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痛くないお産がある!?

無痛分娩ってどんなもの?
無痛分娩ってどんなもの?「お腹を痛めて産んだ…」
わが子について語るときよく使う言葉。母親にとって出産時の痛みは、生涯忘れられない記憶なのだろう。
出産の痛みとしては、おもに2種類がある。ひとつは、子宮が胎児を体外に押し出そうとして収縮をくり返し始めることで起こる、陣痛。もうひとつは、胎児が産道を通過し、母体の外に出る時、膣や会陰部を大きく広げ圧迫することによる、分娩の時の痛みだ。
これらの痛みをコントロールする方法として、現在、日本でひろがりつつあるのが麻酔を使う「無痛分娩」だ。次の3つの方法が一般的に普及している。

無痛分娩の代表的な方法
全身麻酔法 静脈注射または吸入により、全身を麻痺させる。妊婦はほぼ眠ったままで出産する。
陰部神経ブロック法 産道〜会陰部のみの最小限の部分を麻痺させる局部麻酔。陣痛を弱めてしまうことなく産道周辺の筋肉を緩めることができる。妊婦は意識がある。
硬膜外麻酔法 現在最も普及している方法。硬膜の外にあるスペースに、低濃度の麻酔薬と鎮痛薬を持続的に注入する。局所麻酔よりもより広い下半身の感覚を麻痺させることで、妊婦の意識を保ったまま、陣痛時の痛みを確実に抑えられる。

痛みに耐えてこそ一人前?
わが国の女性にはまだなじみが薄い「無痛分娩」。欧米諸国ではのきなみ80%を超え、出産の一般的な選択肢のひとつになっているという。この違いには、どんな背景があるのだろうか?

わが国では「痛みに耐えられる」=「精神的に強い」という考えから、「お腹を痛めて産んだ子」「痛みに耐えてこそ一人前の母親になる」などとまことしやかに言われ、痛みをともなわないお産を選択しようとする母親に精神的なブレーキをかけている。

しかし、「無痛分娩」はすべての痛みを取り去るわけではない。正常な分娩の場合、不規則な陣痛(前駆陣痛)が次第に定間隔になり、10分おきになると本格的な分娩がはじまる。無痛分娩のための麻酔は、この本格的な分娩の開始後に打つ。極度の痛みによって生じる弊害を避けるため、痛みを軽くするという考え方なのだ。まったく痛みを感じないわけではないので、「和痛分娩」と呼ぶ産婦人科医もいる。

また、わが国には無痛分娩を手がけることのできる麻酔科医、あるいは麻酔術に熟達している産婦人科医が非常に少ないという現実がある。とくに硬膜外麻酔は、特殊で難易度が高い手技と、分娩に関する知識や経験、判断力が求められる。妊婦が無痛分娩を希望しても、「当院では対応できない」と断られるケースもあるだろう。


無痛分娩によるメリット、デメリット
無痛分娩によるメリット、デメリット妊婦の中には、分娩時の“極度の”痛みにより、過呼吸を起こしたり、子宮口が十分に開かないうちにいきみ始めてしまうケースが多く見られる。すると胎児の体に十分な酸素を送ることができなくなり、低酸素血症や仮死におちいるが、無痛分娩はそのリスクを軽減することができる。心疾患や妊娠中毒症などで高血圧を合併している妊婦も、分娩管理がしやすい。痛みによる緊張がなくスムースに胎児が母体外に出やすいため、会陰切開の必要もない。産後の回復も早く、日常生活にも復帰しやすい。
また麻酔をかけるといっても硬膜外麻酔や陰部神経ブロックの場合は局所のため、意識は明確だ。痛みはなくても母体自身の力でいきみ、産むことができる。

もちろん、無痛分娩にも短所はある。わが国では麻酔科医の数そのものが少ないので、無痛分娩の場合は麻酔科医のスケジュールにあわせ日中の計画分娩になるケースが多くなってしまう。帝王切開や吸引分娩(吸引カップを胎児の頭にあてて陰圧で吸着させ、これを引っぱって胎児が出てくるのを助ける医療処置)になるケースが多いという報告もある。
医学の進歩はめざましい。分娩の「痛み」だけが時代から取り残されていくのもおかしな話である。正しい知識を身につけ、自分らしい、納得の得られる出産をしよう。

無痛分娩Q&A
Q 硬膜外麻酔法が向いていないケースは?
A 例えば、血が止まりにくい妊婦さんなどには、硬膜外麻酔ができない場合がある。また、硬膜外麻酔は背中に針を刺すため、全身、または背中に感染症がある場合も硬膜外麻酔ができない。このほかにも無痛分娩ができないケースがある。医療機関に相談してみよう。
Q 麻酔薬は胎児に影響する?
A 麻酔薬が作用するのは、痛みを大脳に伝達する神経のみ。胎児への影響はない。
Q 麻酔が効かない、あるいは効き過ぎることは?
A 無痛分娩の場合、分娩監視装置によってお産の進み方や胎児と母体の状態をチェックするのが一般的。状況を見ながら麻酔の効き具合を調節するため、効かない、あるいは効き過ぎるということはない。

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