ストレスが多い現代社会では、温泉自体が持つ効能に加え、山・海・森など自然豊かな場所へ行くことによる「転地効果」にも高い注目が集まっています。休日を使って、温泉地での上手な過ごし方をご紹介します。 目次 見直される温泉の効果 短期間でも入り方次第で効果あり! 目的別に選びたい!温泉地ガイド 見直される温泉の効果 寒い冬は、温泉で心も体も癒したいもの。 日本人は昔も今も同じように、温泉の恩恵を受けています。古くは鎌倉時代に行われていた湯治の記録が残っているそうですが、それが一般庶民にまで広がったのは江戸時代のこと。高い薬代を払えず、「治療」を目的に多くの人が温泉地に向かったといわれています。また、農業や漁業など肉体労働従事者が多かったこともあり、疲れを取ったり、体調の管理にも大いに役立っていたのでしょう。 ストレスが多い現代は、温泉自体が持つ効能に加え、山、海、森など自然豊かな場所へ行くことによる「転地効果」にも高い注目が集まっています。働く女性の増加も手伝い、休日を温泉地で過ごし、リフレッシュしたいという女性向けのツアーなども増加しています。 ■女性に人気のワケ!温泉の「正常化作用」 温泉への入浴、自然環境などが複合的にはたらき、ホルモンバランスを本来の姿に戻していくはたらきのことを「正常化作用」といいます。ぬるめの温泉につかっていたら思わずうとうと…なんて経験、だれにでもあるもの。これはリラックスホルモンと呼ばれる副交感神経が刺激されている証拠です。温泉につかって、ホルモンバランスを整えれば、自然治癒力も向上します。 編集部が厳選!冬におすすめの泉質 泉質 特徴 主な温泉地 ナトリウム-塩化物泉 海岸に近い温泉に多い泉質。「熱の湯」とも呼ばれ、保温効果が高く、湯冷めしにくいのが特徴です。 熱海温泉(静岡県)、指宿温泉(鹿児島県)、渋温泉(長野県)など 硫酸塩泉 硫酸塩泉は、大きく「石膏泉」「芒硝泉」「正苦味泉」の3つにわかれます。そのうち「芒硝泉」は、血行を刺激して、体の表面をコーティングするため、保温効果が高いのが特徴です。 黒川温泉(熊本県)、法師温泉(群馬県)、稲取温泉(静岡県)など 単純二酸化炭素泉 細かい泡が付着するのが特徴です。血液の循環がよくなり、血圧を下げる効果もあります。日本には少ない泉質なのが残念なところです。 長湯温泉(大分県)、黄金温泉(山形県)など 短期間でも入り方次第で効果あり! その昔、本格的な湯治といえば、1週間を「1巡り」として、「この温泉を1巡りしたら、あの温泉を3巡り」といった具合に、1~2ヵ月の逗留もごく当たり前に行われていました。しかし現在では、2泊程度の短期間でも十分な効果が得られることがわかってきています。 ある機関が箱根の強羅温泉で行った「温泉療養プログラム」参加者6,000人に対する短期療養調査によれば、2泊3日の温泉療養で、体に痛みを訴えていた人の約52%が改善。血圧やコレステロールの平均値も低下したという結果が得られたといいます。 しかし、日ごろの喧騒から離れ、リラックスするだけでも十分心と体の休養ができます。そのためにも、(1)旅先に仕事を持ち込まない、(2)観光の予定を入れ過ぎない、(3)せっかく来たのだからと何度も入浴しない――の3つを心がけましょう。 ■効果的なプチ湯治のポイント 宿に着いたらまずひと休み 入浴は1回15~20分を目安に、1日3回まで 浴槽に入る前には十分「かけ湯」を 入浴前後の水分補給を忘れずに! ○○直後の入浴は避ける(食事、院sh酢、運動など) ところ変われば!?たまにはこんな温泉も! 入浴法 内容 時間浴 高い温度の温泉を20分ほど湯もみして、浴槽の温度を下げ、30~40杯のかけ湯をした後、一斉に浴槽につかり、3分後、一斉に湯から出るというのを1日4回くり返します。群馬県の草津温泉が有名です。 持続浴 体温に近い36℃前後のぬるま湯に長時間入浴することで、皮膚から温泉成分をたっぷり吸収できます。群馬県の法師温泉、新潟県の栃尾又温泉などで行われています。 冷浴 20℃以下の低温の温泉に入浴します。神経痛やリウマチなどにも効果があるといわれています。大分県の寒の地獄温泉が有名です。 鉱泥湯 天然の泥が入った温泉は、保温効果も高く、泥のミネラル成分が肌をスベスベにしてくれます。大分県別府市の明礬温泉などが有名です。 蒸し湯 蒸気を満たした部屋に入ったり、小さな箱から首だけを出す入浴法です。新陳代謝が高まります。秋田県の後生掛温泉や熊本県の杖立温泉、大分県別府市の鉄輪温泉などが有名です。 熱気浴 温泉や地熱で熱くなった地面にゴザなどを敷き、その上に横たわります。秋田県の玉川温泉が有名です。 打たせ湯 少し高い位置から、滝のように落とした温泉を体の一部にあてるもの。温泉の圧力と温熱効果で、肩こりなどに効果があります。ただし、あまり長時間行っていると、体にダメージがあるので注意しましょう。 目的別に選びたい!温泉地ガイド 温泉は、その人に合った泉質を選ぶことが第一だが、それだけでなく、宿の料理や軽い運動ができる自然豊かな環境下にあるなど、さまざまな点から選ぶのがよい。短期間で行く場合は、行き帰りにあまり時間がかかってしまうと、疲れが溜まってしまう逆効果にもなりかねないので注意。 温泉地の環境効果いろいろ 山…軽い山登りは、心臓や血管のトレーニングができ、呼吸運動も活発に。少し寒い地域であれば、皮膚は寒冷刺激を受けるので、血行の改善にもつながります。 海…1日のなかでの温度差が少ないので、おだやかにすごせます。新陳代謝や心肺機能の向上、自律神経の安定などの効果があると言われています。 森…木から放出されるフィトンチッドによるリラックス効果があります。森林浴はナチュラルキラー細胞の活性化につながるといわれており、免疫力の向上にも期待! ■クアハウスでリフレッシュ! 連休があまり取れない人におすすめなのがクアハウスでの運動&リラックス法です。温泉による冷えや疲労回復効果と、日ごろの運動不足を解消する歩行浴などもあり、全身をリフレッシュさせることができます。温泉療法医や健康運動指導士、温泉利用指導者といった専門家がその人に合ったプログラムを組んでくれるので、事前に相談しましょう。 公開日:2007/02/25
