日ごろ何気なく飲んでいるお茶。現在はコーヒーなどと同様、嗜好品として考えられているようですが、もともとは薬として飲まれていました。お茶の健康パワーをまとめました。
あなた自身も知らないうちに、毎日ちょっとした食習慣や運動不足が原因で、ある日突然やってくるのが「生活習慣病」(がん、心疾患、脳血管疾患など)です。いまや、日本人の死因の多くを占めています。
その予防に役立ってくれるのがお茶です。
動脈硬化とは、動脈の血管の壁に、コレステロールや老廃物が入り込んで、血管が狭く・かたくなってしまう状態のことです。
悪化すると、心臓への血流(冠動脈)がつまる=「心筋梗塞」「狭心症」など、脳内の動脈がつまる=「脳卒中」「脳血管疾患」などになります。
原因としては、血液中の中性脂肪やコレステロールなどの量が多くなるためなどが挙げられます。
現代は嗜好品となっているお茶は、もともと「薬」として飲まれていました。
そんなお茶には、上記のような成分とはたらきのほかにも、次のような成分が含まれています。
物質名 | 含量(乾物中) | 効能 |
---|---|---|
カテキン | 15~20% | 抗酸化性、抗がん性、抗菌性、コレステロールのバランス調整、動脈硬化抑制、脂肪吸収抑制など |
フラボノール | 600~700mg/100g | 血栓形成抑制、白内障抑制、がん細胞増殖抑制、消臭作用 |
カフェイン | 2~4% | 覚醒作用、大脳刺激作用、利尿作用 |
サポニン | 0.1~0.5% | 去痰作用、消炎作用 |
γアミノ酪酸 | 100~200mg/100g | 血圧降下作用、脳代謝促進作用 |
ビタミンC | 250~600mg/100g | 抗壊血病性 |
ビタミンE | 25~70mg/100g | 抗酸化作用、コレステロールバランス調整、動脈硬化抑制 |
フッ素 | 1000~1800ppm(古葉) | 虫歯予防 |
亜鉛 | 30~75ppm | 幼児の発育促進、味覚機能向上 |
出典:農林水産省野菜・茶業試験場茶利用加工部の資料