咳が出始めるとたいていは風邪をひいたと思い、風邪薬を飲んだりして対処するものですが、実は肺がんは肺結核など、命をおびやかすことも…。市販薬でなかなか治まらない場合は、別の病気が隠れているかもしれません。 目次 咳が2~3週間続くなら、風邪とは別の病気が隠れているかも… 肺がんや肺結核など、命をおびやかすものも。咳の症状が出る病気はいろいろ 肺がん以外にも!咳の症状が出る、命をおびやかす病気 どこも悪くないのに咳が続く場合、ストレスが原因の可能性もあり 咳が2~3週間続くなら、風邪とは別の病気が隠れているかも… 風邪の季節になると、あちらこちらから聞こえてくる咳の音。まわりの人はケホケホ、コホンコホンという音が気になっても、咳をしている当の本人はそれほど気にしていないことがあります。というのも、風邪は通常1週間ほどで治り、咳もやがて出なくなることが多いため本人は軽く考えがちで、風邪をうつしてしまうという自覚がないのです。咳をしている本人が、感染症の流行を防ぐためにマスクの着用などをする「咳エチケット」が守られていないことがあるのは、まわりの人との間に意識の差があるからだと考えられます。 このように軽くみられがちな咳が多少続いても、風邪だと思いほったらかしにしておくか、咳を止めるという説のある蜂蜜やカリン酒などに頼る人は多いでしょう。それらの民間療法や、さらには市販の咳止めでも治まらず咳が2~3週間続くときは、風邪ではない別の病気が隠れている可能性があります。 肺がんや肺結核など、命をおびやかすものも。咳の症状が出る病気はいろいろ 咳を長引かせる原因として考えられる病気で多いのが、気管支喘息や咳喘息(気管支喘息と違って、ゼイゼイ・ヒューヒューという音がのどから聞こえず咳だけが出る喘息)などです。風邪の原因が細菌やウイルスの感染であるのに対して、気管支喘息や咳喘息はアレルギー性の病気であり、気管支拡張薬や抗炎症薬などによる治療が必要となります。また、同じくアレルギー性であるものの、気管支拡張薬が効かないアトピー性咳嗽(がいそう)という病気の可能性もあります。咳を長引くという症状が同じでも治療法は病気ごとに異なるので、治すにはまずは医師に診てもらい、適切な診断を受けることが必要です。 肺がんや肺結核のように命にかかわるものも、咳を長引かせる病気の中にはあります。できるだけ早く治療することが望ましいですが、自分で見つけることは難しく、検査が必要です。発見が早ければ早いほど治る可能性は高くなるので、重い病気が隠れている可能性があることを理解して、病院で診てもらいましょう。 肺がん以外にも!咳の症状が出る、命をおびやかす病気 ●肺がん がんが肺の奥にあると、多くの場合は初期症状があまりみられませんが、がんが肺の入口にあると、初期症状として空咳(からせき)と呼ばれる乾いた咳が出ることがあります。 ●肺結核 結核菌に感染した人の咳や痰を介して広まる感染症です。 ●間質性肺炎 細菌の感染などで、肺胞を支える間質という組織に炎症が引き起こされます。 ●COPD(慢性閉塞性肺疾患) 長年の喫煙習慣などによって、肺や気管支に慢性的な炎症が起こる病気です。 …など どこも悪くないのに咳が続く場合、ストレスが原因の可能性もあり 体ではなく、心が原因で咳が続く場合もあります。日頃のストレスが蓄積することで肩や腰、頭などの痛みや、全身のだるさを感じるようになることがありますが、同様にストレスで咳が引き起こされることがあります。これは「心因性咳嗽(しんいんせいがいそう)」と呼ばれる症状で、風邪などをきっかけに出始めた咳が、ストレスが原因で長く続くのが一般的です。眠っているときや、好きなことに集中しているときなどには咳が出ないという特徴があります。 心因性咳嗽の治療には、抗不安薬などが用いられます。気管支喘息などの病気と合併している場合は、内科や呼吸器科などでそれらの治療をあわせて行いますが、合併症がないときは、心療科や精神科で治療する場合もあります。 咳の原因が何なのかは、検査を受けてみないことにはわかりません。上記でご紹介した病気以外に、アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎など、咳が出る病気はほかにもあります。咳が2~3週間続くようなら、「たかが咳」と甘くみないで、内科や呼吸器科で一度診てもらいましょう。 ■関連記事 がん10年生存率は56.3%、80%以上は前立腺、甲状腺、乳房、子宮体など 国立がん研究センター/全国がんセンター協議会 がん告知で「びっくり退職」はちょっと待った!サバイバー伝授!がんとお金(2) 「がんは怖い、知らないともっと怖い」グリーンルーペプロジェクト2019 婦人科がん(子宮・卵巣のがん)の発症リスクと治療後のむくみ対策 キャンサーフィットネス・リンパ浮腫患者スクール 乳がん治療後のむくみ対策は肥満解消と運動 キャンサーフィットネス・リンパ浮腫患者スクール 公開日:2016/02/01更新日:2020/09/25