体を芯から温めることで発汗をうながす岩盤浴は、近年のデトックスブームにのって、人気を集めている。その一方で、医療機関での利用からはじまり、健康づくりや美容にまで用途を広げているのが炭酸泉だ。なぜ健康や美容に効果があるのか、その人気の秘密を紹介する。 炭酸泉ってなに? 別名「ラムネの湯」とも呼ばれる炭酸泉は、正式には単純二酸化炭素泉など、小さな気泡が出てくる温泉のこと。この炭酸泉が豊富なドイツでは、19世紀から高血圧症や心臓病の治療に全身浴が行われるなど、医療の分野でも積極的に活用されており、保険診療も認められている。 日本の炭酸泉では、大分県の長湯温泉や兵庫県の有馬温泉などが挙げられる。有馬温泉で販売されている炭酸泉に砂糖を入れた「てっぽう水」は、日本のサイダーの発祥といわれ、今なお観光客に人気となっている。しかし残念ながら、日本には炭酸泉を泉質に持つ温泉が少なく、ドイツのように医療の分野で利用されてはいなかった。 炭酸泉(単純二酸化炭素泉)を含めた、詳しい温泉の泉質はこちら 温泉にはいろんな効能がある 炭酸泉ブームの火付け役は病院!? しかし、その効用から炭酸泉への注目が高まり、人工の炭酸泉装置が開発されると、医療機関や介護施設などへの導入が進んだ。 では、そもそもなぜ炭酸泉が良いのだろうか。その秘密は細かい気泡に含まれている高濃度の炭酸ガスにある。炭酸ガスは、皮膚から入り込むことのできる数少ない物質だといわれている。この炭酸泉に入ることで、皮膚の表面についた炭酸ガスが体内に吸収され、毛細血管が開き、血液の循環が良くなるというのだ。 現在、日本でも全国300以上の病院や介護施設で、人工炭酸泉がさまざまな形で利用されている。介護施設では、筋力の低下に伴う血液の循環の悪化を防いだり、関節痛や床ずれの改善につながるとして、入浴や足湯などに利用されている。病院では糖尿病の合併症である糖尿病性神経障害の予防や、足の動脈硬化による閉塞でしびれが起こったり歩行が困難になってしまう閉塞性動脈硬化症(ASO)患者に、炭酸泉を使ってのフットケアを行う施設が増えてきた。 美容に、疲労回復に、利用が進む炭酸泉浴 炭酸泉は、医療や介護の分野だけでなく、健康・美容分野でも注目されている。炭酸泉は、体感温度が2度ほど高くなるといわれ、すこしぬるめと感じるくらいのお湯でも十分温まることができ、疲労回復や冷え性の改善に役立つのだ。また、炭酸泉の飲用は、胃腸を刺激し、腸の動きを活発にしたり、利尿作用によるむくみの改善につながるといわれている。 炭酸泉は弱酸性のため、肌への刺激が少なく、引き締め効果があるといわれているため、公衆浴場にも導入されたり、家庭用の装置も販売されている。また、エステサロンでは、炭酸泉を飲みながら、炭酸泉に入浴した後に、炭酸泉を使ったパックを行うといった炭酸泉フルコースも登場。最近では、無糖の炭酸水飲料がコンビニエンスストアやスーパーマーケットでも手軽に入手できるようになるなど、この人気はしばらく続きそうだ。 公開日:2007年2月26日
温かいお湯に浸かってリラックスする入浴は、1日の疲れを癒してくれるひととき。お風呂が恋しくなるこの季節、銭湯の話題を中心に広いお風呂のさまざまな効用をまとめました。 目次 1日の疲れを癒すお風呂 昔は入浴が「接待」に使われていた 広いお風呂に隠れた効能あり 1日の疲れを癒すお風呂 仕事のこと、家庭のこと、周りの環境のこと…。さまざまなストレスで悩まされる毎日ですが、温かいお湯につかってリラックスする入浴は、そんな私たちの1日の疲れを癒してくれるひとときです。また、温かいお湯につかっていると、血行をよくして新陳代謝を活発にし、老廃物を排出してくれるため、たまった疲れと汚れを洗い流してくれます。もちろん、健康や美容への作用も見逃せません。あったかいお湯が恋しくなるこの季節、さまざまな効用があるお風呂についての健康話を3回にわたって紹介します。第1弾は、銭湯の話題を中心に広いお風呂の効用をまとめました。 昔は入浴が「接待」に使われていた 毎日の入浴やシャワーが欠かせない、という生活は現代ならではのものです。昔は、お風呂が上流社会のおもてなしや、寺院などで身を清めるために使われていました。入浴は特別のものだったのです。江戸時代に入り、都会では庶民が使う銭湯が発達しました。以来、長く庶民の社交場として栄えた銭湯も、高度成長期に内風呂が増えていくにつれその数を減らしていきます。それでも、温泉やスーパー銭湯の人気、そして伝統的な銭湯を大切にするファンなど、外風呂は、依然として日本人の憩いの場となっています。 銭湯の歴史 江戸時代前半 浴槽の底に膝を浸す程度のお湯を入れ、上半身は湯気で蒸す「戸棚風呂」。湯気をもらさないよう、かがんで出入りする「ザクロ口」ができます。照明なしの暗いお風呂は男女混浴でした。 江戸時代後半 慶長年間末頃の17世紀初頭、首まで湯につかる据え風呂ができました。関東では、桶の中に鉄の筒を入れて加熱する「鉄砲風呂」、関西では桶の底に平釜をつけ湯を沸かす「五衛門風呂」が多かったようです。19世紀前半の天保時代には2階がサロンとなり、囲碁、将棋、喫茶が楽しめました。 明治時代 「ザクロ口」撤廃により、明るく衛生的な風呂に。男女混浴、サロンは政府指導の元で消えていきます。 大正時代~昭和戦前 関東大震災以後、東京では外観に意匠を凝らしたものが増えます。第2次世界大戦が激しくなるにつれ、金属器具の供出、入浴時間の制限などで銭湯の運営も困難になりました。 昭和戦後以降~平成 戦後しばらくは住宅事情の悪さもあって、銭湯は大繁盛、営業件数も増加しました。しかし、高度成長期以降は浴室のついた住まいが増え、銭湯の数は減っていきます。 広いお風呂に隠れた効能あり 最近では、家庭でも大きな浴槽や窓をつけて開放的で広いお風呂に人気が集まっています。広い空間で体を伸ばしての入浴は気持ちがよいもの。これはしかし、気分だけの問題ではなく、科学的にも立証されています。 東京都公衆浴場業生活衛生同業組合は、2002年、脳波のパターンから「ストレス(怒り)」「喜び」「悲しみ(落ち込み)」「リラックス」の程度を数値化する装置を用い、銭湯の医学的効果を調べました。実験は、NPO法人の日本ヒーリング科学研究所にある約8平方メートルの大きな浴槽と、1.5平方メートルの家庭用の標準的なサイズのユニットバスの比較で行われています。大きな浴槽では、入浴前に比べてストレスと悲しみが激減し、喜びが増えています。リラックスはそれほど変化がありませんでした。一方、ユニットバスではストレスや悲しみが変わらないもしくは若干増加という結果が出ました。どうやら、大きな浴槽には、高ぶった気持ちを鎮める効果があるようです。 ところでこの実験では、リラックスについてはそれほどきわだった効果は見られませんでした。しかし、銭湯や温泉が広いのは浴槽だけではありません。心身をリラックスさせるマイナスイオンに注目してみましょう。噴水の近くで爽快感を感じることから分かるように、水の飛び散るところにマイナスイオンは発生します。ということは、お湯が盛んに飛び散る浴室もマイナスイオンは発生しているはず。しかし、家庭のお風呂は狭いため、すぐプラスに帯電した水分子が充満してしまうでしょう。対して、空間が広く空気の入れ替えが盛んな銭湯では、マイナスイオンは豊富にあるというわけです。 大きな浴槽。広い空間。私たちが、たまに銭湯や温泉でのんびりしたくなるのは、道理なのかもしれません。 取材協力・資料提供:東京都公衆浴場業生活衛生同業組合 写真:「月の湯」東京都文京区目白台3-15-7/撮影:望月ロウ 寒い脱衣室は体に毒!?お風呂を使った健康法(2)
