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更年期チェック!汗、ほてり、痛み、息切れなどがありますか?

女性が閉経を迎える前後10年間の時期を更年期といいます。閉経を境に、卵巣ホルモンの分泌量が大きく変化する時期です。その時期に体がだるい、手足が痛い、たくさん汗をかくなどの症状があれば、簡略更年期指数(Simplified Menopausal Index:SMI)でチェックをしましょう。このチェックは医療機関でも使われるもので、治療が必要かどうかの目安にもなります。

簡略更年期指数(SMI)をチェック

設問
1 顔がほてる
2 汗をかきやすい
3 腰や手足が冷えやすい
4 息切れ、動悸がする
5 寝つきが悪い、または眠りが浅い
6 怒りやすく、すぐイライラする
7 くよくよしたり、憂うつになることがある
8 頭痛、めまい、吐き気がよくある
9 疲れやすい
10 肩こり、腰痛、手足の痛みがある

点数の合計

SMIの評価
0~25点 異常なし
26~50点 食事、運動に気を付け、注意を
51~65点 更年期・閉経外来を受診しましょう
66~80点 長期間にわたる計画的な治療が必要
81~100点 各科の精密検査にもとづいた長期の計画的な治療が必要

出典:小山嵩夫 産婦人科漢方研究のあゆみ 1992;9:30-34

51点以上は医療機関で治療を受けることを検討しましょう

更年期とは一般的には40歳代後半から50歳代前半といわれています。閉経を境に、卵巣ホルモンの分泌量が大きく変化する時期です。
その時期に体がだるい、手足が痛い、たくさん汗をかくなどの症状があれば、SMIをチェックすることで自分に起こりやすい症状がどの程度なのかを点数をつけて把握できます
また、定期的にチェックすることによって、自分はどのような症状に悩まされているのか、以前よりは改善してきているのかがわかるようになります。チェックの結果、51点以上だった場合は、医療機関で治療を受けることを検討しましょう。

閉経を迎えた女性が気をつけなければならないのは、卵巣ホルモンのひとつであるエストロゲンの分泌が低下することによって骨粗鬆症(こつそしょうしょう)や脂質異常症になることです。最近では、痛みや疲れに長期にわたって悩まされる線維筋痛症と重なることも問題視されています。

上記のような病気の早期発見にもつながるので、ぜひSMIチェック表を活用しましょう。

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公開日:2019/01/16
監修:東京リウマチ・ペインクリニック院長 岡寛先生