風邪をひいたときなど、自ら感染が広がるのを防ぐために、咳やくしゃみが人にかからないようにする「咳エチケット」。あなたはマスクを着用するなどして、咳エチケットを心がけていますか?マスク着脱の際の注意点、マスク選びのポイントなどを解説します。 目次 咳エチケットの基本はマスク マスク着脱の際の注意点 マスクをしない人の考えは?どう対処すればいい? マスク選びは楽しみながら! 咳エチケットの基本はマスク インフルエンザや風邪は多くの場合、かかった人の咳やくしゃみなどのしぶきに含まれるウイルス・細菌を吸い込む、いわゆる「飛沫感染」で発症します。自分から感染が広がるのを防ぐために、咳・くしゃみが人に直接かからないようにすることを「咳エチケット」と言います。咳エチケットを守るうえで勧められるのが、マスクの着用です。 マスクの着用は、自分自身にもメリットがあります。ウイルス・細菌のカットだけでなく鼻やのどの乾燥を防げることで、自分が感染するのを予防できます。また、冷たい空気の吸入を避けられるため、インフルエンザや風邪とは別に、喘息の症状として咳が出るのを防ぐこともできます。 せっかくマスクを使用していても、正しく着脱しないと、期待される予防効果を得られません。以下の点に注意しましょう。 マスク着脱の際の注意点 つけるときはずすとき ・ガーゼではなく、不織布のものを選ぶ。 ・着用の前に手を洗う。 ・あごの下から鼻まで、隙間がないように覆う。 ・口を覆っていた面に触らないようにする。 ・1日1枚を使い捨てる。 ・使用後のマスクは放置せず、できればフタつきのゴミ箱に捨てる。 ・はずした後も手を洗う。 マスクをしない人の考えは?どう対処すればいい? かつては、発熱や咳などの体調不良をおして学業や仕事に励むことは、頑張っている証拠として賞賛される風潮がありました。感染症に関する知識が不足し、自分が感染源になってしまうという意識が低かった時代だと言えます。咳がひどいのにマスクを着用していない人がいる場合、その人はかつての名残とも言える考え方により、「心配するほどのことはないだろう」と思っているため、咳エチケットが守れていないのかもしれません。こういった人には、なぜマスクを着用しなくてはいけないのかを説明し、必要に応じてほかの人の力も借りながら、できるだけ着用を促しましょう。 咳がひどいときはマスクを過信せず、やむをえない事情がない限りは、学校や会社などを休むことが、感染予防の観点からは望まれます。咳を理由に休むことの理解がまわりの人から得られにくく、自分の評価を落とす恐れがある場合は、「ほかの人にうつすと、かえって迷惑をかけてしまうから」ときちんと説明してはいかがでしょうか。どうしても休めない場合は、必ずマスクを着用して出掛けましょう。可能であれば、用事を終えた後は速やかに早退すると良いでしょう。 なお、マスクがないときに咳・くしゃみをするときは、次のことに注意しましょう。 マスクを着用せずに咳やくしゃみをするときは? ●ティッシュなどで口と鼻をおおい、まわりの人から顔をそむけ、1メートル以上離れます。 ●とっさのときは、感染を広げやすい手ではなく、袖や上着の内側でおおうようにします。 ●手でおおったときは、手を洗います。 マスク選びは楽しみながら! マスクは大きさのほかにも形態や機能、デザインなどの違いによる種類が豊富で、選ぶ楽しみがあります。いずれも薬局、ドラッグストア、コンビニなどで手軽に購入できます。医療現場で用いられる医療用マスク(サージカルマスク)は一般の人も入手できますが、咳エチケットのためには、ガーゼではなく不織布のものであれば、家庭用マスクで十分だとされています。隙間なく鼻やほほを覆うことができる大きさで、形態や機能、デザインの点からもお気に入りのマスクを見つけて、咳の季節を乗り切りましょう。 マスクの種類 形態 プリーツ型立体型 …など 機能 メイクが付きにくい 眼鏡がくもりにくい 肌触りがやさしい …など デザイン 色(黒、ピンク、紫など) 光沢の有無 子どもに人気のキャラクターのプリント …など 公開日:2014/12/08
日本人の死因の第3位である肺炎の予防には、肺炎球菌ワクチンの接種が有効です。65歳以上の方は、自治体が行う定期接種の対象となります。平成26年度の定期接種の対象者一覧を紹介するとともに、肺炎予防のために日頃から気をつけたいことを詳しく解説します。 目次 日本人の死因の第3位!65歳以上の方は肺炎予防を 65歳未満の人や、以前に接種したことがある方も接種が可能 日頃からの予防も大切 65歳以上のご家族がいる方へ 日本人の死因の第3位!65歳以上の方は肺炎予防を がんと心臓の病気は、それぞれ日本人の死因の第1位と第2位にあたる恐ろしい病気として広く知られ、メディアでも注意が呼びかけられています。しかし、「それらに次ぐ第3位は?」と聞かれて、正しく答えられる人はどれくらいいるでしょうか。日本人の死因の第3位は、肺炎です。肺炎は、気候や体調の変化、持病の悪化などがきっかけとなり、季節を問わずかかる可能性のある病気で、抗生物質による治療が行われます。発熱、咳、痰、息切れ、胸の痛みなどがみられますが、症状が現れないことや、風邪だと思い込んでしまうことにより、治療が遅れるケースもあります。