おしえて先生

内臓疾患と顔のシミは関係があるのでしょうか?

のら(#)・40~49歳女性 2007/01/11 投稿

私は両ほほに大きなシミがあります。また腹部にひどい不快感(膨満感、便秘、げっぷ、吐き気、痛み)があり、これらの不快感がひどくなるとシミが濃くなる気がします。 32歳で結婚したのですが、自営業で忙しく食事は姑が用意してくれるために満腹でも残すことができず、2年間で10kg太ってしまいました。そして34歳のときには両ほほが真っ黒に。その後、吐き気やげっぷがひどく、1日2食以上食べるとひどい膨満感に襲われ、食べないとお腹は楽ですが空腹になると今後は過呼吸が起こるといった状況です。内科・胃腸科を受診したところ何の異常もないといわれました。皮膚科の先生におたずねしたいのは、内臓が悪いと両ほほに影響が出るものなのか、またこの黒いシミをとるにはどうしたらいいかということです。よろしくお願いします。

肝斑が原因なので、日焼け止めで美白対策を。

シミといってもたくさんの病気があり、それぞれ原因が異なります。
ご質問のシミは恐らく両側の頬骨(きょうこつ)部を含めた頬部、さらには、額や口の周りにも地図上に出来る肝斑(かんぱん)のことでしょう。
肝斑は圧倒的に女性に多いシミで、女性ホルモンの影響で出来ると考えられています。色が肝臓に似ているから「肝斑」というだけで、肝臓機能には関係ありません。詳しい原因はまだ分かっていませんが、ご質問のような太りすぎや毎日の腹部膨満感、食べすぎで肝斑になったとの報告はありません。太りすぎで黒くなるのは、ワキの下や首筋です。
そして、この肝斑をさらに黒くするのは太陽紫外線ですので、外出時だけでなく、日差しが入りこむ部屋の中でもしっかりした日焼け止めの使用が欠かせません。
治療には、トラネキサム酸、L‐システイン、ビタミンC、E、CoQ10の内服と美白剤を皮膚に塗ることをおススメします。また、美白ではレチノイン酸も有名ですが、特殊な化学物質ですから専門の皮膚科医に相談してください。

ご回答いただいた

市橋正光 先生

ドクター
ご活躍の場所 アーツ銀座クリニック 院長
ご専門 皮膚科学(光線過敏症、皮膚がん、色素異常症、美容)、再生医療
ご経歴 神戸医科大学 卒業
神戸大学大学院医学研究科 修了
ロンドン大学皮膚科学研究所 留学
神戸大学医学部 教授
サンクリニック・サンケア研究所
森之宮医療大学抗加齢研究所長
再生未来クリニック・神戸 院長を経て、現職
所属団体 日本皮膚科学会、日本研究皮膚科学会、日本色素細胞学会、日本光医学・光生物学会、日本再生医療学会、日本抗加齢医学会、日本レーザー治療学会、NPO幹細胞治療研究機構、見た目のアンチエイジング研究会、細胞再生医療研究会、糖化ストレス研究会、国際医科学研究会、生命機能研究会、白斑研究会、日本コエンザイムQ協会、カシス協会
先生からの一言 人生を心身ともに健康に生きるには顔の肌のシミやシワなど、見た目の若さが大切です。そのためには太陽紫外線の有害性を知り、皮膚細胞のはたらきを高めることです。アンチエイジングであなたも若返りましょう。