おしえて先生

体重増加と胃薬の関係

もも(#)・30~39歳女性 2007/09/25 投稿

現在、胃が弱っているせいか、長い間、胃に食べたものが残ってしまいます。丸一日残っている感じや、のどの辺りまで一杯になっている感じがあり、また、便も出ず、何も食べれなくなり、2日くらい前に食べたものを戻してしまったこともあります。病院にかかった際、逆流性なんとか(?)とかいった症状でした。
以来、便秘薬と胃薬を放せず、胃薬は食前(又は食間)、食後、などをいろいろ変えながら飲んでいます。しかし、食べる量は増えていないのに、最近体重が徐々に増加してきて、肥満気味になりつつあります。もしかしたら胃薬が悪いのでしょうか?胃薬を飲んで消化を促進させることによって、体内への栄養吸収が本来より良くなってしまい、体重増加に繋がっているのでしょうか?
「このまま胃薬と便秘薬を併用して飲み続けていかなくてはならないのか」という不安と、さらに、「肥満によりメタボリックになってしまったら」と思うと不安でたまりません。病院で検査しても特に目立った異常はないとの事で、どうしたらいいのかわかりません。
どうか助けてください。

食生活の大幅な改善が必要です

胃薬と体重とは直接の関係はないと考えられます。体重が増えたのは、胃の具合が正常になって消化、吸収がよくなったためかと思われます。ももさんの症状から病名は「逆流性食道炎」と考えられます。
この病気は、かつては、欧米の60歳以上の高齢者に多い病気でしたが、近年は食生活の洋風化で日本にも増えてきています。
最大の症状は、胃酸の過剰分泌ですが、その原因は、肉や油っこいものなど脂肪分の多い食品を日常的に摂取することにあります。このような食事により胃が刺激されすぎる事で、胃酸の分泌量が増し、胃酸の逆流が起きやすくなります。また、食物の過剰摂取も胃の活動を活発にし、胃酸の過剰分泌を招きます。
ももさんは、便秘もされており、便秘薬も飲まれているようですが、いずれにしても、今の食生活を大幅に改善する必要があるように思います。
まず、胃酸過多を抑えるためには、胃を刺激する肉類をさけ、動物性タンパク源としては白身の魚、貝類、かにやいかやたこ、卵白などを、その他には、ごぼうやセロリーなど繊維の固い野菜はさけ、ほうれん草やにんじんなどの緑黄色野菜や、酸味の少ない胃にやさしいりんごなどの果物を召し上がる事をおすすめいたします。りんごはありがたい果物で、胃腸の弱い人にも便秘の人にも良く、食べますと体の中にビタミンCをつくるという不思議な働きもします。
これらの食品をとることで、腸の働きも良くなり便秘も改善されてくると思われますので、便秘薬は徐々に減らしていかれることをおすすめいたします。

ご回答いただいた

白鳥早奈英 先生

ドクター
ご活躍の場所 中部学院大学講師
教育庁・農林水産省・文部科学省各省及び全農等による「食育」指導
都道府県及び市町村主催の健康講座講師
企業における健康講座講師
美容学校講師
雑誌連載、テレビの健康番組(コメント、監修)
ご専門 栄養関係全般(とくに食べ合わせ、ダイエット指導)
生活習慣病予防の運動及びリハビリ運動、心療カウンセリング、美容食
ご経歴 青葉学園短期大学食物栄養科卒業、日本女子大学家政学部栄養科卒業
東京農業大学栄養科及びアメリカジョージア州立大学栄養科に学ぶ
アメリカンワールドユニバーシティにて博士号取得
重野診療所にて栄養指導
ジョージア州エモリー大学講師
所属団体 日本栄養士会及び栄養改善学会、アメリカ栄養士会、日本ビタミン学会、日本肥満学会、アーユルベーダー学会、日本健康運動指導士会、日本代替医療学会
先生からの一言 美容や医療の指導に携わる人々は、第一に指導者本人が心身ともに健康でなければ説得力がない、できれば実年齢より5~10歳位若い肉体であるのが望ましいとの考えのもと、日々努力をしています。