お風呂が恋しくなる季節です。だからこそ注意しなければならないのが、急激な温度変化。お年寄りの家庭内事故も浴室で起こっています。そのほか、ぬる湯とあつ湯の健康効果の違いなど、賢いお風呂の入り方を紹介します。 目次 寒い脱衣室は体に毒!?温度調節に気をつけて! ぬるいお風呂こそ美人の湯 入浴で元気になるのはなぜ? ゴシゴシ洗わなくても大丈夫!体にやさしい入浴法 寒い脱衣室は体に毒!?温度調節に気をつけて! そろそろ温かいお風呂が恋しくなる季節です。だからこそ注意しなければならないのが、急激な温度変化。 浴槽につかる前にかかり湯をするのは、ホコリを落とすだけではなく、お湯の温度に体を慣らす意味もあります。体が冷えているのにいきなり熱いお湯に入るような急激な温度変化は、血管を収縮させ、血圧の急上昇を招いてしまいます。 ちょっと恐い話ですが、お年寄りの家庭内事故としても多いのが、実は浴室。浴槽につかるときだけではなく、冬場は、裸になる脱衣室や浴室がほかの部屋と比べて寒いこともあります。できれば暖房を入れ、最初に入る人は洗い場にはお湯をかけるなどして温めてから入浴したほうがよいでしょう。また、若い人でも冷えた体でお湯につかると十分に温まらず、すぐ湯冷めをしてしまうことにもなります。芯から温まるためにも、かかり湯は重要です。 冬の風呂場で最期を迎えないために…「ヒートショック」にご用心 ぬるいお風呂こそ美人の湯 お年寄りの話をもうひとつ。年をとると新陳代謝が衰え、体温が下がり気味になります。そのうえ、皮膚が固く熱を通しにくくなるため、熱いお湯を好む傾向があるようです。熱いお湯の銭湯や温泉で、お年寄りが気持ちよさそうに入っているのには、ちゃんと理由があったのです。 しかし、女性など美容が気になる人にはぬるいお湯がおすすめです。40度以上のお湯だと、皮膚の柔らかさを保つために欠かせないコラーゲンの性質が変化し、硬くなってしまいます。肌の潤いを保つ皮脂も流してしまうため、カサつきの原因になります。ぬるめのお湯なら皮脂の分泌が盛んになるので、肌がしっとりしてくるのです。 熱いお湯とぬるいお湯で、体への作用が異なるのは皮膚に対してだけではありません。ぬるいお湯だと副交感神経の活動が活発になり、心臓の鼓動がゆるやかになって血圧が下がります。呼吸は遅く、筋肉は緩むのでリラックスします。熱いお湯は交感神経の活動が活発になるので、反対に脈拍は速く、呼吸量は多く、活動的になるのです。 入浴で元気になるのはなぜ? 浴槽につかることで得られる疲労回復効果は、大まかにいって3つ。 その1:血行促進 温熱効果で体のすみずみまで血行をよくし、疲労物質を体の外へ排出します。 新陳代謝が活発になります。 体が芯まで温まり、リラックスすることでストレス解消にもつながります。 シャワーだけより浴槽につかったほうがよいでしょう。 その2:水圧でむくみ解消 お湯につかっているときは水圧が全身を圧迫します。お風呂の中でウエストは3~5cm縮むといわれるほどです。この水圧が、血液やリンパ液の流れをよくし、立ち仕事などで疲れた脚のむくみを追い出します。 内臓のはたらきも活発にするため、便秘解消にも役立ちます。ただし、心臓も圧迫するので、お年寄りや心臓が弱い人はつかる時間を短くする、あるいは胸の部分より下だけお湯につかる半身浴がおすすめです。 その3:アカを落としてさっぱり 体についた汗や汚れは毛穴や汗腺をふさいで、皮膚が呼吸しにくくなります。皮膚を刺激したり、悪臭の原因にもなります。お湯につかるうちに毛穴が開いて皮脂の分泌が盛んになり、体に負担をかけていた汚れや雑菌を落としていきます。 ゴシゴシ洗わなくても大丈夫!体にやさしい入浴法 お湯につかると毛穴が開いて汚れや皮脂が押し出され、古くなった角質が柔らかくなります。汚れの一部はお湯に流れ出します。つまり、体を洗うのは、浴槽にしばらくつかった後のほうがよく、ゴシゴシこすらなくても汚れが落ちやすい状態になっているということです。 泡の作用も見逃せません。泡は言ってみれば、小さなシャボン玉の集合体です。その小さなシャボン玉とシャボン玉の間に汚れが吸い込まれていくため、石けんを十分泡立てて優しくマッサージするだけで十分きれいになります。洗髪も同じで、シャンプーの泡の間に汚れが吸い込まれます。 こすり過ぎは、皮脂や角質を必要以上に削って傷めてしまうことになるので注意しましょう。 入浴はランニングと同じ!? 体を洗う時間も含め30分程度お風呂に入っているだけで、1,000mランニングするのと同じくらいエネルギーを消費しているといいます。入浴後はできれば1時間ぐらい体を休めるようにしましょう。また、入浴中は思っている以上に汗をかいて、水分を失っています。水分を補給し、化粧水などをつけて体の潤いを保ちましょう。 いつもの入浴に一工夫!お風呂を使った健康法(3)
お風呂健康法のよいところは、いつもの入浴にほんの一工夫で実行できること。忙しいからなんて言わずに、ぜひ試してみましょう。 目次 体調不良のときに~体に負担をかけない部分浴 一番風呂をマイルドにする入浴剤の効果 家庭でできる簡単薬湯 体調不良のときに~体に負担をかけない部分浴 入浴時は思っている以上に水圧(静水圧)がかかってきます。肩まで浸かる全身浴は、水圧(静水圧)の影響で、心臓や肺が圧迫されるなど負担がかかります。例えば心臓が弱い人やお年寄り、高血圧の人には負担が大きいようです。それ以外でも、体調に不安があるときは、部分浴がおすすめです。 半身浴・腰湯 みぞおちまでの半身浴は、胸がお湯に浸からないので心臓や肺への負担が少なくなります。長くお湯に浸かり過ぎると、健康な人でも脳貧血を起こしてしまうことがありますが、半身浴ならその心配もなく、じっくり温まることができます。また、腰までの深さに浸かる腰湯は、冷えが原因のさまざまな症状によいと言われています。いずれの場合も、寒いときは肩にタオルなどをかけておくとよいでしょう。 ●おすすめの症状・病気 ストレス、高血圧、冷え性、便秘、冷えによる腰痛、痔、更年期障害、胃弱など 寝浴 読んで字のごとく、水中であお向けに寝るように横たわって入浴する方法です。水圧があまりかからないうえ、肩までお湯に浸かれる楽しみもあります。水にぷかぷか浮かぶこの入り方は、リラックス効果が高いだけでなく、全身を支える筋肉、関節などが一時的に重力から解放される効果もあります。 ●おすすめの症状・病気 手術後や外傷後、ストレス、心臓が弱い人、高血圧など 足湯・手湯 お風呂に入れないときにおすすめしたいのが足湯です。45℃前後くらいの熱めのお湯をバケツやたらいなどに入れて足を浸けておくだけ。お湯が冷めやすいので、途中でお湯を替えるとよいでしょう。しばらくすると血行がよくなり、上半身から汗が出てきます。手だけをお湯に浸ける方法もあります。 ●おすすめの症状・病気 風邪、喘息、狭心症、神経症など 頭痛には、お湯と水に交互に手または足を浸ける温冷交代浴がおすすめ(偏頭痛を除く) 一番風呂をマイルドにする入浴剤の効果 よくお年寄りには一番風呂がよくないと言われますが、それはお湯の熱伝導がよすぎて皮膚への刺激が強いから。また体液とお湯の浸透圧が異なるため、体の表面から塩分やカルシウム、脂分、汗、アカなどが染み出し、水分が体に染み込んできます。 しかし、たくさんの人が入ればそれだけお湯が汚れ雑菌も増えます。そのジレンマを解決する方法が、入浴剤などの利用です。香りでリラックスしたり湯冷めしにくくなるといった効果も期待できます。 家庭でできる簡単薬湯 ゆずほか柑橘類 ゆずやレモン、みかんなど柑橘類の皮に含まれる精油成分には、血行をよくする作用があります。冷え性や冷えが原因で起こる神経痛、筋肉痛、関節痛、腰痛、そしてリウマチ対策などにおすすめです。また、ヒビやアカギレなどの肌のトラブル解消にもよいでしょう。冬至の日にゆず湯に入るという習慣には、寒い時期の健康法としての意味があるのです。 酒かすおよび日本酒 酒かすには、老化して弱ったり、酸性状態に陥った肌を矯正して活力を呼び戻すコウジ酸が含まれています。ビタミン類やアミノ酸も豊富です。これらの相乗効果により、肌の保湿効果や、血行をよくする作用があります。日本酒にも、新陳代謝を活発にする作用があります。 お酢 お酢を浴槽に入れると、肌のPH度が適度に調整され、肌の状態がよくなります。汚れが落ち、肌のかさつきやかゆみも抑えてくれるので、乾燥肌やアトピーの人などに。特にリンゴ酢は血行促進や血圧低下の作用もあるカリウムの含有量が豊富なのでおすすめです。ストレス解消や生理痛対策にも。生理痛の場合はふだんより熱めの温度がよいでしょう。 ハーブ(エッセンシャルオイル) 最近はアロマセラピーも身近になってきました。リラックスしたいときはラベンダーやカモミール、リフレッシュしたいときはミントなど、気分や体調によって選びたいものです。有機栽培のハーブや、有機栽培ハーブを使ったエッセンシャルオイルには、薬効も期待できます。 炭 炭は無数の穴が開いた多孔体構造をしており、その孔が塩素など水道水に含まれる残留物質を吸着してくれるのでお湯がきれいになります。カルシウムや鉄など炭のミネラル成分がお湯に溶け出す、遠赤外線効果で血行をよくするなどさまざまな薬効があります。冷えや神経痛、肩こり、腰痛などに。木酢液などを使えば、森林浴気分も味わえるかもしれません。 資料提供:東京都公衆浴場業生活衛生同業組合/日本酒造組合中央会
クリスマスといえば、サンタクロース。サンタクロース村のあるフィンランドの健康法とはどのようなものでしょうか?サウナ、キシリトールなど、実は日本でもおなじみです。 目次 「サンタクロース」って誰? サンタクロースの国・フィンランド健康法 「サンタクロース」って誰? 12月25日はクリスマス。クリスマスという言葉は「キリストのミサ」という意味で、キリストの降誕を記念する日として、世界中で大きな祭りが行われている。 キリストが生まれた日は、実は聖書にも書いていない。12月25日をキリストの生まれた日とし、クリスマスと定めたのは、キリストの死後350年経ってからのこと。それまでは、1月6日、2月2日、3月25日、4月19日、5月20日、11月7日など様々な日があげられていた。 クリスマスの日、子どもたちにプレゼントを配って歩くおじいさんとして親しまれているのがサンタクロース。元々は3世紀に実在した聖ニコラス(St.Nicolas)がいつのまにかサンタクロースと呼ばれるようになったと言われている。聖ニコラスは紀元280年、小アジア(現在のトルコ)に生まれ、341年に亡くなった。司教となったニコラスは特に子どもたちのために数々の奇跡を起こしたことから、今も子どもたちを守ってくれる守護聖人として慕われている。 サンタクロースの呼び方は国によってもさまざま。アメリカやイギリスでは「サンタクロース」、ドイツやオーストリアでは「サンクト・ニコラス」、オランダでは「ジンテル・クラース」と呼んでいる。 聖ニコラスが今日のサンタクロースのような赤い頭巾のついた外套を着て、白い髭をはやし、丸々と太った老人の姿になったのは、19世紀のドイツの画家モーリツ・シュヴィントが描いたのが始まりだとか。このサンタクロースのイメージは、やがて世界中にひろまり、北の北極圏に住みトナカイのそりにのって、クリスマス・イブの夜、世界中を駆けて、子どもたちにプレゼントを配っていると考えられるようになった。 子どもたちの「サンタクロースに会いたい!手紙を書きたい!」という強い願いに応えて、フィンランドにはサンタクロース村がある。子どもたちへの手紙の返事を書いたり、電話の応対をしたりと1年中サンタクロースが大忙しで仕事をしているという。 サンタクロースの国・フィンランド健康法 北欧の国・フィランドは国土面積33.8万平方キロ(日本の本州+北海道+四国くらい)の約10%が湖沼で、陸地の70%を針葉樹林が占めているという「森と湖の国」。 サウナ、キシリトールなどが日本でもおなじみだが、フィンランドの健康法の一部をご紹介しよう。 サウナ フィンランド人の毎日にサウナは欠かせない。約510万の人口に対してサウナの数は160万個を数えるとも言われている。つまり一家に1個サウナがある計算になる。いわば、フィンランド人にとってサウナは日本人にとってのお風呂。サウナには裸で入り、1日の疲れを癒したり、家族とのふれあいのために用いられる。また、日本人が温泉地に旅行に出かけるように、フィンランド人も、湖畔にサウナを持つコテージを宿泊先として選ぶ。ホテル内などの公衆サウナは、男サウナ・女サウナと分かれている。 また、サウナはフィンランド人のクリスマスにとっても特別な意味を持っている。昔フィンランド人はサウナでお産をしていたが、これがキリストの降誕と結びつき、クリスマスにはサウナで身を清めるようになった。フィンランド式サウナの入り方は以下の通り。 フィンランド式サウナの入り方 シャワーを浴び、体の汚れを落とす。 サウナに入り、体を温める。2段式になっていて上の方が高温。サウナストーブに時々水をかけながらベンチに座って汗を出す。 白樺の小枝で皮膚をパシャパシャ叩き、刺激する。 十分に温まったら、外に出てプールや湖で体を冷やす。 サウナに戻り、再び体を温め発汗を促す。 暑さにのぼせない程度にサウナとシャワーを繰り返す。 サウナを使用した後は、十分に水分を補給してリラックスする。 キシリトール キシリトールは樺や樫などの樹木からとれるキシラン・へミセルロースを原料とした甘味料で、多くの野菜や果物に含まれている天然素材だ。カロリーは砂糖の3/4程度だが、甘味度は砂糖と同等にある。 キシリトールにある「う蝕予防効果」は、1975年にフィンランド・トルク大学のカウコ・K・マキネン教授により発見された。キシリトールは口の中の細菌による発酵を受けないため、虫歯の原因である「酸」を作りにくいことや、ミュータンス菌(虫歯原因菌)の活動を弱め、歯垢(プラーク)の増殖を抑える効果が期待できるとされている。 かつてフィンランドは虫歯大国だったが、医療費抑制のために国家を挙げて虫歯予防に乗り出した結果、歯磨きや規則正しい食生活習慣、歯の定期健診などの徹底に加え、キシリトールを利用することで、虫歯にかかる率がかなり低くなっているという。 スパホテル 「スパ」とは、肉体的・精神的な健康増進と、心身のブラッシュアップとをはかるための総合的施設のことで、各種マッサージ・指圧・アロマテラピーや、ビューティケアとして髪・顔・ボディの各種トリートメントなどを行っている。 フィンランドでは大規模なスパ施設がいくつかあり、広く親しまれている。フィンランドのスパの特長は医師がついていること。高齢者や病気の人も、医師に診てもらいながら安心してスパを楽しんでいる。 食事 フィンランドの食卓には豊かな自然があふれている。森でとれるベリー類やきのこ、海や湖からは様々な魚、狩猟シーズンにしとめたヘラジカや鳥、短い夏の間に収穫した野菜などなど。 フィンランド人の食生活には特に魚が欠かせない。シャケ、マス、タラ、ウグイ、カマスなどが多く食べられている。 サンタクロースのそりを引くトナカイも、フィンランドでは重要な家畜。牛肉などに比べ栄養価が高く、栄養素のバランスも良いので、特に北極に近い、厳しい自然の中で生活する人々にとっては大切な食料源だ。 野菜はサラダにして食べることが多く、ニンジン・カブ・ズッキーニなどを賽の目に切り、トマトソースや 生クリームソースで和えたサラダが代表的だとか。 公開日:2002年12月16日
「健康と若さ」をキーワードに、首都圏からアクセスしやすい温泉中心にご紹介します。家族やパートナーとお試しください。 目次 美肌によいといわれる温泉 ストレス解消によいといわれる温泉 胃腸の調子を整えるといわれる温泉 美肌によいといわれる温泉 スベスベ肌になるといわれる温泉は、皮膚表面をやわらかくして、皮脂や老廃物を洗い流してくれるタイプが多いです。ただし、何度も温泉に入り過ぎたり、せっけんで体をこすり過ぎるのはよくありません。皮膚を保護する皮脂層まで取り除き、逆に肌荒れを起こしてしまうからです。 温泉名 泉質 備考 新湯温泉(栃木県塩原町) 硫黄泉(酸性単純硫黄高温泉) 婦人病・冷え症・糖尿病・湿疹・胃腸病など 沢渡温泉(群馬県中之条町) 硫酸塩泉(カルシウム・ナトリウム硫酸塩・塩化物泉) 婦人病・冷え症・神経痛・リウマチ・皮膚病・高血圧・胃腸病など 川中温泉(群馬県吾妻町) 硫酸塩泉 皮膚病・神経痛・動脈硬化など 大沢温泉(静岡県松崎町) 硫酸塩泉 リウマチ・痛風・神経痛・慢性皮膚病など 関東圏以外の美肌におすすめの温泉 寸又峡温泉(静岡県本川根町)・湯の峰温泉(和歌山県本宮町)・龍神温泉(和歌山県 龍神村)・玉造温泉(島根県玉湯町)・湯の川温泉(島根県斐川町)・奥津温泉(岡山県奥津町)・指宿温泉(鹿児島県指宿市)など ストレス解消によいといわれる温泉 ストレス解消によいといわれる温泉は、神経の鎮静作用がある泉質に多いです。ただ、たまにしか行くことができない私たちにとっては、泉質なんて関係ないかもしれません。普段の生活を忘れて温泉につかるだけで、しっかりストレス解消できそうですよね。 温泉に加えて、ハイキングなどそのほかの楽しみがあるところもおすすめです。 温泉名 泉質 備考 新那須温泉(栃木県那須町) 単純温泉 神経痛・リウマチ・胃腸病など 四万温泉(群馬県中之条町) 塩化物泉 神経痛・リウマチ・胃腸病など 宮の下温泉(神奈川県箱根町) 塩化物泉 胃腸病・疲労回復、婦人病・関節炎など 修善寺温泉(静岡県修善寺町) 単純温泉(アルカリ性) リウマチ・神経痛・胃腸病など 関東圏以外のストレス解消におすすめの温泉 濁川温泉(北海道森町)・蔵王温泉(山形県山形市)・宇奈月温泉(富山県宇奈月町)・白浜温泉(和歌山県)・湯郷温泉(岡山県美作町)・三瓶温泉(島根県大田市)・嬉野温泉(佐賀県嬉野町)・由布院温泉(大分県湯布院町) 胃腸の調子を整えるといわれる温泉 快食快便は健康の基本です。胃腸の調子が整えられるという温泉は多いです。でも、実際のところは…?だって、温泉といえば郷土自慢のおいしい料理も楽しみのひとつ。うっかり食べ過ぎておなかをこわさないよう注意が必要です。 入浴だけでなく、飲むことで効く温泉もあります。 温泉名 泉質 備考 西山温泉(山梨県早川町) 硫酸塩泉(含塩化土類芒硝泉) 飲用で便秘・動脈硬化など。入浴では神経痛・リウマチ・皮膚病・婦人病など 四万温泉(群馬県中之条町) 塩化物泉(ナトリウム・カルシウム塩化物・硫酸塩泉) 神経痛・リウマチ・皮膚病・筋肉痛など 関東圏以外の胃腸の調子におすすめの温泉 定山渓温泉(北海道札幌市)・夏油温泉(岩手県北上市)・峩々温泉(宮城県川崎町)・白骨温泉(長野県安曇村)・渋温泉(長野県郡山ノ内町)・瀬波温泉(新潟県村上市)・有馬温泉(兵庫県神戸市)・三朝温泉(鳥取県三朝町)・湯平温泉(大分県湯布院町)・人吉温泉(熊本県人吉市)
