疾患・特集

二日酔いはなぜ起こる

脳と全身が脱水状態

二日酔いは、アセトアルデヒドやその酸化物の毒性、アルコールの脱水作用、エネルギー不足、体液の酸性化、低血糖などが複合して引き起こされます。
激しい頭痛は、アルコールの脱水作用により、脳の細胞に含まれている水分が少なくなり縮んでいるために起こります。この脱水状態は水分の補給により回復します。

また、この脱水状態は脳だけでなく全身で起こっていますから、体内の水分量が減少して、体液中に含まれているナトリウムやカリウムの濃度が高くなったり、カルシウムやマグネシウム、亜鉛などが尿と一緒に体の外へ出てしまい、不足がちになります。
カルシウムやマグネシウムは筋肉の収縮や血圧の調整など体の調節に必要なミネラルです。ですから、これらが不足すると、疲労感や脱力感が感じられることになります。

低血糖も起こり、グリコーゲンを活用

飲酒によって低血糖が起こるので、これを補うために肝臓や筋肉からに元気のもとであるグリコーゲンが使われます。また、体内のアミノ酸も減ってしまいます。
さらに、アルコールを分解するために、大量のビタミンB1が使われビタミン不足も生じます。こういったことからも、頭痛やめまい、けん怠感が起こります。