疾患・特集

潰瘍性大腸炎・クローン病、痛み・疲労、リウマチの患者さんをオンラインサポート

オンラインの患者さんサポートは、新型コロナの影響により不安と孤独に陥った患者さんを勇気づける機会として、交流を深める機会として役立ちます。潰瘍性大腸炎・クローン病、線維筋痛症、リウマチの患者さんへの支援活動について紹介します。

潰瘍性大腸炎・クローン病の患者さんは就労と通院診療が課題

潰瘍性大腸炎やクローン病(炎症性腸疾患:IBD)は、20~30歳代の働き盛りで発症しやすく就労が課題です。そこで、オンラインの「Gコミュニティ」は、5月11~20日に新型コロナウイルス感染症の影響についてアンケートを実施しました。

ユーザー149人(患者さん、家族など)の回答を見ると、9割近くがコロナウイルス感染症に対して不安を抱えており、不安の要因は外出や公共の交通機関の利用(それぞれ3割)、薬の服用が7割近く(多くの患者さんは免疫を抑制する薬を服用しています)などでした。
また、いままでの通院スタイルではなく、オンライン診療(遠隔診療)を希望する人の割合が7割近いことがわかりました。通院へのサポート、就労へのサポートが必要です。

きんつう相談室:癒しのLINEスタンプ「猫妖精ぴあにゃん」を発表

線維筋痛症や痛み・疲労のカウンセリングルーム「きんつう相談室」に生活に役立つ読者投稿が寄せられています。

熊本県で患者団体スマイルハートを運営する加藤マサヨさんからは、手で握る力が弱いので生活の工夫として、キャップオープナーやお風呂で体や紙を洗うときに使うブラシなどを紹介してくれました(詳細はブログ)。

また、患者さんたちがみなさんに言い表したいこと、コミュニケーションを「ゆるり」と取り持つことをイメージした癒しのLINEスタンプ「猫妖精ぴあにゃん(ぴあにゃんはピアカウンセリングのピアが由来)を有償で提供しています。
LINEスタンプは、イラストレータの山岸史さんが制作したもので8個あります。スタンプ8個ワンセットが120円で、ポイントでも購入できます。プレゼントもできます。

LINEスタンプ「猫妖精ぴあにゃん」 猫妖精ぴあにゃん
猫妖精ぴあにゃんLINE STORE

関節リウマチの痛みと天候・運動との関連からサポート

関節リウマチは、痛みやこわばりなどの症状は天候に影響されやすいと言われています。そこで、順天堂大学膠原病内科学講座の研究グループは、日常生活の中で自分の症状把握をサポートするアプリ「リウマジョイ」を開発しました。

アプリを用いて、利用者の日々の体調、痛み、こわばり、その日の天候や、前日の歩行数などをタッチ画面で簡単に記録すると、関節痛とその日の気圧、前日の歩行数の変化がグラフ表示され、日々の症状の変化を把握できるようにしています。治療薬の内服や注射を忘れないよう、カレンダーやお知らせ機能も備えています。
また、手のひらを撮影すると、人差し指と薬指の長さが測定され(2D/4D比といいます)、その結果から胎生期の性ホルモン量が推定されて、予測される優れた資質や身体的特徴をお知らせする機能もあります(順天堂大学プレスリリース)。

新型コロナの影響により2020年春以降、コロナ感染への不安を持ちながら通院するケースや、患者さんには者さんは少なくないのが現状です。
そこで、不安を和らげて、同じ境遇にあるかた同士でつながりを深めてもらうために、オンラインでサポートする取り組みが活発になっています。ぜひとも活用しましょう。

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公開日:2020/10/07