肥満、糖尿病、高血圧など、生活習慣病に効くといわれる温泉もあります。全国各地の温泉をご紹介します。 目次 温泉に行くときは医師に相談を 肥満、糖尿病に効果があるといわれる温泉 高血圧に効果があるといわれる温泉 温泉に行くときは医師に相談を 高血圧や動脈硬化、糖尿病など、生活習慣病気味の人は、どんな温泉に行く前にも、必ず主治医に相談しておきましょう。温泉に入ると、一時血圧が上がることがあるため、逆に体を害することもあるからです。 また、生活習慣病に効くといわれる温泉は数多く存在しますが、1日か2日くらいつかっただけでは効果はありません。温泉療法で本当に治そうと思うのなら、温泉療法医や温泉療法認定専門医など、専門知識のある医師に指導してもらいながら、長期間かけて湯治を行う必要があります。 湯治の間も温泉につかるだけでなく、食事療法、運動療法を並行して行うことになります。 肥満、糖尿病に効果があるといわれる温泉 全国各地の肥満、糖尿病に効果ありといわれる温泉をご紹介します。ナトリウム炭酸水素塩泉(重曹泉)や硫酸塩泉の温泉の飲用が、糖尿病に効果があるといわれています。もちろんこれと並行して、水中などでの運動や食事療法、規則的な生活習慣をつけるなどを行う必要があります。このような総合的な指導をしてくれる温泉病院もあります。 温泉名 泉質 備考 元湯温泉(栃木県那須塩原市) 硫黄泉 アトピー・胃腸病などにも効果があります。「塩原十一湯」のひとつです。 増富ラジウム温泉(山梨県北杜市) 放射能泉 動脈硬化、高血圧、婦人病、便秘、痛風などにも効果。国民保養温泉地です。 上牧温泉(群馬県利根郡みなかみ町) 硫酸塩泉 肥満(飲用)、神経痛、リウマチ、胃腸病などにも効果。近くには診療施設のあるホテル、温泉病院もあります。 そのほか肥満、糖尿病に効果がある温泉 酸ヶ湯温泉(青森県青森市)・松川温泉(岩手県松尾村)・天童温泉(山形県天童市)・三朝温泉(鳥取県三朝町)・天ヶ瀬温泉(大分県天瀬町)・長湯温泉(大分県直入町)・林田温泉(鹿児島県国分市) 高血圧に効果があるといわれる温泉 熱いお湯につかると、その刺激で体の血管が収縮し、心臓にどっと血液が流れ込んで血圧が急激に上がってしまいます。このため、湯温の高い温泉や刺激の強い温泉などには、高血圧の人が入れない温泉もあります。温泉旅行に行くときに、あらかじめ確認しましょう。 また、温泉に入るときの注意事項を守ることも大切です。 温泉名 泉質 備考 板室温泉(栃木県黒磯市) 単純温泉 痛風、リウマチにも効く。国民保養温泉地です。 鹿教湯温泉(長野県丸子町) 単純温泉 胃腸病などにも効きます。 畑毛温泉(静岡県函南町) 単純温泉 神経痛、リウマチにもおすすめです。 そのほか高血圧に効果がある温泉 カルルス温泉(北海道登別市)・玉川温泉(秋田県田沢湖町)・湯岐温泉(福島県塙町)・湯屋温泉(岐阜県小坂町)・長湯温泉(大分県直入町)・林田温泉(鹿児島県国分市)
大晦日の晩は、ゆっくりお風呂にでもつかって、行く年来る年に思いをはせたいもの。おせち料理の食材の残りなどをつかって、温泉気分はいかが? 目次 入浴剤として使えるおせちの食材は? 疲れがとれる入浴の仕方 入浴剤として使えるおせちの食材は? おせち料理など、お正月行事に使われる食材の中には、入浴剤としても効くものがある。 お正月準備の疲れをこれで癒してみてはいかが? 食材名 お正月料理では お風呂では ゆず 紅白なますやお雑煮の彩り&香り付けに活用される 輪切りにしてお湯に浮かべる。ひび、あかぎれ、腰痛や神経痛にいい。血行や代謝をよくする効果も。 大根葉 紅白なますや箸休めの漬け物などに活用 保温効果があり、冷え症や肩こりに効く。大根の葉を1週間ほど干し、そのまま入れる。煮出して入れることもある。 みかん お正月には欠かせない果物 皮膚のあれや、風邪、神経痛やリウマチにいい。美容効果も。8~10個分の皮を布袋に入れてお風呂に浮かべる。干してから使うことも。みかんの皮は農薬がついていることがあるので、よく水洗いすること。 だいだい 鏡もちの上にのせる小さいみかんのような果物 ストレス解消、利尿、便秘、美容に効果アリ。大きく輪切りにしたものをお湯に入れるか、細かくきざんで布袋に入れて入浴。 にんにく おせちの肉料理で使うことがあれば 疲労回復、整腸作用。冷え症にもいい。3~4切れをスライスして電子レンジで乾燥させ、布袋に入れてお湯に。臭いが気になることもあるので、少量で試したほうがいいかも。 参考文献:「入浴健康法」植田理彦 ごま書房 「よく効く 薬草風呂」池田好子 家の光協会 疲れがとれる入浴の仕方 師走のあわただしさも、1年間の気疲れも、大晦日のお風呂でさっぱり解消させたいもの。疲れがとれ、リラックスできるお風呂の入り方を紹介。なお、スポーツの直後やお腹がいっぱいのとき、酔っているときの入浴は避けること。 疲れがとれる入浴の仕方 お風呂がわいたらしばらくふたを開けておき、浴室を温めよう。脱衣所も暖かくしておくのが理想的。 お風呂に入ったら充分かかり湯を。体の汚れを落としておくだけでなく、入浴の刺激に体を慣らし、入浴による血圧の急上昇や脳貧血を防ぐことができる。シャワーよりも、風呂桶のお湯をかけるほうが効果的。 リラックスできるお風呂の温度は38~42度。最初はちょっとぬるめかなと感じる程度がいい。20分くらいゆっくりつかる。長くつかるときは、胸から下の半身浴をお薦め。肩が寒いときは乾いたタオルをかけておこう。 足がのばせるお風呂なら、ゆっくり体を動かしながらの入浴を。マッサージ効果がある。 体を洗ったら、シャワーの水圧を高くして、肩や腰など疲れているところに集中的にかけてみては。マッサージ効果が気持ちいい。 公開日:2000年12月25日
温泉に入るなら、まずは温泉がなぜ体にいいのか知っておきましょう。温泉の効果を利用して病気の治療をしている病院だって、本当にあるんです。 目次 気になる症状を多角的に癒してくれる トータルで効く温泉の秘密 温泉医学 気になる症状を多角的に癒してくれる 「ときどき胃が痛む」と病院に行けば、まず内科に回されます。現代の病は、環境、心、体と複合的なものが多くみられますが、現代医学は専門制が進んでおり、病院に行けば診てもらえる、解決するわけではないときもあります。温泉なら体の不調をトータルで癒すことができるのです。 トータルで効く温泉の秘密 ●化学効果 温泉の中には炭酸ガスやナトリウム、硫黄、硫酸マイナスイオンなどいろいろな物質が溶け込んでいます。これらの成分が皮膚からしみこみ、体によい効果を与えます。 ●環境効果 温泉の多くは海岸や山の中、自然豊かな環境にあります。日々の生活環境から離れ、自然の中でゆっくり過ごすことで、心の疲れを癒すことができます。 ●反復入浴効果 熱い温泉につかると皮膚の汗腺や皮脂線が開き、汗や脂肪が洗い流されて新陳代謝がスムーズに行われます(温熱作用)。