骨粗しょう症(こつそしょうしょう)はカルシウム不足によって骨がスカスカになる病気です。高齢者ではちょっと転んだだけでも骨折する場合があり、怖いのは、その結果「寝たきり」になってしまうこと。リスクの高い人は予防を心がけましょう。
「骨粗しょう症」ってどんな病気?
ご存知の方も多いと思いますが、骨粗しょう症(こつそしょうしょう)はカルシウム不足によって骨がスカスカになる病気です。骨の中が粗くなるので、当然骨が弱くなり、骨折しやすくなります。
加齢とともにその発生率は高くなり、高齢者ではちょっと転んだだけでも骨折する場合があるくらいです。特に怖いのは、大腿骨頸部(骨盤にいちばん近い部分の足の骨)を骨折し、その結果「寝たきり」になってしまいます。
年齢別にみた骨粗しょう症の発症頻度
出典:「貯骨でふせぐ骨粗鬆症」家庭栄養研究会編集
食べもの通信社
どうして「骨粗しょう症」になるの?
カルシウム不足が招く病気だけど、原因はそれだけではありません。
骨粗しょう症になる原因は?
- ●加齢
普通の健康な人でも、骨量は45歳くらいから減り始めます。
- ●遺伝・体質による
家族に骨粗しょう症の人がいる場合、なりやすいともいわれています。また、体重の多い人ほど骨の量が多いといわれます(小柄な人より大柄な人のほうがなりにくいようです)。
- ●女性ホルモンの不足による
閉経後の女性がなりやすいようです。女性ホルモン「エストロゲン」が減少すると骨量が減少すると考えられています。
- ●カルシウム代謝調節ホルモンによる
人の体のはたらきを調節するカルシウム代謝調節ホルモンのはたらきにより、骨の吸収と形成が調節されていますが、これがなんらかの原因でバランスが崩れ、吸収が形成を上回ると骨粗しょう症になります。
- ●栄養不足による
カルシウムの摂取が不可欠ですが、その吸収率を高めるのに必要なのがビタミンDやビタミンKなどです。これらが不足していては、カルシウムが吸収されにくくなります。
- ●運動不足による
骨にはある程度負荷をかけたほうが強くなります。激しい運動でなく、ウォーキングでもOKです。また、太陽光を浴びるのも必要です。
- ●喫煙・飲酒による
たばこの吸いすぎは胃腸を荒らし、カルシウム吸収率を悪くします。また、過度の喫煙や飲酒は、体のバランスを崩してホルモンの異常をきたすので注意しましょう。
「骨粗しょう症」になりやすいのはどんな人?
次のような条件に当てはまる人は要注意です。とくに骨粗しょう症は、知らない間に骨のスカスカ度が進行していて、気がついたときには骨折!ということになりかねません。
こんな人は骨粗しょう症が迫っているかも!?
- 女性
- 高齢者
- やせた人
- 運動をあまりしない人
- 牛乳を飲まない人
- 日光にあまり当たらない人(北国の人)