高齢になると重症化するリスクが高まるため、65歳以上の方は特に注意が必要です。 肺炎の予防には、肺炎球菌ワクチンの接種が有効です。2014年(平成26年)10月1日から、肺炎球菌ワクチンは自治体が行う定期接種の対象となりました。対象年齢に該当する、過去にこのワクチンを接種したことがない方は、平成30年度までの間に1人1回、ワクチン接種の公費助成を受けられます。 平成27年度(平成27年4月1日から平成28年3月31日まで)の対象となるのは、以下の条件を満たす方です。 肺炎球菌ワクチン定期接種の対象者 平成30年度(平成30年4月1日から平成31年3月31日まで)は以下の(1)もしくは(2)の方が定期接種の対象です。 ■対象者(1)生年月日 対象者生年月日 65歳となる方昭和28年4月2日生~昭和29年4月1日生 70歳となる方昭和23年4月2日生~昭和24年4月1日生 75歳となる方昭和18年4月2日生~昭和19年4月1日生 80歳となる方昭和13年4月2日生~昭和14年4月1日生 85歳となる方昭和 8年4月2日生~昭和 9年4月1日生 90歳となる方昭和 3年4月2日生~昭和 4年4月1日生 95歳となる方大正12年4月2日生~大正13年4月1日生 100歳となる方大正 7年4月2日生~大正 8年4月1日生 ■対象者(2) 0歳から65歳未満の方で、心臓、腎臓、呼吸器の機能に自己の身辺の日常生活活動が極度に制限される程度の障害やヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能に日常生活がほとんど不可能な程度の障害がある方 出典:「肺炎球菌感染症(高齢者)」厚生労働省 肺炎球菌ワクチンは、各自治体の指定する医療機関で接種できます。助成の有無や内容について、詳しくはお住まいの自治体に問い合わせましょう。ワクチンの接種後には、注射した部位の痛み・赤み・腫れや筋肉痛、だるさ、発熱、頭痛などの副反応が現れることがあります。これらが現れた場合は、医師に相談しましょう。 65歳未満の人や、以前に接種したことがある方も接種が可能 肺炎球菌ワクチンは定期接種の対象ではない方も、公費助成は受けられませんが、任意で接種することができます。心臓や呼吸器の病気や糖尿病、腎不全などの持病がある方は、肺炎のリスクが高いため、予防接種を受けることが勧められます。ただし、脾臓を摘出した人などを除いて自由診療にあたるため、健康保険の対象外となります。詳しくは、予防接種をしに行こうと考えている医療機関に問い合わせてください。 過去に接種したことがある場合も、2回目以降の接種は可能です。ただし、5年以内に再接種すると、注射した部位の痛みなどが強く現れる恐れがあるため、前回の接種から5年以上の間隔を空ける必要があります。一般的に、肺炎球菌ワクチンの予防効果は、5年以上持続すると考えられています。再接種を希望する場合は、回数やタイミングなどを医師に相談しましょう。 日頃からの予防も大切 風邪やインフルエンザは、免疫力が低下するとかかりやすくなることが知られていますが、それらにかかると免疫力はさらに低下します。それがきっかけとなり、肺炎を発症することがあります。また、飲み込んだ食べ物や飲み物、唾液などが誤って気管に入ってしまう誤嚥(ごえん)が起き、それらに含まれていた細菌によって、肺に炎症が引き起こされることもあります。こういった肺炎にかかる仕組みを理解して、ワクチンの接種以外に、日常生活では下記のようなことに注意し、予防を心がけましょう。 日頃からできる肺炎の予防方法 ●手洗い・うがいをする ●マスクを着用する ●持病を治療する ●禁煙する ●十分な睡眠時間の確保などにより、免疫力を高める ●ゆっくりと食事する ●歯磨きで口の中を清潔に保つ …など 65歳以上のご家族がいる方へ 肺炎は高齢になるほどリスクが高くなり、それに伴い入院や介護の負担も大きくなります。定期接種の対象者は年度ごとに異なり、自分がその年度の対象となっていることに、高齢者本人は気づいていない可能性があります。定期接種のタイミングを逃さないために、ご家族の方が気にかけて、予防接種をすることを本人に呼びかけてあげてください。 公開日:2015/05/11更新日:2018/06/25
喘息は大人になってから発病することも多い。喘息とはどのような病気なのだろうか?喘息について正しい知識を身につけよう。 目次 喘息ってどんな病気? 喘息が起こる主な原因は「アレルギー」 こんな症状を感じたら、まず病院へ行こう 喘息ってどんな病気? 「一度出た咳がなかなか止まらず、風邪をひいたのかと思ったけど、どうもそうじゃないらしい…」という経験はないだろうか。 喘息は子供に多い病気で、成人すれば自然と治っていくものだと考えられることもあるが、実は大人でもかかる病気であり、大人になってから発症することも少なくない。 喘息とは、気管支に起こる慢性炎症による病気であり、正式には「気管支喘息」という。気管支とは、鼻や口から肺までの空気の通り道の一部で、この部分が炎症を起こして極端に狭くなってしまう(気管支狭窄)ことや、完全に塞がってしまう(気管支閉塞)ことにより喘息は起こる。