一方ぬるめの温泉は、副交感神経が刺激されてリラックスできます。 温泉の知恵 お湯の中では、ウエストが3~5cmくらい細くなります。なぜなら、体に水圧がかかるから。これはマッサージ効果などといわれていますが、外側だけでなく内側にも効果があります。例えば肺が圧縮されて呼吸運動が活発になるなどです。 もちろん、家のお風呂にも同じ作用がありますが、温泉といえば1日数回お湯につかるのが醍醐味…という人も多く、繰り返しつかることで効果が高まることになります。 温泉医学 実のところ、このような温泉の効果を病気の治療に生かしている医師、病院も多いようです。一般的に温泉治療、温泉療法と呼ばれています。 この歴史は意外と古く、昭和6年、別府温泉に九州大学温泉治療研究所(現・生体防御医学研究所)が作られたのが始まりとされています。翌年には専門学会(現・温泉気候物理医学会)も結成されました。 温泉療法といっても、ただただ温泉につかるだけではありません。したがって、頼りにする医師が温泉医学を習得しているかは必ずチェックしましょう。日本では「温泉気候物理医学会」が、温泉認定医、温泉療法医を認定しています。 温泉療法を行っている病院(温泉病院)は数多くありますが、多くは交通事故などのリハビリやリウマチなどの病気を対象としています。したがって、治したい病気の温泉療法をしているかどうか、あらかじめ問い合わせてみたほうがいいでしょう。
温泉にまつわる雑学をご紹介します。温泉につかりながら、家族やお友達に知識のあるところを披露してみませんか? 目次 温泉はお湯だけとは限らない 温泉水は地球の中でできている? 温泉場で、歴史と文学を楽しもう 温泉はお湯だけとは限らない Q1:「○○温泉」と名乗るためには、「日本温泉気候物理医学会」に認定される必要がある。 Q2:日本では、湯音が35度以上ないと温泉と認められない。 Q3:火山の近くによくある、「○○地獄」から噴き出る水蒸気も温泉の一種である。 「○○温泉」と謳うためには、昭和26年に公布された「温泉法」の要件を満たさなくてはなりません。この法律では、次の1.2.を満たすものを温泉と定義しています。 地中から湧き出る温水、鉱水、及び水蒸気その他のガス 温度が25度以上、または温泉法に規定された物質を規定量以上含むこと ■法律で定められた物質 遊離二酸化炭素・リチウムイオン・マンガンIIイオン・炭酸水素ナトリウムなど 19物質のうち1種類以上 答え:Q1「×」、Q2「×」、Q3「○」 温泉水は地球の中でできている? Q4:地球ができてから現在までに、地中から湧き出した温泉の総量は、海の水の100倍である。 Q5:火山が近くにないと、温泉はできない。 温泉水の元は、90%以上は雨や川、海の水が地中にしみ込んだもの、残りは地中でマグマが冷却されたときに出てくる水分だと考えられています。そう思うと驚くほどの量ではないかもしれません。 日本国内を見てもわかるように、火山の近くには必ず温泉が存在します。これは問題のとおり、火山のマグマで温められているからです。しかし、火山でなく、地熱によって温められた温泉も存在します。地下の熱がじんわりと水に伝わってくるのです。マグマがガスコンロなら、地熱は電気保温器といったところでしょうか。 答え:Q4「○」、Q5「×」 温泉場で、歴史と文学を楽しもう Q6:温泉を取り上げた、もっとも古い文学作品は清少納言の「枕草子」である。 すでに「万葉集」の時代から、温泉を詠んだ歌が残っています。例えば山部赤人が道後温泉(愛媛県)を詠んだ歌です。これは、その当時よりさらに一世紀も前に道後温泉を訪れた(らしい)聖徳太子をしのんで作ったと言われます。当時の偉い人も温泉に親しんでいたことを示すエピソードです。 ちなみに、「枕草子」でのおすすめは、ななくりの湯(現在の榊原温泉・三重県)、有馬の湯(兵庫県)、那須の湯(栃木県)、つかまの湯(現在の浅間温泉と考えられる・長野県)などです。まさか、清少納言が那須まで行ったとは考えづらいものの、昔から有名な温泉はあったのかもしれません。 答え:Q6「×」 Q7:次の作家の作品と関わりの深い温泉を下の中から選んでみよう。 作家 温泉 1. 尾崎紅葉 2. 夏目漱石 3. 太宰治 4. 川端康成 A. 小天温泉(熊本) B. 熱海温泉(静岡) C. 浅虫温泉(青森) D. 越後湯沢温泉(新潟) 青春時代に読んだ文学作品にも、温泉地は数多く登場する。夏目漱石はこのほかにも道後温泉 (坊ちゃん)が有名だ。こういった、歴史を思いつつ湯につかるのも、温泉の楽しみ方のひとつである。 答え: 作家 温泉 1. 尾崎紅葉(金色夜叉)B. 熱海温泉(静岡) 2. 夏目漱石(草枕)A. 小天温泉(熊本) 3. 太宰治(津軽)C. 浅虫温泉(青森) 4. 川端康成(雪国)D. 越後湯沢温泉(新潟)
温泉は含まれている物質によって効能が異なります。あなたの気になるところに効くのはどんな温泉でしょうか?温泉の分類についてご紹介します。 含まれている物質による温泉分類法 温泉にはいろいろな分類法があります。例えば、温度、浸透圧、水素イオン濃度(酸性、アルカリ性など)です。このなかで、最もよく知られているのが、泉質(温泉に含まれる物質)による分類法です。泉質によって効能が異なります。 泉質名 特徴・効能 単純泉 含まれている成分濃度が薄い温泉で日本の代表的な温泉に多い。常に34度以上の湯温で、無色透明無臭のものが多く、体に対して刺激が少ないので入りごこちがよい。 薄いとはいえ含まれる成分はさまざまなので、温泉によって効能は異なる。 単純二酸化炭素泉 日本には少ない。熱く沸かすと二酸化炭素が逃げてしまうため、34度以下のぬるい温泉が多いが、入浴後もポカポカ。 炭酸ガスが抹消血管を拡張させ、循環器疾患に効果があることがわかっている。 炭酸水素塩泉 ナトリウム炭酸水素塩泉(重曹泉) アルカリ性で、皮脂や老廃物を洗い流すため肌がスベスベになるので、「美人泉」とも呼ばれている。 カルシウム(マグネシウム)炭酸水素塩泉 鎮静作用があり、炎症をおさえるはたらきをする。 ナトリウム-塩化物泉(食塩水) 成分は海水に似ている。入浴後の保温効果がよく「熱の湯」と呼ばれる。日本に多い泉質。 硫酸塩泉 ナトリウム硫酸塩泉 動脈硬化、高血圧などに効果。 カルシウム硫酸塩泉(石膏泉) 鎮静効果があり、打ち身、ねんざ、切り傷、火傷などのほか、動脈硬化などにも効果。 マグネシウム硫酸塩泉(正苦味泉) 硫酸マグネシウムのみを多量に含む温泉はほとんどなく、上の2つに少量マグネシウムが加わるといった温泉が多い。というわけで、上の2つと同様の効果がある。 