安くて甘くておいしい、さつまいも。あなたはどれだけ「さつまいも」のこと知っていますか? Q1 便秘にいいといわれているさつまいも。皮ごと食べたほうがその効果は高い。 ホント ウソ Q2 ビタミンCは1日100mg必要といわれるが(成人の場合)、さつまいもを約2本(400g)食べればほぼ摂取できる。 ホント ウソ Q3 ほくほくしておいしい石焼きいも。最近は電子レンジでもできるが、短時間で仕上げたほうが甘くなる。 ホント ウソ Q4 おいしいけど太る、と思われがちなさつまいも。焼きいも100gと、ごはん100gでは、焼きいもの方がカロリーが高い。 ホント ウソ Q5 さつまいもを保存するときは、冷蔵庫にいれる。 ホント ウソ Q1 便秘にいいといわれているさつまいも。皮ごと食べたほうがその効果は高い。 さつまいもは食物繊維が多いといわれています。確かに、いも類のなかでは食物繊維の含有量はトップレベルですが、実はほかの野菜(例えばごぼう)に比べればそれほどではありません。 さつまいもを輪切りにしたときに、皮から5mmくらい内側に白い乳液のような液がにじみでてきますが、これは「ヤラピン」と呼ばれる成分で、これが便秘解消に効果があるといわれているのです。ヤラピンは、胃腸では消化できないため、食物繊維と同じような役割を果たすと考えられています。便秘で困っているなら、さつまいもを皮ごと食べるといいでしょう。 というわけで、正解は「ホント」 Q2 ビタミンCは1日100mg必要といわれるが(成人の場合)、さつまいもを約2本(400g)食べればほぼ摂取できる。 さつまいもはとてもビタミンCが多く、100g中に約30mgのビタミンCを含んでいます。 ビタミンCには、メラニン色素の沈着をおさえるはたらきがあるため、シミ・ソバカスに有効です。本来、ビタミンCは熱に弱いとされていますが、さつまいもの場合は火を通しても比較的ビタミンCを損ないにくいため効果的に摂取できます。 また、ビタミンCだけでなく、カリウム、リン、鉄などの無機質やビタミンA(カロチン)、ビタミンB群なども含まれています。 というわけで、正解は「ホント」 Q3 ほくほくしておいしい石焼きいも。最近は電子レンジでもできるが、短時間で仕上げたほうが甘くなる。 さつまいもの甘味のもとはアミラーゼと呼ばれるでんぷんです。これは、60度くらいで加熱すると糖化が進む特徴があります。大きいままのさつまいもを石焼きいものように時間をかけてじっくりと加熱したほうが甘味を増したさつまいもになります。 というわけで、正解は「ウソ」 Q4 おいしいけど太る、と思われがちなさつまいも。焼きいも100gと、ごはん100gでは、焼きいもの方がカロリーが高い。 実は、焼きいも100gとごはん100gはともに約150kcal前後。焼きいもの方が高カロリーとはいえませんが、おやつにたくさん食べてしまうとあっという間にカロリーオーバーしてしまいます。 というわけで、正解は「ウソ」 Q5 さつまいもを保存するときは、冷蔵庫にいれる。 さつまいもは寒さに弱いです。だから、保存するときは常温で風通しのよいところで保存すること。水分を吸収すると腐りやすくなるので注意しましょう。 というわけで、正解は「ウソ」
さつまいもはその甘さが魅力ですが、返ってごはんのおかずになりにくいと思っていませんか?そこで、簡単にできる、さつまいもを使った料理を紹介します。主食として、またおやつとしてお試しあれ! 目次 見た目の色もきれい!さつまいもごはん もう一品欲しいときに!さつまいものグラッセ メインのおかずにどうぞ!さつまいもと卵のコロッケ 焼かない!簡単スイートポテト 見た目の色もきれい!さつまいもごはん ■材料(4人分) 米3カップ、さつまいも400g(中2本)、薄口しょうゆ、みりん、黒ごま ■作り方 お米は洗って水を切っておく さつまいもは2cm角に切り、15分ほど水にさらしてアクを抜く 炊飯器に1と薄口しょうゆ大さじ3、みりん大さじ2を入れ、規定の目盛りまで水を入れ、水気を切ったStep2のさつまいもを入れる 炊き上がったらかき混ぜ、黒ごまを上に散らす もう一品欲しいときに!さつまいものグラッセ ■材料(4人分) さつまいも200g(中1本)、砂糖大さじ3、バター大さじ1、レモンの輪切り2~3枚 ■作り方 さつまいもは皮ごと厚さ1.5cmの輪切りにし、面取りをする 鍋にさつまいもとひたひたの水、砂糖、バター、レモンを加え、柔らかくなるまで煮る メインのおかずにどうぞ!さつまいもと卵のコロッケ ■材料(4人分) さつまいも400g(中2本)、うずら卵8個、塩、小麦粉、溶き卵、パン粉、揚げ油 ■作り方 さつまいもは皮付きのまま15~20分ゆでるか、ラップに包み電子レンジで8分ほど加熱する。 やけどに気をつけながら皮をむき、熱いうちにつぶし、塩小さじ1/4をふって8等分しておく。 鍋にうずら卵と卵がかぶるくらいの水を入れて火にかけて、固ゆでにし、水にとって殻をむく。 2のさつまいもの中にうずら卵を一つずつ入れ、まるめてだんご状にする。 4に小麦粉、溶き卵、パン粉の順にころもをつけ、170度の揚げ油できつね色になるまで3~4分揚げる。 焼かない!簡単スイートポテト ■材料(12個分) さつまいも500g、砂糖50g、バター20g、卵黄2個分、バニラエッセンス少々 ■作り方 さつまいもの皮をむき、15分ほど水にさらしたあと、耐熱ボウルに入れて軽くラップし、電子レンジに8~10分かけ、柔らかくする。 柔らかくなったらつぶして残りの材料を混ぜ、バットに入れて冷蔵庫で冷やし固める。 固まったら、12等分して、形を整える。