喘息患者の気管支はたばこの煙や自動車・工場の排気ガスなどさまざまな刺激物に対してとても敏感で、簡単に収縮してしまう性質がある。 発作が起きるとゼイゼイしたり息苦しくなるが、落ち着いてゆっくり呼吸を整え、すばやい対処をすれば、症状が軽くなったり自然に治まったりすることもある。この発作は、夜間、または早朝に起こることが多く、睡眠を妨げられることも少なくない。 喘息が起こる主な原因は「アレルギー」 喘息になる原因にはさまざまな説がある。その中でも、約半分はアレルギーが関与していると言われている。 人の体には、外からの刺激や異物に対して体を守る機能が備わっていて、これを免疫反応という。アレルギー反応は免疫反応と似ているが、関係する抗体の種類や細胞の違いなどから免疫反応とは異なって体に病気を起こしてしまう。このアレルギー反応が気管支で起こることで、気管支喘息になる。 このアレルギーに関係が深いのが、IgE抗体とよばれるもの。本来、IgE抗体は外からの異物をやっつけるはたらきをもつが、それが体に悪影響を及ぼすような反応を起こしてしまうことがある。例えば、チリやほこり、ダニや花粉など、通常なら体内に入ってきてもそれほど大きな影響を及ぼさないようなものに対しても、IgE抗体がつくられてしまい、過剰に防衛してしまう。そのため、さまざまな症状が現れることになる。 ちなみに、アレルギーを起こす原因となる物質(アレルゲン)は、人によってさまざま。身の回りのものはすべてアレルゲンになるとも言われる。気管支や肺の奥深くに入りこむことのできる物質は、大きくても10μm(=1ミリの100分の1)程度の目に見えないほど小さな粒子で、これより大きい粒子だと、口や鼻から入ったときに気管支まで届かないため、口や鼻でアレルギー反応を起こすことが多い(例えば、スギやブタクサの花粉は、20~30μmなので、気管支まで吸いこまれる前に鼻の中でつかえてしまい、鼻炎などの症状が出ることが多い)。 病院で検査対象になっているアレルゲンは200以上あるが、簡単な血液検査で調べられる。 主なアレルゲンの種類 ●吸入性のもの ダニ、ハウスダスト、カビ、動物の毛、花粉、昆虫(蝶や蛾など) ●食物性のもの 牛乳、卵、蕎麦など こんな症状を感じたら、まず病院へ行こう 喘息は突然発症するのではなく、ゼイゼイと息苦しくなるまでには数週間から数ヵ月かかることが多い。まず、1週間以上、咳が続き、昼間より夜のほうがひどい場合には、風邪ではないと疑って病院へ行こう。この時期が過ぎると、ゼイゼイ、ヒューヒューといった息づかいになり、夜中に咳が出て目が覚めるようになり、やがて呼吸困難になってくる。そうならないうちに、早めに受診しておきたい。 また、喘息の患者さんは、ともすると「いつもの発作だ」と軽んじてしまいがち。発作が起こるときにはなんらかの前兆があるため、見逃さないようにして病院へ行こう。 喘息の前触れ ●胸が圧迫される感じがする ●息切れがする ●呼吸が乱れる ●のどがつまったり、イガイガする感じがする ●ピークフロー値(思いっきり息を深く吸いこみ、それを思いっきり早く吐き出したときの息の量)が下がる 初めて病院へ行く場合には、次のような検査が行われる。 喘息の主な検査 ●肺機能検査 できるだけ息を深く吸いこみ、思いっきり吐き出したときの空気量を測定する。最初の1秒間の空気の量を1秒量といい、思いきり吐き出した量を努力肺活量という。さらに、肺活量に占める1秒量の割合を1秒率と言う。1秒率は、気管支が閉塞すると低下し、70%以上は正常だが、50%未満になると高度の閉塞性障害と言われる。 ●血液検査 血中の炭酸ガスの量を調べる。発作が軽症のときは、軽度の低酸素血症、低炭酸ガス血症だが、症状がひどくなるにつれて低酸素血症もひどくなり、さらに症状が悪化するといったん正常値にもどって今度は高炭酸ガス血症になる。 ●胸部X線写真 他の疾患との識別や合併症の有無を確かめるために行われる。 ■関連記事 秋はダニとハウスダストにも注意しましょう 長引く鼻水の原因はダニアレルギー?日医大・大久保公裕先生に聞く 公開日:2003年9月1日
ナッツに含まれる豊富なビタミンやミネラルなどが体のさまざまな不調を改善するそうです。症状別おすすめナッツやもう一品欲しい時のナッツ料理をご紹介します。 目次 多種多彩なナッツたち。ナッツの種類 こんな時にはこんなナッツを! 試してみよう!ナッツ・メニュー 多種多彩なナッツたち。ナッツの種類 一口に「ナッツ」と言っても実に様々な種類があり、小さいながらナッツは世界中の人々の食生活に欠かせない存在だ。 カシューナッツ 脂質、たんぱく質、炭水化物、リン、ビタミンB1・B2など ブラジルが原産。16世紀にポルトガル人が東アフリカ、インド、東南アジアで防風林の役目として植林したことで広まったと言われている。 マカダミアナッツ オレイン酸とパルミトレイン酸を多く含む脂質など 主産地はハワイ。生産量の大部分をチョコレート加工品として輸出されている。淡白な甘味と軽い口当たりが特徴。 ピスタチオ 食物繊維、ビタミンB1・B2、カリウム、鉄、銅など そのままスナックとして食べる他、製菓材料としてケーキやアイスクリーム、クッキーなどに幅広く利用されている。 栗 ビタミンB1、C、脂質、ミネラル、食物繊維など 皮が厚いため加熱してもビタミンCは損なわれない。渋皮に含まれるタンニンの抗がん作用を期待するなら渋皮煮がおすすめ。 ぎんなん 炭水化物、ビタミンC、カロチンなど 実は緑色で、次第に黄色くなる。未熟なぎんなんにはアミグダリンという青酸配糖体が含まれていて、中毒を起こすので注意。 クルミ 注目は必須脂肪酸、リノール酸とα-リノレン酸のバランスの良さ。さらにビタミンB群、E、ナイアシンなど 古来より不老長寿のシンボルとされてきた。酸化を防ぐため殻つきのまま保存する。砕いたりすったりして、てんぷらやフライの衣に混ぜるとカロリーを抑えられ、揚げ油の酸化防止にも。 ごま 不飽和脂肪酸、ビタミンE、セサミン、カルシウム、マンガンなど 外皮が硬いので煎ってからするか、切って用いた方が消化がよく効果的。 かぼちゃの種 脂質、たんぱく質、亜鉛などの他、ポリフェノールも多く含む。 炒めて調味料で味付けして食べる他、中国料理の材料に使われる。 蓮の実 炭水化物、カルシウム、リン、鉄、カリウムなど 中国が原産国。薬膳料理やお菓子の材料として使われる。 落花生 脂質、ビタミンE、B群、レシチンなど 含まれる脂質の多くの割合が悪玉コレステロールを除去する不飽和脂肪酸。でも、過食は禁物。鮮度が大切なので殻付きのまま保存すること。古くなると肝臓がんの原因になるというアフラトキシンというカビが発生する。 松の実 脂質、たんぱく質、ビタミンB1・B2、E、鉄など 漢方では肝臓によいとされている。そのまま食べたり、中国料理やお菓子などに使われる。 こんな時にはこんなナッツを! 不老長寿のシンボルだったクルミを始め、ナッツの中には優れた栄養価から老化防止や体の不調を改善するのに効果があるとされるものが多い。症状別におすすめナッツをまとめてみた。 ■シワ・肌荒れ 黒ごま 胃腸の潤いを守り、肌のバリア機能を高めてシワを防ぐ。 クルミ 肺や肝臓のはたらきを守って、素肌に潤いを補給。 ■白髪 松の実 肺や腸に潤いを与え、内臓を活発にして髪の健康を守る。 ■心の落ち込み 蓮の実 精神を安定させて不眠を解消。胃弱にも。 ■トイレが近い ぎんなん ぎんなんの渋味の収斂作用が尿の出口を引き締める。 クルミ 腎機能を高める効果がある。 ■便秘・下痢 クルミ 腸を潤す作用が便秘や痔に効果的にはたらく。 ■咳を止める 落花生 肺を潤して咳を止める作用がある。 カシューナッツ 火であぶって乾燥させ潰したものにお湯を加えて飲用すると気管の炎症を抑え、咳や痰を抑える効果が。 試してみよう!ナッツ・メニュー 「もう一皿ほしいな」というときに、簡単なナッツ・メニューをご紹介。さっそく今日の晩ご飯で試してみてはいかが? 栗と豚バラの煮込み ■材料(4人分) 栗12個、豚バラかたまり肉500g、しょうが1かけ、酒1カップ、しょうゆ大さじ3・1/2、さとう・みりん各大さじ2 ■作り方 1としょうがの薄切り、水2カップ、調味料を加えて弱火でコトコト煮る。 栗は皮をむいて途中から加え、やわらかくなるまで煮る。 カシューナッツの中華炒め ■材料(4人分) カシューナッツ100g、にんじん1/2本、しいたけ4個、ピーマン2個、ねぎ1本、にんにく1かけ、とうがらし1本、ごま油大さじ1、しょうゆ・酒各大さじ2 ■作り方 カシューナッツは油通しする。 野菜は1cm角に切り、にんじんだけ下ゆでする。 とうがらしの小口切りとにんにくのみじん切りをごま油で炒め、2を加えて炒める。1を入れて、しょうゆ、酒で味をととのえる。 落花生入りキムチご飯 ■材料(4人分) 落花生50g、キムチ100g、白ごま小さじ2、ごま油小さじ1、ご飯3カップ、サニーレタス4~6枚 ■作り方 キムチは細かく刻んで煎った白ごまとご飯に混ぜ、ラップしてレンジで3分加熱する。 落花生は粗みじん切りにしてごま油で素揚げし、1にパラパラとかける。 サニーレタスにくるんで食べる。 公開日:2002年10月7日
三大生活習慣病とは、「がん」「脳卒中」「心臓病」のこと。この3つの病気が日本人の死因の約6割を占めています。死の四重奏を奏で続けていると、三大生活習慣病を引き起こしてしまうかも…?ここでは、それぞれの病気の原因や症状、また発見方法をまとめてみました。 目次 三大生活習慣病とは? ほかにもある!見逃せない生活習慣病 三大生活習慣病とは? 数ある生活習慣病の中でも、「がん」「脳卒中」「心臓病」は三大生活習慣病と言われている。生活習慣病のなかでも生死に関わるこれらの病気は見逃せない。 がん なんらかの原因によって、人間の正常な細胞が突然変異してがん細胞になり、際限なく急激に増えていく(腫瘍になる)病気。悪性新生物とも言う。 ●原因は? 正常な細胞を突然がん細胞に豹変させてしまう原因には、発がん性物質の存在が確認されている。これらの物質を作り出す原因は、食生活や喫煙などの生活習慣に深く関係している。 ●主な症状は? がんは体のどの部分にも発生する厄介な病気。でも、最近では無症状のうちに定期健診で発見されているものが多い。みぞおちあたりの痛み、吐気なら胃がん、血便、便潜血なら大腸がん、咳、血痰なら肺がん、不正性器出血、ピンクのおりものなら子宮がん、などの疑いがある。 ●どうやって発見される? がんが発生する部位によって異なるが、乳がんの場合は胸のしこりに気がついたり、肺がんの場合は痰の中に血液が混じるようになって気がつくことも。いずれにせよ、早期発見のためには定期健診を欠かさないこと。 心疾患 心臓そのものに栄養・酸素を送る冠状動脈がふさがり、酸素不足になっておこる病気。一部が詰まった場合は狭心症と言われるが、完全に冠動脈の内腔がふさがってしまうと血液が遮断され、そこから先の細胞が壊死してしまう。これが心筋梗塞。 ●原因は? 食生活の乱れ、運動不足、喫煙、ストレスなどによって血管が硬化して塞がりやすくなる。 ●主な症状は? 心臓に激痛が走る。狭心症の発作は体を動かさずじっとしていれば長くても2~3分ほどで痛みが治まってくるが、心筋梗塞の発作の場合は心筋の部分的壊死が起こっているため胸痛が激しく長時間続く。すぐに救急車を呼ぶ必要がある。 ●どうやって発見される? 胸、特に左前胸部やその奥に痛みや圧迫感、締めつけられるような感じがする。さらに、左肩や首筋、顎、のどなども痛み出したら要注意。また、めまいや動悸、息切れが起こることも。 脳血管疾患 最も多い脳疾患は脳卒中。原因により大きく2つに分かれる。脳の動脈が詰まって血液の流れが妨げられる脳梗塞と、脳の動脈が破裂して出血する脳出血である。 ●原因は? 動脈が破裂し、出血してしまう最大の原因は高血圧。血圧が高いと血管にいつも負担がかかるため、傷んでしまうのだ。また、脳梗塞は動脈硬化を湯床に引き起こされることが多い病気である。 ●主な症状は? 重症の場合は、意識不明の昏睡状態、吐気、高熱が続く。また、脳卒中の場合、意識障害や手足の運動機能の障害があるのが特徴。 ●どうやって発見される? 脳梗塞の場合、目の焦点が合わない、手足のしびれ、めまい、ろれつが回らないなどの前ぶれが見られる。また、脳出血の場合、頭が重い、吐気がする、頭が激しく痛むなどの前ぶれが見られる。 ほかにもある!見逃せない生活習慣病 三大生活習慣病は死因の上位になっている重要な病気。その手前段階でなりやすい生活習慣病が、高血圧や高脂血症(脂質異常症)、糖尿病などの病気。自覚症状があまりないだけに、気がつかないうちに症状が進行してしまうことも。 糖尿病 すい臓で作られるインスリンというホルモンのはたらきが慢性的に不十分になる病気。インスリンは、血液中のブドウ糖をエネルギーとして利用する時にはたらくもので、不足すると血糖値が上がり、高血糖と呼ばれる状態になる。 ●原因は? 糖尿病は遺伝的に受け継いでいる人も少なくない。また、暴飲暴食、動物性たんぱく質の摂り過ぎも影響している。 ●主な症状は? やたらのどが渇く、空腹感、やせてきた、目がかすむ、疲れやすいなどの症状があるが、これらはかなり病気が進行してから出るもの。初期段階では自覚症状はほとんどない。 ●どうやって発見される? 定期健診で発見されることも多い。空腹時の血糖値を測定し、126mg/dl以上なら糖尿病型。正常型は70~110mg/dl未満。また、糖尿病世代と言われる40代に入ったら、尿に糖が出ていないかどうかを調べる習慣を持つことが大切。尿検査で尿糖値が陽性と出たら、一度糖尿病の検査を受けよう。 ●合併症は? 「糖尿病性網膜症」「糖尿病性腎症」「糖尿病性神経障害」が糖尿病の三大合併症。 高血圧 文字どおり、血管内の圧力がなんらかの原因によって高くなってしまった病気。そのため、血管に負担がかかり、ある日突然血管が破れたり、詰まったりしてしまう結果を招く。 ●原因は? 二次性高血圧と本態性高血圧の2種類があるが、前者は心臓病や腎臓病などの疾患からくるもの。日本人の高血圧は、後者が圧倒的に多く、その主な原因は塩分の摂り過ぎ。また、本態性高血圧は、その体質が遺伝しやすいため、身内に高血圧患者がいる場合には要注意。 ●主な症状は? 高血圧そのものは、自覚症状はほとんどない。ただ、放置すると脳卒中、心臓病、腎臓病などの危険因子になる。収縮期血圧が180mmHg、拡張期血圧が110mmHg以上の高血圧になると、頭痛やめまい、倦怠感、耳鳴り、肩こりなどの症状が出ることもある。 ●どうやって発見される? 医療機関での検査や健診で、収縮期血圧が140mmHg以上または拡張期血圧が90mmHg以上の場合は高血圧。ただし、病院や健診の時だと緊張してしまい、普段の血圧より10~20mmHg高くなることもある。 ●合併症は? 高血圧はさまざまな病気のもと。全身を網羅する血管を傷めるため、動脈硬化を引き起こし、脳卒中、心臓病、腎臓病などを招く。 高脂血症(脂質異常症) 血液中の脂質が何らかの原因によって増え過ぎてしまう病気。血管内腔に脂質が付着し、その結果内腔が狭くなってしまって血液が流れにくくなってしまう。 ●原因は? コレステロールそのものは体に必要な物質だが、過剰摂取することによって血管を詰まらせてしまう原因になる。脂質の多い食品の摂り過ぎ、運動不足などが、コレステロールや中性脂肪の過剰摂取を招く。 ●主な症状は? 糖尿病、高血圧などと同様に、高脂血症だけでは自覚症状はほとんどない。 ●どうやって発見される? 定期健診の血液検査で発見される。 (「リスク指標が刷新!脂質異常を再確認」参照)。 ●合併症は? 高脂血症は、動脈硬化、さらに心臓病、脳梗塞への導火線。 ■関連記事 BMIチェック 糖尿病を放置しないで!セルフチェックのコツ 10年以内の心筋梗塞などを発症する確率を予測 あなたの動脈硬化のリスクをチェックしよう! 偏食・肥満や運動不足による酸化ストレスで老け顔や感染症、骨粗しょう症などに注意 更新日:2003年2月3日
今は1年中、どの野菜でもスーパーなどで手に入ります。でも、やっぱり旬の野菜を食べたいですね。旬の野菜は、ほかの時期より栄養価が高く、しかも安く手に入ります。そんな冬の野菜を集めました。 目次 旬のものは旬に食べる 代表的な冬野菜一覧 旬のものは旬に食べる 今は栽培技術も発達し、1年中スーパーなどでも売られていて、どの野菜がいつ旬なのかわかりづらくなっています。でも、旬のものは旬の時期に食べた方が、栄養価も高く、おいしいもの。 そこで、冬野菜をまとめました。1日に食べたい野菜の量は300~350gほどとなります。たくさん食べて健康になりましょう。 代表的な冬野菜一覧 ※「旬の時期」は、出回り最盛期を参考にしました。 大根 ●栄養は? 根の部分は淡色野菜、葉の部分は緑黄色野菜です。葉には、カロチン・カルシウムが豊富なので、葉つきのものが売られていたらぜひ購入しましょう。根はビタミンCが多く、胃もたれを防ぎ、胃粘膜を修復する作用があります。 ●旬の時期と選び方 10月~12月ごろ。根の皮に白くつやがあってずっしりと重いものを。横筋やひげ根の少ないものを選びましょう。 白菜 ●栄養は? ビタミンCやミネラルが比較的豊富です。また、食物繊維は100g当たり1.1gとレタス並みの含有量となっています。加熱するとカサが大幅に減り、たくさん食べられるのが特徴です。ビタミンC、カリウムは水溶性なので、煮汁ごと食べられる料理がおすすめです。 ●旬の時期と選び方 11月~2月ごろ。巻きがしっかりしていて重いものが良質です。 かぶ ●栄養は? 大根と同様に、根の部分には消化酵素のジアスターゼが含まれているため、胃に優しい野菜です。クセがなく、生で食べても辛味が少ないため、サラダや浅漬けなどにして食べると、胃もたれの解消にもなります。葉はビタミンA、ビタミンC、カリウムなどが豊富に含まれています。 ●旬の時期と選び方 10月~11月ごろ。葉がみずみずしくて根は白くてキメが細かいものを選びましょう。傷があるものはいたみやすいので注意を。葉つきのものを購入したら、すぐに根と切り離し、葉はいたみやすいので早めに調理するとよいでしょう。 ねぎ ●栄養は? 緑の部分は緑黄色野菜、白い部分は淡色野菜です。ねぎ特有の辛味は、アリシン(硫化アリルの一種)と呼ばれ、体を温める作用があります。また、疲労回復効果のあるビタミンB1の吸収を高める作用もあるので、体が弱っているときに最適です。 ●旬の時期と選び方 12月~2月ごろ。白い茎が長くて太く、張りのあるものを選びましょう。また、緑の部分の色は濃いものを。保存するときは、新聞紙にくるんで冷暗所へ置くと、長持ちします。 カリフラワー ●栄養は? 100g当たりのビタミンC含有量は65mgとほうれん草に匹敵し、淡色野菜の中でもトップクラスです。しかも加熱しても損失が少ないため、ゆでてサラダなどにして食べたいもの。特に芯の部分にビタミンCが豊富なので、捨てないようにしましょう。 ●旬の時期と選び方 12月~1月ごろ。つぼみの色が白くてこんもりと硬く締まっているもの、どっしりと重いものを選びましょう。茎の切り口にすが入っていたり、乾いているものは避けたほうがよいでしょう。 ほうれん草 ●栄養は? 緑黄色野菜の代表です。特に、カロチン、ビタミンC、鉄を多く含んでいます。ただし、ゆでるとビタミン類がどんどん流失してしまうので、水にさらす時間はできるだけ短くしましょう。また、根の赤い部分には骨の形成にかかわるマンガンが多く含まれているので、よく洗って食べましょう。 ●旬の時期と選び方 10月~3月ごろ。緑が濃く葉が肉厚で、張りがあり、20~25cmくらいで葉先がピンとしているものを選びましょう。葉が黒く変色していたり、しおれているものは避けます。 小松菜 ●栄養は? 成分はほうれん草に似ていますが、カルシウムはほうれん草の5倍含んでいて、骨が丈夫になります。もちろん、カロチン、ビタミンCが豊富です。ビタミンCは粘膜を強くし、風邪の予防に効果的です。 ●旬の時期と選び方 12月~2月ごろ。葉柄が短く、厚めでピンとしたものを選びましょう。葉は小ぶりなもののほうが柔らかいです。全体を霧吹きでぬらし、保存袋に入れて根を下にして冷蔵庫の野菜室で保存すると長持ちします。 春菊 ●栄養は? カロチン、ビタミンCが多く、がん予防や肌荒れに効果があります。春菊の香りは独特の香りがあり、この香りは自律神経に作用し、胃腸の動きをよくしたり、痰をきりせきを静めるなどの効果があります。 ●旬の時期と選び方 11月~1月ごろ。葉先まで緑色が濃く、みずみずしいものを選びましょう。茎があまり太くなく、根元から葉が密生していて伸び過ぎていないもののほうが、柔らかくておいしいです。 ごぼう ●栄養は? セルロース、リグニンなどの食物繊維を含み、整腸作用があります。食物繊維は大腸がんの予防や、コレステロールを抑えて動脈硬化を防ぐはたらきがあります。 ●旬の時期と選び方 11月~1月ごろ。泥つきで、太さが均一(10円玉くらい)でまっすぐなものを選びましょう。ひびやシワがあるものは避けるとよいでしょう。
みなさん普段薬局で薬を購入する時に、どのように選んでいますか?同じ風邪薬や胃腸薬、鎮痛薬でも多くの種類の市販薬があり、正直、何を基準に選べばよいかわかりませんよね。よくある症状について、どの薬を選んだらよいかポイントをまとめてみました。 目次 風邪薬の選び方 胃腸薬の選び方 鎮痛薬の選び方 皮膚薬の選び方 目薬の選び方 風邪薬の選び方 熱が38℃以下で、軽い頭痛・咳・鼻水・くしゃみがあるとき 総合感冒薬で様子を見ます。次のうち、特に強い症状に合わせて、その成分が多めに配合されたものを選ぶとよいでしょう。 熱・頭痛・関節痛…解熱鎮痛剤(アセトアミノフェン、エテンザミドなど) 咳・たん…鎮咳去痰剤(ノスカピン、リン酸ジヒドロコデインなど) クシャミ・鼻水…抗ヒスタミン剤(マレイン酸カルビノキサミンなど) 全身に倦怠感がある…ビタミン剤配合のもの 肩こりや筋肉痛がある…葛根湯エキス配合のもの ノドの痛みがある…抗炎症剤・抗プラスミン剤配合のもの 胃腸が悪い…制酸剤配合のもの 熱が38℃以上あり、体全体が痛むとき 解熱・鎮痛薬 くわしくは鎮痛薬のところをご覧ください。 熱や鼻水はないが、咳・たんがひどいとき 鎮咳去痰薬アレルギー性の咳には、抗ヒスタミン剤(マレイン酸クロルフェニラミンなど)配合のものを選びましょう。 熱や咳はないが、鼻水・クシャミなど鼻かぜの症状が強いとき 鼻炎薬 副作用による眠気を防ぎたいときは、抗ヒスタミン剤が含まれないものを選びましょう。 ノドが痛いとき うがい薬、トローチ剤 胃腸薬の選び方 胃もたれ・胸焼け・げっぷ・食欲不振などの症状が複合的に現れたとき 総合胃腸薬 胸焼け・げっぷをおさえたい…制酸剤(炭酸水素ナトリウムなど)配合のもの 二日酔いなどで、食欲がない…健胃剤(ゲンチアナ、塩化カルニチンなど)配合のもの 胃がもたれる…消化剤(リパーゼ、ビオジアスターゼなど)配合のもの 胃酸の過剰分泌による胃痛・胸焼け・胃もたれには、H2ブロッカー(シメチジン、ファモチジン、ラニチジン) いわゆるスイッチOTC薬で、効き目が強く、間違った使い方をすると危険なので、薬剤師に相談のうえ正しく使用し、2週間以上の長期の服用は厳禁です。ニコチンに弱いので、たばこは控えます。 下痢をしやすい 整腸薬 胃や腸が痛むとき 鎮痛鎮痙剤 便秘のとき 便秘薬 習慣性の便秘で、腹痛・嘔吐などがあるときは、ビサコジル配合のもの(15分~1時間で効果が出る) 妊婦や高齢者(強い作用を避けたい人)は、生薬配合のもの(センナ、ダイオウ) 下痢のとき 下痢止め 鎮痛薬の選び方 痛み止め・熱さまし 解熱鎮痛剤 / 頓服薬 どうしても痛みが我慢できない時や熱を下げたい時に使うようにしましょう。 早く痛みや熱を取り除きたい…イブプロフェン(スイッチOTC)やアスピリン、アセトアミノフェンなど配合のもの 激しい頭痛…催眠鎮痛剤(ブロムワレリル尿素など)配合のもの 神経痛や変形性関節症の痛み…アスピリン配合のもの 肩こり・腰痛の貼り薬・塗り薬 急性で患部に炎症があるときは、冷湿布 慢性の肩こり・腰痛には、温湿布 皮膚が弱くてかぶれやすい人は、塗るクスリやスプレーを使うとよいでしょう。 皮膚薬の選び方 湿疹・かぶれ薬 かゆみが強いときは、抗ヒスタミン剤(マレイン酸クロルフェニラミンなど)配合のもの かぶれによるはれがひどいときは、抗炎症剤(グリチルリチン酸など)配合のもの 殺菌・消毒薬 痛みがあるときは、局所麻酔剤(リドカイン、塩酸ジブカインなど)配合のもの 出血が続いているときは、止血作用がある塩酸エピネフィリンなど配合のもの 細菌による二次感染が心配なときは、殺菌消毒薬配合のもの(オキシドール、アクリノールなど) ニキビ薬 ニキビができたら、1日5~6回以上、ぬるま湯と石鹸でよく洗顔し、脂肪分や糖分が多いものを控えて、食物繊維が多い野菜などをたくさん食べましょう。それでも治らない時に、ニキビ薬を使います。なお、ニキビの時には副腎皮質ホルモン(ステロイド)が含まれた軟膏を使ってはいけません。 水虫薬 かゆみが強いときは、クロタミトンやリドカインなど配合のものがよいでしょう。 目薬の選び方 アレルギー性結膜炎(花粉症)には、抗アレルギー剤(マレイン酸クロルフェニラミンなど)配合のもの ものもらいには、抗菌剤(スルファメトキサゾールナトリウムなど)配合のもの コンタクトレンズ用には、涙と同じ成分(塩化ナトリウム、塩化カリウムなど)のもの