栄養学的研究」により日本栄養・食糧学会功労賞を受賞。
芝浦スリーワンクリニック名誉院長
所属団体 日本内科学会、日本動脈硬化学会 名誉会員、日本ポリフェノール学会 理事長、日本老年医学会、日本肥満学会、日本栄養・食糧学会 名誉会員、日本臨床栄養学会 監事、日本栄養改善学会、日本健康・栄養システム学会 理事長
先生からの一言 楽しく健康になりましょう。