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今週のトピックス 気になるから気になる病気 強迫性障害


不安でならない強迫性障害
どんな病気?
誰でも火の元や戸締りなどが気になることはあるもの。しかし、何度も確認しているにもかかわらず、きちんと確認したかどうかが不安でならない――強迫性障害は、理性では「バカバカしい」「まったく意味がない」とわかっているにもかかわらず、不安や恐怖にとりつかれてしまう心の病だ。かつては、強迫神経症と呼んでいた。現在、この病気で悩んでいる人は人口の約2%といわれ、決して、めずらしい病気ではない。

単なる不安を通り越し、以下のようなことがあるようなら、一度、専門医を受診してみて欲しい。

●本人がひどく苦痛に感じており、なんとか考えないようにしようとしている
●不安や、不安を解消する行為のため、1日1時間以上を浪費し、生活に支障をきたしている

また、背景にうつ病や統合失調症が隠れていることもある。「気分が落ち込み、自殺願望がある」「誰かの『○○しろ』、という声が聞こえる」などの症状があるときはさらに注意が必要だ。

不安でならない強迫性障害 < 抱いている不安は人によってさまざま >
・自分や他人を傷つけてしまうかもしれない
・暴力的な考えや場面が頭に浮かんで離れない
・知らない間に犯罪を犯しているかもしれない
・電車に飛び込んでしまうかもしれない
・尿や便が体や衣服についているのではないか
・有害廃棄物や放射能に汚染されるのではないか
・自分が汚いものをまき散らして他人に害を与えるのではないか
・鍵をかけていないのではないか
・火の元を始末していないのではないか
・大切なものをなくしてしまうのではないか
・縁起の悪い方角に行くのが怖くてたまらない

詳しい原因はよくわかっていない
なぜ起こる?
詳しい原因はよくわかっていないが、強迫性障害にかかる人には、ある程度、性格上の特徴があるといわれる。

さらに、不安(強迫観念)から逃れるため、自分でもバカバカしいと思う行為(強迫行為)を繰り返さずにはいられないケースも多い。
メモ性格上の特徴
・完璧主義で几帳面
・白黒はっきりつけたがる
・欲求不満や葛藤に悩みやすい
・心配性だ
・良心的だ
・不安や緊張が強い

手を洗う < A夫さんの場合 >
A夫さん(21歳)は大学3年生。性格は大人しく几帳面で、成績は優秀だった。ところが、テレビで原子力発電所の事故のニュースを知ってからというもの、放射能に汚染されるのでは、という恐怖にとりつかれてしまった。大学へはマスクをして通い、1日何度も手を洗わずにはいられない。ちょうどつきあっていた彼女とも、出身地が原発に近い町だったことから別れてしまった。自分でもおかしな考えにとりつかれているとは思うが、どうすることもできない。最近は、人が大勢集まる電車などに乗るのも怖くなってきた。


< B子さんの場合 >
B子さん(32歳)は最近、念願の女の子を産んだばかり。可愛がって育てており、周囲からも理想的な母親だといわれている。ところがあるときから、もしかしたら子どもを虐待してしまうのでは、という不安に苛まれるようになった。そこで、我が子をいじめたりしないように、子ども部屋に入る前に必ず108回、足踏みをしている。意味のない行為だとは思っていても、やめることができない。

気長に焦らず克服しよう
どうやって治す?

■中心となるのは薬物治療
以前から使われている抗うつ剤や、副作用の少ないSSRIという新しいタイプの抗うつ剤が一般的だ。このほか、向精神薬を用いることもある。

■行動療法にもトライを
リラックス体験をしながら、あえて緊張を強いられる場面に徐々に慣れるような訓練をおこない、緊張を克服する、自信を持つようにする方法。

■自助グループもおすすめ
患者同士が集まって助け合いながら治癒をめざす自助グループもある。「悩んでいるのは自分だけではない」ということがわかるだけでも楽になる。自分の症状を気にせず、日常生活に意識を向けるようにする「森田療法」の会などが代表的。


好きなことを楽しむ、あまり病気のことを考えない治療には、焦らず気長に取り組みたいもの。悲観しないで、プラス思考で過ごすのが一番の薬だ。「また不安になるのではないか」「やりたくないことを繰り返してしまうのでは」という不安が、かえって症状を誘発してしまう。自分の好きなことを楽しむようにし、あまり病気のことを考えないようにしよう。

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