疾患・特集

あおぞら共和国は難病のこどもと家族を支えるために建国

患者さんを支える患者会、支援団体

「難病のこども支援全国ネットワーク(以下、難病ネット)」はこどもと家族を支えるために活動しています。こどもと親が気兼ねなくゆったりと過ごすことができる「みんなの別荘」(レスパイト施設)の「あおぞら共和国」を山梨県に建国するなど、さまざまな活動を通じてこどもと家族を支えています。小林信秋さんに聞きました。

難病のこども支援全国ネットワークの取り組み

難病のこども支援全国ネットワーク

難病のこども支援全国ネットワーク(以下、難病ネット)は、今年(2018年)で30周年迎えました。難病ネットは、こどもだけでなく親のサポートにも力を入れています。
こどもの親は、病気や障害をもったこどもをどのように育てていけばいいのか戸惑うことはよく聞く話ですので、難病ネットは、難病のこどもと親御さんをサポートするための活動をしています。

あおぞら共和国は「みんなの別荘」

山梨県北杜市白州町の自然に恵まれた3,000坪の土地に、こどもや家族、支援する人などが自然に触れ合いながら気兼ねなく過ごせる宿泊ロッジ4棟など「みんなの別荘 あおぞら共和国」が建てられ、レスパイト施設として活用されています。2017年9月までに3,000人以上が宿泊しました。
2018年4月21日(土)には、山梨県北杜市にあるJR中央線日野春駅からあおぞら共和国までの約12kmを歩くチャリティウォークが開催されました。
250人の参加者が集まり、新緑の中を思い思いのペースでゴールを目指して楽しく歩いていました。ゴール地点のあおぞら共和国では、地元のボランティアが餅や豚汁、おにぎりなどを用意して、参加者と交流を深めていました。

難病のこども支援全国ネットワーク

難病のこども支援全国ネットワーク
2018年4月21日(土)のチャリティウォーク。思い出が深いあおぞら共和国を目指して約12kmの道のり

こどもの成長を支援する遊びのボランティア「プレイリーダー」を養成

こどもは遊びを通して友だちや社会と関わりながら成長・発達します。すべてのこどもにとっての遊びは、こどもらしい体験の時間として重要です。
難病や障害のあるこどもたちは、治療や検査、そして制約の多い環境のもと、寂しさと恐怖・苦痛を感じていることが多いです。
難病ネットでは、そんな入院中や在宅療養中のこどもたちと遊びを通じて楽しく過ごすことのできる遊びのボランティア「プレイリーダー」を養成し、活動が継続するような支援を行っています。
難病ネットでは、プレイリーダー養成講座を定期的に開催しています。2018年10月11日から養成講座が開講されています。

難病と闘うこどもと家族が「いのちの輝き」を高めてもらいたい

全国で25万人以上のこどもたちが難病と暮らしています。病気の種類は700疾病以上と言われています。難病のこどもたちと家族が日々の生活で壁に当たっていますが、悩みはさまざまです。
難病ネットは、病気や障害を持つこどもと親を30年以上にわたり支援している団体です。こどもと親が抱える悩みは多様なので、多岐にわたる活動をしています。
こどもたちや家族がさまざまな境遇のある人と触れ合って交流を深めてもらうことでハードルを乗り越えて、QOL(いのちの輝き)を高めてもらうことを願って、支援活動を展開しています。

公開日:2018/10/17
監修:難病のこども支援全国ネットワーク 小林信秋さん