日本人には2型のアセトアルデヒド脱水酵素(ALDH2)(エタノールの中間代謝物質であるアセトアルデヒドを分解する酵素)が、遺伝的な変異によってその活性を失っている欠損型が約半数に見られます。
そこで、ALDH2が欠損型か、正常型かを見分けられることができれば、アルコール処理能力が分かります。これを見分けるための方法として、エタノールパッチテストがあります。
まず、消毒用アルコール(アルコール度数は70%)をガーゼに湿らせて、ひじの内側や横腹など皮膚の柔らかい場所にテープで貼ります。そして、7分ほど経ったらテープをはがし、さらに約10分ほど経過してから反応を見ます。張った部分が赤くなっていればALDH2欠損型で、皮膚の色が変化していなければALDH2正常型ということになります。
ただし、この試験はお酒を飲んでいない時に行わなければなりません。また、運動直後やお風呂上がりも避けて、安静時に行うようにします。そして、貼ったテープの上を押えないなどの注意点を守って行えば、かなり正確に判定することができます。