夏のウイルス性感染症(夏風邪)の発症時期は5月から8月。今回は、手足口病やヘルパンギーナ、プール熱などウイルスが原因である感染症を中心に、夏の感染症の原因や症状をご紹介します。感染症は大人だけでなく子供にも注意しましょう!
夏は、厳しい暑さから食欲不振になったり、生活習慣が乱れやすく夜更かしが続いたりして、なにかと体調を崩しがち。そんな私たちを狙っているのが感染症です。
感染症とは、ウイルスや細菌、真菌、微生物などが皮膚や粘膜などから体内に侵入して増殖し、さまざまな症状を起こす病気のこと。
夏場に流行る感染症のうち、今回は手足口病、プール熱、ヘルパンギーナなど、ウイルスが原因の感染症について考えてみましょう。
夏のウイルス性感染症の発症時期は5月から8月といわれ、主な症状は胃腸が不調になること。体全体の免疫力がダウンするため、長引くことも多いようです。
この季節、ウイルスは独特の方法で私たちの体に侵入してきます。
「咽頭結膜熱」は通称プール熱といい、特に児童が感染しやすいようです。病気の元である「アデノウイルス」は便や唾液を通じて感染しますが、特にプールの水から感染する確率が高いとされています。
このように、プールの後よく目や体を洗わないことや、タオルの貸し借りなどの機会を通じて、人から人へと感染者を増やすのが夏場のウイルスの特徴です。
感染症を予防するには、毎日の心がけが肝心です。外出先から帰ったときや食事前の手洗いを習慣づけるだけでも、ずいぶんと予防につながります。「自分だけはキレイ」と思っている人も多いかもしれませんが、、大人の中にも手洗いの習慣がついていない人がたくさんいます。子どもの泥汚れとは違い、目に見えない汚れが多いので、爪の間などしっかりと丁寧に洗いましょう。濡れたままの手で、髪の毛を触らないことも大切です。
また、夏休みにはアウトドアなど楽しむ機会が多くなりますが、外での食事の支度時は、念入りに手や食材を洗う、食材に十分に火を通すなど衛生管理につとめるようにしましょう。
体全体の免疫力を高めておくことも予防のポイント。休養を十分にとり、栄養バランスがとれた食事を。特に粘膜の材料となるたんぱく質や、免疫細胞を強化するビタミンA・C・E、腸を元気にする乳酸菌や食物繊維などを意識して摂りたいものです。日焼けをして肌が乾燥すると免疫力の低下につながることも覚えておきましょう。
もし感染症を発症したら、ほかの人に感染しないように注意することも必要となります。下痢が続く、高熱が続くなどの症状が見られた場合は、直ちに医師の診断を受けるようにしましょう。
長期の休みに入ると家族で海外旅行に行く人も多いことでしょう。そんな時、海外でも感染に気をつけなくてはいけません。
海外旅行に出かける人は渡航先の感染情報を入手し、それぞれの国に対応した予防接種を受けること。渡航先では生ものや生水にも注意が必要です。日本とは違う環境であることを忘れずに。
またバカンスでつい気を緩めてしまいがちですが、STD(性感染症)のリスクがあることを常に心しておきましょう。
感染症にかからないように十分に気をつけて、楽しい夏をお過ごしください。
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