疾患・特集

マンモ+超音波で乳がんを早く発見!生稲晃子さん・乳がん手術5回を乗り越えて

女優の生稲晃子さんは、2011年に乳がんが発覚して再発を繰りかえし、5度の手術を受けました。現在は病気との闘いを公表し、その経験をもとに乳がん早期発見の重要性を訴えています。2018年10月20日の第56回日本癌治療学会の市民公開講座「癌診療の最新情報-変わり始めた癌治療-」の講演内容を紹介します。

人間ドックを受けてマンモグラフィで見つからなかった「しこり」を超音波検査で発見

生稲晃子さん

生稲晃子さんは、1980年代後半にブレイクした「おニャン子クラブ」の元メンバーで、現在は女優やテレビコメンテータなど幅広く活躍しています。
生稲さんの講演によると、乳がんがはじめて発覚したのは2011年でした。生稲さんは当時、自治体の無料検診を毎年受けていましたが、2010年は検診手続きが遅れてしまい、友人の医師から人間ドックを受けることを勧められて2011年1月に検査を受けました。
人間ドックの検査結果では、マンモグラフィでは異常は見つからなかったのですが、超音波検査でしこりが見つかりました。再検査の結果、悪性の乳がんが発覚しました。

「生きる」という目標を持つことで不安やつらいことを乗り越える

2011年5月頃に最初の手術を受けましたが、その後に再発を繰り返し、2013年末までに合計5回の手術を受けました。放射線治療やホルモン治療も経験しました。
再発・手術により不安でつらい思いをしたうえ、ホルモン治療の副作用などに悩まされてくじけそうになりましたが、生稲さんを支えたのは「生きる」という目標でした。
目標を持てるようになったのは、乳がん発見のきっかけを作ってくれた友人の医師でした。1回目の手術後に友人の医師に会ったところ、「目標ができてよかった」と言われました。「目標?」と聞くと、「生きるという目標だよ」と言ってくれたのです。
生稲さんは、「長く続く人生かもしれない。短い人生かもしれない。だからこそ、1日1日を大切に生きていこう」と目標を持って、闘病しながら家事をすべて自分でこなし、仕事も続けました。
2016年には、病気と闘いながら家事と仕事と両立させていることが評価され、政府の「働き方改革実現会議」の有識者に選ばれるなど、活動の場を広げています。
生稲さんによると、家事や仕事をこなし続けたことで生きている実感を持てるようになり、つらいことや不安から救われた経験があったことから、目標を持つことが重要といいます。

マンモグラフィと超音波検査は2つとも受けるべき!

生稲さんは講演のなかで、より早く乳がんを発見することの重要性を訴えています。前述の友人の医師から次のような話もあったとのことです。
「無料検診や人間ドックを受けずに検査を先に延ばしていたら、あるいはしこりを発見していても放置していたら、最悪の場合、死んでいたのかもしれない」

乳がんの画像検査は、しこりの位置や乳腺の状態によっては、1つの検査ではがんが明確にわかるケース、わからないケースがあります。
早く発見して治療を受けることが重要なので、生稲さんは、乳がん早期発見のためにはマンモグラフィだけでなく、検査費用を負担することもありますが超音波検査も受けることをお勧めしています

病気に悩んでいる人、闘っている人に役立ちたいのでカミングアウト

生稲さんが闘病経験を公表したのは2015年11月です。
というのは、がんとの5年近くにわたる闘いは孤独でした。がん友といえる知り合いがいなかったので、その時期にありがたかったのはがん患者さんや経験者さんのブログでした。
ブログに励まされたことを振りかえり、自身の経験を公表することで乳がんを早く発見する重要性を理解してもらい、病気と闘う患者さんに役に立てればと思ったからです。
闘病経験の詳細としては、書籍「右胸にありがとう そして さようなら 5度の手術と乳房再建1800日」(光文社)があります。本人のブログもあります。ぜひ、ご参照ください。

生稲晃子さんの書籍
「右胸にありがとう そして さようなら 5度の手術と乳房再建1800日」
生稲晃子さんの書籍「右胸にありがとう そして さようなら5度の手術と乳房再建1800日」
発行:光文社 定価:1,300円+税

公開日:2019/01/17