おしえて先生

手あれが治らないのですが

りん(#)・30~39歳女性 2007/11/08 投稿

いわゆる主婦湿疹だと思いますが、最初は右手の人差し指から荒れていき、どんどん広がって今では手袋なしでは何も出来ません。魚介類や肉類を触るとかゆくて料理もおっくうになります。ハンドクリームも何種類か試し、皮膚科にも行きましたが一向に良くなりません。食生活にも問題が有るのでしょうか?

治療薬を塗っているだけでは、手荒れは治りません

手荒れの原因は、大抵、皮膚に直接触れる化学物質の刺激です。例えば、洗剤、シャンプー、紙などです。この中でも特に洗剤による場合が多いですね。皮膚の一番外側は角層と言って、毎日垢になって剥がれていく細胞からできています。角層は、外部から体に入ってくる化学物質、細菌などの感染源や、紫外線を防ぐ役目を担っています。生来、角層が乾燥しやすいヒトは、角層の細胞と細胞の間に隙間ができやすいので、軽い刺激で荒れてきます。外部から侵入しやすいためです。
荒れた指を治すには、徹底して手や指の皮膚を外からの刺激、特に化学物質から保護します。最低2週間、できれば1ヵ月間は、洗剤、シャンプーには決して触れないようにします。炊事は、綿の手袋をし、その上からゴム手袋をはめてするのが望ましいですね。できるのであれば2週間はやめ、お惣菜を買ってきて済ませるのも一つの方法です。そして、シャンプーは家族の方に手伝ってもらいましょう。この間に皮膚科専門医の治療を受ければ治るはずです。ただ治療薬を塗っているだけでは、手荒れは治りません。更に治った後は、保湿など予防法を工夫することが必要となります。

ご回答いただいた

市橋正光 先生

ドクター
ご活躍の場所 アーツ銀座クリニック 院長
ご専門 皮膚科学(光線過敏症、皮膚がん、色素異常症、美容)、再生医療
ご経歴 神戸医科大学 卒業
神戸大学大学院医学研究科 修了
ロンドン大学皮膚科学研究所 留学
神戸大学医学部 教授
サンクリニック・サンケア研究所
森之宮医療大学抗加齢研究所長
再生未来クリニック・神戸 院長を経て、現職
所属団体 日本皮膚科学会、日本研究皮膚科学会、日本色素細胞学会、日本光医学・光生物学会、日本再生医療学会、日本抗加齢医学会、日本レーザー治療学会、NPO幹細胞治療研究機構、見た目のアンチエイジング研究会、細胞再生医療研究会、糖化ストレス研究会、国際医科学研究会、生命機能研究会、白斑研究会、日本コエンザイムQ協会、カシス協会
先生からの一言 人生を心身ともに健康に生きるには顔の肌のシミやシワなど、見た目の若さが大切です。そのためには太陽紫外線の有害性を知り、皮膚細胞のはたらきを高めることです。アンチエイジングであなたも若返りましょう。