ヤンセンファーマ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:關口修平、以下「ヤンセン」)は、全国50歳代一般男女1236人(男女各618人)を対象に実施した「健康意識およびがん・前立腺がんに関する意識調査」(以下、本調査)の結果を発表しました。調査結果では、50歳代男性は「人生100年時代」の中盤で、自身の健康に対する意識が低く、また、前立腺がんに対する認知不足も明らかとなりました。
ヤンセンファーマ株式会社は、全国50歳代一般男女1236人(男女各618人)を対象に実施した「健康意識およびがん・前立腺がんに関する意識調査」(以下、本調査)の結果を発表しました。調査結果では、50歳代男性は「人生100年時代」の中盤で、自身の健康に対する意識が低く、また、前立腺がんに対する認知不足も明らかとなりました。
前立腺がんは50歳以上に多く見られ、「日本人男性が一番罹患しやすいがん」です。近年患者数の増加が著しく、男性では2017年に胃がんを抜いて、第1位*1となっています。しかし、初期の前立腺がんはほとんど自覚症状がなく、そのため発見が遅れるケースがあり、急増する前立腺がんに対する認知不足が課題となっています。
そのため、ヤンセンは、50歳代からの男性を中心とする一般の方を対象に、前立腺がんについての正しい理解を促し、早期診断や早期治療の重要性を啓発することを目的とした『HALFTiMEPROJECT』キックオフイベントを2022年3月15日(火)に開催し、トークセッションにて本調査の結果を発表しました。
本調査では、50歳代男性の悩みや不安が高いのは、「ご両親の健康(75%)」「ご両親の老後の介護(68%)」「自身の老後の介護65%)」「今後の収入や資産の見通し(65%)」であり、「人生100年時代」の中盤における特有の悩みや不安が多く、それらと比べると「自分の健康(56%)」に対する悩みや不安は高くないことが明らかとなりました。
50歳代男性が将来不安な疾患のなかでは、「がん(38%)」が第2位となっています。一方で、前立腺がんについて聞いたところでは、「前立腺がんは男性が一番罹患しやすいがんである」ことを認知している50歳代男性は 33%でした。また、「前立腺がんは、初期には自覚症状がほとんどない」ことの認知は 40%、「前立腺がんは進行すると、転移する」は 39%、「前立腺がんの患者数は50歳代から増え始める」は 36%となりました。さらに、PSA検査の認知・受診状況について聞くと、1回以上受診したことがある人は 19%となりました。PSA検査を知っていて受診しない人は人は 18%おり、受診しないおり、受診しない理由としては「特に体の不調を感じないから」が理由としては「特に体の不調を感じないから」が 46%となりました。
性別特有がんに対する認知を比較すると、50歳代女性の女性特有がんの詳細に関する認知は「乳がん」で70%、「子宮がん」で63%となっている一方で、50歳代男性の「前立腺がん」の詳細に関する認知は 38%となりました。また、がんの発見のために早期にがん検診を受けたいかを聞いたところ、早期に検診を受けたい方が50歳代女性では「乳がん」で 68%、「子宮がん」で 62%に対して、50歳代男性は「前立腺がん」で 55%となっており、性別特有がんに対する認知および検診意向において男性の方が低い結果となりました。このことから、女性特有がんに対する女性の認知と比較して、前立腺がんに対する男性の男性の認知不足に課題があり、前立腺がんの社会的な啓発の必要性が改めて明らかとなりました。
今後の人生を楽しむために重要なものを聞いたところ、上位5つにあげた項目のうち、「健康」が 65%で第で第1位となりました。しかし、今後のご自身の健康に対する自信について聞いたところ、「今の健康状態をしばらく(5年くらい)維持すること」は 32%、「大きな病気にかからずに(罹患せずに)健康に過ごすこと」は 30%にとどまっており、健康を重視してはいるものの、健康に対する見通しに不安感をもっており、人生後半戦をより充実させるためにも、健康に対する意識変容が必要とされていることが分かりました。
『HALF TiME PROJECT』キックオフイベントでは、横浜市立大学附属市民総合医療センター 泌尿器・腎移植科 診療教授 上村 博司 先生より、前立腺がんやその検診、確定診断後の治療や日常生活への影響などについて、専門的な視点からご講演いただきました。さらに、上村先生、NPO法人腺友倶楽部 理事長 武内 務 氏とともに、青山学院大学 陸上競技部 長距離ブロック監督 原 晋 氏を特別ゲストとしてお迎えし、”HALF TiME”で考える男性のカラダとココロの向き合い方をテーマに、本調査結果を踏まえてトークセッションを実施しました。
「50歳代から罹患リスクが高まる前立腺がんは、初期には自覚症状がほとんどないため、発見が遅れるケースがあります。だからこそ、50歳代からはマインドセットを切り替えることが重要です。50歳代以降でPSA検査を受けたことがない方は、一度は検査を受けることをお勧めします。また、症状を感じていながら先送りにすると重症化する懸念もあります。コロナ禍でも、体に異変を感じたら躊躇せずに、医療機関を受診してほしいと思います」
「50歳代男性は仕事で忙しくて自身の健康を見つめ直す余裕がないかもしれませんし、まだまだ元気だから大丈夫と思っている方も多いかもしれません。だからこそ、一度、自分のカラダを見つめ直す時間を大切にしてほしいと思います。50歳代からは前立腺がんについてきちんと理解し、意識して過ごしてゆくことが大切です。もし、気になる症状があった場合には、なるべく早く医療機関を受診し、相談してほしいと思います」
「人生の折返し地点で、50歳代男性は様々な悩みや不安も抱えていると同時に、実現したい夢や目標もあると思います。これまで人生を突っ走ってきたからこそ、これからどう生きたいのか、『今何をすべきか』を一度立ち止まって考えみてください。そのためには、健康を意識することが何より重要です。まずは、自分のカラダの現状を把握することからはじめましょう。自ら健康を管理することで、充実した人生後半戦に向かうことができると思います」
参考文献: