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- がん治療・入院前に筋力・体力をつけよう!がんロコモ対策(2)
がん患者さんが、体を動かすことが困難になる「がんロコモ」(がんとロコモティブシンドローム:運動器症候群)にならないために、治療を受ける前や入院する前に筋力や体力をつけておくことが重要です。大阪国際がんセンターのリハビリテーションプログラムを紹介します。
大阪国際がんセンター緩和ケア認定看護師の田平芳子さんによると、がんロコモはがんが骨に転移するケースと、がん治療により骨や関節、筋肉、神経などに障害がおこる、長期安静により体力が低下するケースがあります。
がんの治療によって起こるがんロコモに関しては、以下の例があります。
がん治療を受ける前、入院する前から運動をすることやリハビリテーションを受けることで、筋力や体力をつけ、治療後にスムーズに回復するためのがんロコモ対策があります。
大阪国際がんセンターのリハビリテーションプログラムには、全身持久力をつける運動、筋力・バランスを向上させる運動、効率のよい呼吸をする運動があります。
■ポイント:無理のない距離や運動時間からはじめて、いまより10分多く体を動かしましょう。
■ポイント:イスや机を持って、安全にできる範囲で無理しないようにしましょう。
提供:大阪国際がんセンター
■ポイント:
手術を予定している患者さんは首、肩、腰の筋肉をリラックスさせて呼吸しやすくしておきましょう。
腹式呼吸、ストレッチあわせて週5回、15分程度行いましょう。
ストレッチは痛くない範囲で呼吸をしながらすることが肝心です。
提供:大阪国際がんセンター
がん治療を受ける前、入院する前から運動をすることやリハビリテーションを受けることにより、治療に伴う合併症の予防や軽減(合併症の影響が少ないことをいいます)につながり、治療後に回復しやすいことも期待できます。
田平さんは「治療を受ける前は副作用がないので、その時点から筋力や体力をつけておくことが重要です。治療を受けるがん患者さんや、入院する予定のがん患者さんは、その前からがんロコモ対策に取り組みましょう」としています。
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