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ドクターインタビュー 〜レビー小体型認知症の診断〜

小阪憲司先生

レビー小体型認知症の患者さんは、どのようなきっかけで受診をして、どのような検査をするのか。診断までの実際の流れや家族の心得について、この病気の発見者であり専門医である小阪憲司先生にお話を伺った。

お話を伺った先生:
メディカルケアコート・クリニック院長 小阪憲司先生(横浜市立大学名誉教授)

うつ病やパーキンソン病と誤診されて…

――どういう経緯で来院される患者さんが多いですか?

パーキンソン病やうつ病と診断されたけれど、診断されてから1〜2年経って「どうも違うようだ」と感じたご家族が連れてくるパターンが多いですね。奥さんや旦那さん、あるいはお子さんがインターネットなどでレビー小体型認知症を知り、私のところで受診されます。おかしいと思っていても、どこに連れていけば良いか、どの先生に診てもらえばいいかわからないという方は、病院で受診するのが遅れてしまいます。

―― どういった病気と間違われていた患者さんが多いですか?

一番多いのはうつ病ですね。レビー小体型認知症の高齢者は、最初に抑うつ症状が出ることが少なくないからです。うつ病の治療をしても良くならず、そのうち歩き方がおかしくなるなどのパーキンソン症状、あるいは幻視などが出てくる。そうなると「もしかしたら違う病気かもしれない」とご家族は思うようです。

―― パーキンソン病と診断された場合はどうでしょう?

やはり幻視の症状が出て、おかしいと感じることが多いようです。パーキンソン病の場合、レボドパという治療薬の副作用として幻視が現れることがあるので、レビー小体型認知症だと気づかずに診断した先生は、単に薬の副作用だと考えてしまいます。副作用を抑えようとして薬を減らすと、パーキンソン症状はますます悪くなっていきます。パーキンソン病の経過中に幻視が出てきたら、レビー小体型認知症と考えて対処したほうが良いのです。一般的に、レボドパの副作用と考えられることが多いのですが、実際はそうではないことがあるので、専門医に診てもらうことが大切です。

診断するうえで、もっとも大切なのは問診

――実際の診察の様子を教えてください。

何よりも大事なのは問診です。症状をきちんと聞いて、レビー小体型認知症を疑ってみる。それでだいたい診断はつきます。ご家族の方も一緒にいらっしゃいますが、私はまず患者さんとよく話をします。ご家族の方とは、患者さんが同席しないほうが症状を聞きやすい場合は、患者さんが画像検査などをしている間にお話しします。

―― 問診のほかにはどんな検査を行いますか?

認知症に限ったことではありませんが、診断の補助として、やはり一度は画像検査を行います。レビー小体型認知症を診断するための画像検査には、脳の画像を撮るCTやSPECT、心臓の画像を撮るMIBG心筋シンチグラフィーなどの種類があります。どれを行うかは、病気の状態や、施設に応じて異なります。ただし、画像検査はあくまでも補助。一番大事なのは問診であり、その結果をもとに診断します。たとえ画像検査で異常が見つからなくても、問診の結果からレビー小体型認知症だと思った場合は、レビー小体型認知症を疑って治療するほうが、間違いがないです。画像に異常がなかったからといって見逃すと、治療が遅れ、大変な間違いを招く可能性があります。

「おかしいな」と思ったら、早めに専門医に相談を

―― レビー小体型認知症が疑われる方のご家族にメッセージをお願いします。

様子がどこかおかしいと感じたら、早めに、できれば専門医に一回診てもらってください。別の病気と診断されたまま間違った治療を続けると、幻視や妄想などの症状が悪化したり、パーキンソン症状が進行したりして、介護するご家族の負担もますます大きくなってしまいます。レビー小体型認知症の可能性が少しでもあるようなら、まずは一度相談をしてみることが大切です。
注:近年、パーキンソン病もレビー小体型認知症もともに、同じ「レビー小体病」に属すると考えられるようになってきている。

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