アルミニウム硫酸塩泉 皮膚や粘膜を引き締める。慢性湿疹、真菌症などに効果。世界の中でもとくに日本に多い泉質。 含鉄泉 炭酸鉄泉 卵巣機能不全症など婦人病に効果。鉄イオンは酸化されやすく、時間がたつと、お湯に錆色の沈殿物ができる。こうなってしまうと効果は半減。 緑ばん泉 銅、コバルト、マンガンなどを含んでいるものが多く、造血作用を高める。 硫黄泉 俗にたまごの腐ったような…と表現される独特の臭いが特徴。たんを出しやすくしたり、心臓の動脈を拡張させたり、解毒作用があったりと、効能は多い。ただし、刺激が強い湯であるので、高齢者や病弱、皮膚の弱い人には不向き。 酸性泉 酸性のため、湯が肌にしみる。皮膚の弱い人はただれたりすることもあるから注意。抗菌力があるため、水虫などに有効。 放射能泉 日本では俗にラドン温泉と呼ばれるものが多い。利尿作用があり、高尿酸血症や痛風に効果。 効能といっても、もちろん1、2泊したくらいで効果が現われるわけではありません。真剣に温泉療法を考えるなら温泉療法医、温泉認定医などの指導のもと、その地に腰を据えて治療に励む必要があります。
いつも何気なく入ってしまう温泉、実は入り方を間違えるとリラックスするどころか体調をくずすこともあります。温泉効果を生かす入り方を知っておきましょう。 目次 温泉入浴の作法~こんな時には入らない! 温泉はどう入るのが正しい? 温泉入浴の作法~こんな時には入らない! せっかく来た温泉。どうせなら、その効果が生かされる入り方をしないと、もったいないですよね。逆に湯当たりしたり、気分が悪くなったりするのも、残念です。温泉天国・日本に住む者として、温泉入浴の作法を学びましょう。 その前にまず、「こんな時だけは入るのをやめておこう!」という条件を確認しておきましょう。 飲酒後に注意! お酒温泉につかりながらの雪見酒。 風流ではあるけれど、実はとても危険です。アルコールも温泉も血行を良くし、血圧は低下、心拍数は増加し、体に負担がかかりすぎてしまいます。 脳貧血や心臓発作を起こす例も少なくありません。絶対にやめましょう。 スポーツの直後に注意! ランニングや登山、スキーなどのスポーツで汗をかいた後、すぐにもサッパリしたいところですが、運動直後には、血液によって筋肉に重点的に酸素を供給し、疲労をとることが必要になります。 温泉に入ると血行がよくなり、体表面に血液が大量に流れ、ほかの臓器や筋肉への血流量は減少してしまいます。 筋肉の疲れがそのまま残ってしまうのです。 風邪気味に注意! 忙しいスケジュールをぬって、せっかくの温泉。 少しぐらいの風邪なら入浴してサッパリした方が治りそうな気もしてしまいますが、かえって炎症が進み、悪化します。 キッパリとあきらめ「お湯」のかわりに、周囲の「自然」につかって帰りましょう。 温泉はどう入るのが正しい? 下の質問は○?×? Q. しっかり温まるなら、肩までつかったほうがいい。 子供の頃「肩までちゃんとつかりなさい」と家族に言われた人も多いかもしれません。しかし、家庭のお風呂でも温泉でも、全身浴は水圧が心臓や肺に負担をかけます。また、首までどっぷりつかると血液粘度が上昇し、悪ければ血栓ができる危険もあります。下半身浴でも、お湯につかった部分から温められた血液が全身にめぐるので、体の芯まで温まることができます。 というわけで、正解は「×」 Q. 宿についたらまず、お風呂。温泉は食事の前に入るのが正しい 入浴によって体のすみずみまで血液がめぐり、その分、心臓と腎臓をのぞく内臓への血流量は減少します。食後に入浴すると胃や腸の消化・吸収能力が低下するので、食前の入浴がおすすめです。食後に入る場合は1時間半ほどゆっくり休んでからの方がいいでしょう。 というわけで、正解は「○」 Q. 日本人が好きなお風呂の温度は42度。当然温泉もそのぐらいの温度がいい。 42度の熱いお湯が好きな日本人。草津温泉など、あえて熱い湯で療養する方法もあるが、一般に熱い湯は体への刺激が強すぎます。交感神経の緊張でリラックスできません。40度程度のぬるめの湯が心地よさを誘うのです。 というわけで、正解は「×」 Q. せっかく来た温泉だけど、のぼせても困るから何回も入ることはない。 温泉に行くと、しゃにむに何回も入る人がいますが、入浴は1日に1~2回が最適です。また、1回に長時間つかるよりも、1回約5分、途中3分以上の休憩を入れて2~3回の分割入浴をした方が血液循環の促進効果がアップします。 というわけで、正解は「○」 Q. 汗をかいてやせるチャンス!湯上がりは水も口にしない。 温泉は、汗が出たり、深呼吸でのどが渇いたり、老廃物を体の外に出すはたらきの高い利尿効果があったりと、強い水分喪失を起こします。十分、水分を摂りましょう。「風呂あがりは、どうしてもビール!」という方、アルコールは利尿作用により水分喪失を起こします。ビールの後には、より多くの水分補給を忘れないでください。 というわけで、正解は「×」 Q. 温泉とくれば、タオルをのせて入浴するのが通! 「のぼせ」の防止法として、ぬらしたタオルを頭にのせるのは効果的です。ほかに、入浴前のかけ湯で前頭部に十数杯のかぶり湯をするのも有効です。 というわけで、正解は「○」
泉源が異なれば泉質や効能も変わる 日本は火山国ですので、全国各地に温泉があります。 同じ温泉地内にある温泉でも泉源が異なれば泉質や効能も変わるほか、内風呂・露天風呂の違い、ジャグジーなど各種設備に加え、周囲の景観とお風呂が醸す独特の雰囲気も異なってきます。リフレッシュすることの一環としてそれらを歩いて巡ってみると、パッケージ旅行では味わえない自分だけの楽しみ方に出会えます。 ウォーキングのあとは温泉でゆったり 日本では、一部を除いて、温泉はたいてい山の中にあります。最寄りの交通機関の終着点から目的地へ行くときは可能な限り歩きます。 そして宿にいるだけでなく、少しの時間でも周辺を散策してみると、楽しみも広がります。途中で出会う風景や、動植物との触れ合いは徒歩ならではのものですし、何といっても心地よい汗をかいた後のおいしい料理と湯量たっぷりの温泉は格別です。 記録ノートを作る 温泉へ行く楽しみは、何よりもリラックスできることなのですが、各地の温泉を訪ねると、その土地ごとに新たな楽しみが生まれます。 旅先での感想や発見したことなどは手帳につづっておきます。帰ってきたら、旅先で撮った写真や温泉のパンフレットなどと一緒に大きめのノートに記録していきます。 ある程度記録が増えると、自分だけの温泉データベースができ上がります。ウォーキングの資料として役立つだけでなく、温泉旅行に対しても新しい楽しみかたが生まれてきます。