おしえて先生

大人のニキビに悩まされています。

wakatan(#)・30~39歳女性 2006/12/22 投稿

生理がはじまってからだと思うのですが、10代からニキビができはじめ(主に額から頬)、20代初めがピークにでき、20代後半からは顎付近にでき、30代になって最近は顎から首にかけてできはじめています。
10代、20代はすぐに白や黄ニキビで化膿していた為、いろんな皮膚科に通院しましたが塗り薬や投薬も効かずまた知らずと潰れたこともり頬にニキビ跡の凸凹があります。最近の首ニキビは、小さな湿疹のようなぶつぶつがあり、それが大きくなると赤くしこりのような違和感や化膿するものもあります。30代にもなってまだでているので何かのアレルギーなのか食事のバランスが悪いのか、ストレスなのか、使用している化粧品が悪いのか、原因を知りたいので、通院か人間ドックを受診しようかと悩んでいます。通院の場合は、やはり皮膚科に行くべきでしょうか?

皮膚科でニキビの症状にあわせた治療を受けてください。

大人のニキビ、俗には顔に出来る吹き出物と呼ばれていますが、専門的には毛嚢炎と呼ばれます。思春期のニキビも毛嚢炎ですが、大人とは出来る部位が違います。思春期には、顔の額、ほほにたくさん出来ますが、次第にあご、首、さらには胸や背中など下に向かってゆきます。赤く硬いできもの(専門的には炎症を伴った丘疹)が大きくなり化膿しますと跡が残ります。また瘢痕となって凹んだりします。生理の時にひどくなることもよくあります。

ニキビは皮脂腺(皮膚にある脂を作る腺)がよく発達した時に出来ます。また、毛穴を詰める角栓(ふけのようなもの)が出来やすいこともニキビの原因となります。ですから、治療は皮膚を良く知っている皮膚科の先生に任されるといいのです。皮膚科では、顔を石鹸で洗うこと、つまり皮膚の脂をとり、角栓を溶かし、加えて皮膚を清潔に保つようにします。症状によっては始めからニキビの原因なるニキビ菌を殺す抗生物質を飲んだり、皮膚に塗ったり、さらに角栓を溶かすくすりを塗り、あるいは炎症を抑えるためにビタミン剤を飲むこともあり、塗ることもあります。生理時に悪くなる人にはホルモン剤を飲んでもらうこともありますが、あまり一般的ではありません。最近では、かなりひどいニキビでもケミカルピーリングと抗生物質の内服で治療できます。皮膚科専門医の治療は患者さんのニキビの症状によって違ってきます。是非皮膚科を受診され適切な治療を受けてください。

ご回答いただいた

市橋正光 先生

ドクター
ご活躍の場所 アーツ銀座クリニック 院長
ご専門 皮膚科学(光線過敏症、皮膚がん、色素異常症、美容)、再生医療
ご経歴 神戸医科大学 卒業
神戸大学大学院医学研究科 修了
ロンドン大学皮膚科学研究所 留学
神戸大学医学部 教授
サンクリニック・サンケア研究所
森之宮医療大学抗加齢研究所長
再生未来クリニック・神戸 院長を経て、現職
所属団体 日本皮膚科学会、日本研究皮膚科学会、日本色素細胞学会、日本光医学・光生物学会、日本再生医療学会、日本抗加齢医学会、日本レーザー治療学会、NPO幹細胞治療研究機構、見た目のアンチエイジング研究会、細胞再生医療研究会、糖化ストレス研究会、国際医科学研究会、生命機能研究会、白斑研究会、日本コエンザイムQ協会、カシス協会
先生からの一言 人生を心身ともに健康に生きるには顔の肌のシミやシワなど、見た目の若さが大切です。そのためには太陽紫外線の有害性を知り、皮膚細胞のはたらきを高めることです。アンチエイジングであなたも若返りましょう。