おしえて先生

食物アレルギーの子どもの栄養は?

マーガレット(#)・30~39歳女性 2008/04/08 投稿

卵、小麦にアレルギーを持つ、5ヵ月になる子どものことで相談です。離乳食をはじめる時期で、これらの食材は除去食にしなくてはいけないのですが、栄養面が心配です。
私には食物アレルギーはまったくなく、なんでも好きなように食べてきたので、栄養面でどのような配慮が必要なのかわからず、不安です。また、成長するにつれ、ほかの食材でも湿疹が出てしまうのではないかと思うと、何を食べさせればいいのかという不安もあります。
成長に必要な栄養をきちんと補うためには、どんなことに気をつければいいのでしょうか?教えてください。

主食は、パン、うどんを避けてお米を中心に。

最近、アレルギー物質を含む食品が原因の健康危害が多く見られるために、2002年4月1日より、アレルギー物質を含む食品に関する表示が、法律によって義務付けられました。厚生労働省では食物アレルギーを起こす頻度が高い5品目を「特定原材料」として、表示を義務付け、これに準ずるものとして、20品目の表示を奨励しています。
表示を義務付ける5品目の製品は「卵、乳、落花生、そば、小麦」、表示を奨める20品目の製品は「あわび、いか、いくら、えび、かに、さけ、さば、牛肉、豚肉、鶏肉、大豆、まつたけ、ヤマイモ、オレンジ、キウイフルーツ、もも、くるみ、ゼラチン、りんご、バナナ」となっています。
5ヵ月になるお子さんは離乳食を始める時期ですが、「小麦アレルギー」とのこと。この場合は主食はパンやうどんを避けて、お米を中心にされてはいかがでしょうか。例えば、おかゆや雑炊等です。お米は糖質、たんぱく質等は小麦に勝るとも劣ることはありませんので、御安心下さい。ほかの4品目は、お子さんに少し食べてもらって、アレルギー症状が出るようでしたら、避けた方が良いでしょう。症状がでなければ、少しずつ慣らしてゆかれると良いでしょう。
栄養面では、糖質、脂肪、たんぱく質、ビタミン、ミネラルをバランス良く摂ることができるように心がけて頂きたいと思います。分量は、保健所などの育児相談でも指導して頂けるはずです。

マーガレットさんからコメントをお寄せいただきました。

子どものこととなると、いろいろと不安なことも多く、先生のアドバイスが大変参考になりました。お米のアレルギーはないようなので、少しずつ食べさせたいと思います。主治医とも相談しながら、徐々に離乳食へ移行していけそうです。ありがとうございました。
ご回答いただいた

白鳥早奈英 先生

ドクター
ご活躍の場所 中部学院大学講師
教育庁・農林水産省・文部科学省各省及び全農等による「食育」指導
都道府県及び市町村主催の健康講座講師
企業における健康講座講師
美容学校講師
雑誌連載、テレビの健康番組(コメント、監修)
ご専門 栄養関係全般(とくに食べ合わせ、ダイエット指導)
生活習慣病予防の運動及びリハビリ運動、心療カウンセリング、美容食
ご経歴 青葉学園短期大学食物栄養科卒業、日本女子大学家政学部栄養科卒業
東京農業大学栄養科及びアメリカジョージア州立大学栄養科に学ぶ
アメリカンワールドユニバーシティにて博士号取得
重野診療所にて栄養指導
ジョージア州エモリー大学講師
所属団体 日本栄養士会及び栄養改善学会、アメリカ栄養士会、日本ビタミン学会、日本肥満学会、アーユルベーダー学会、日本健康運動指導士会、日本代替医療学会
先生からの一言 美容や医療の指導に携わる人々は、第一に指導者本人が心身ともに健康でなければ説得力がない、できれば実年齢より5~10歳位若い肉体であるのが望ましいとの考えのもと、日々努力をしています。