野菜のビタミンCチャンピオンは、なんとジャガイモ。加熱しても失われにくく、保存にも向く。果物ではアセロラや、中国原産の刺梨がオススメ。ビタミンCは他の栄養素と組み合わせれば、効率的に健康維持に役立つはず。 目次 ビタミンCの王様はジャガイモ? アセロラ、刺梨はミラクルフルーツ! ほかの栄養素と組み合わせて~サプリメントを摂ろう! 料理の知恵袋 ビタミンCの王様はジャガイモ? 「野菜でビタミンCを摂るなら、生野菜が一番」。そんなふうに思い込んではいないだろうか?しかし、「隠れビタミンC不足」にぴったりの食品は、なんとジャガイモ!じつはジャガイモ可食部100g中のビタミンC含有量は35mgと、意外にも豊富なのだ。 これはほうれん草100gに含まれる量とほぼ同じだが、ほうれん草を100g食べるのは容易なことではない。しかも加熱すればビタミンCは損失されてしまう。 ところがジャガイモをはじめとするいも類のビタミンCは、加熱しても失われにくい特徴を持っている。豊富なでんぷん質に守られているためだ。また、時間がたってもあまり減少することがなく、保存に向いている。 かつてヨーロッパでは、ビタミンC不足で壊血病(歯肉や皮膚から出血をおこす病気)になる船員が後を絶たなかったが、ジャガイモを船に貯蔵するようになってから、こうした病気がなくなったといわれている。 コロッケや肉じゃが、ポテトサラダなど、料理法もさまざま。とくに皮の部分にビタミンが含まれているので、新ジャガなどはまるごとがオススメ。 アセロラ、刺梨はミラクルフルーツ! 果物の中でも、とくにビタミンC豊富なのがカリブ海原産のアセロラ。可食部100gあたりの含有量はレモン果汁の34倍。抗酸化作用のあるβカロチンも多く含まれており、美肌づくりには最適のフルーツ。 もうひとつのオススメは、中国原産のバラ科の潅木の果実、刺梨(とげなし)。ビタミンC含有量は、レモンのなんと約50倍!ほかにも、ビタミンEやB1、B2、ミネラル類、ポリフェノール、アミノ酸などを含んでいる。 どちらも日本で生食するのは難しいが、サプリメントなら簡単に摂取することが可能。ビタミンC不足解消には強力な決め手となりそう。 ほかの栄養素と組み合わせて ~サプリメントを摂ろう! カルシウム、マグネシウムと ~骨粗しょう症予防 女性がかかりやすい骨粗しょう症。予防するには、カルシウムはもちろん、ビタミンDやビタミンK、マグネシウム、そしてビタミンCが必要となる。ビタミンCはコラーゲンの生成に関わり、骨の強化にも役立つのだ。中高年だけでなく、ダイエット中の人も骨がもろくなりがち。バランスよく栄養を摂取して、骨太な体に! ビタミンA、Eと ~老化・生活習慣病予防 ビタミンCの抗酸化作用は、細胞の水分中で発揮され、ビタミンE、ビタミンAは細胞の脂肪中で抗酸化作用を発揮する。より効果的にバランスよく活性酸素対策をするなら、ビタミンE、ビタミンAを一緒に摂取しよう。 コラーゲンと ~美肌効果 細胞にはたらきかけ、いきいきとしたお肌をつくるコラーゲン。ビタミンCの助けで生成され、維持される。つまり、この2つを一緒に摂れば、美肌効果はますます促進されるということ。大急ぎで美人になりたいなら、見逃すわけにはいかないうってつけの組み合わせ。 料理の知恵袋 ●加熱はささっと!が大原則。ゆでたり、煮たりするより、炒めたほうがビタミンC損失量は少ない ●ゆで汁や煮汁には、ビタミンCがいっぱい。「捨てずに有効利用」を ●温めなおすと、ビタミンCは逃げてしまう。作ったらすぐ食べるのが理想 公開日:2004年3月29日
欧米人よりアフリカ原住民の方が大腸がんが少ない 食物繊維が大腸がんや大腸の病気の予防に大きな役割を果たしているのではないかという研究は、1972年(昭和47年)にイギリスのバーキット博士とトローウェル博士によって行われました。 これは、肉や乳製品中心の食生活をしている北欧や欧米人と比べると、モロコシなどの雑穀類や芋類、野菜やナッツ類などの植物性食品が主食のアフリカ原住民には、胃腸疾患や大腸がん、便秘などが少ないということが疫学調査で分かったのがきっかけです。 欧米化する日本人の食生活 現在の日本人の食物繊維摂取量は、アメリカやカナダなどよりやや多い程度で、ウガンダやケニアの1/10程度しかありません。 これは日本人の食生活の欧米化で年々減少してきた結果です。 一昔前までは、玄米や芋類を多く摂取する食生活を送っていました。そのため、1969年(昭和44年)の大腸がんによる死亡率は1万人中13.1人で、アメリカの42.2人より大幅に少なく、どちらかというとナイジェリアの5人やウガンダの3.5人に近いほどだったのです。 食生活の多様化は否定すべきことではありませんが、たまには伝統的な日本の食事をしたり、海外のおいしい芋料理を取り入れるなど、バリエーション豊かな食生活で食物繊維を多く取るよう工夫しましょう。