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赤ちゃんの虫刺され、「小児ストロフルス」という病気かも!?

赤ちゃんの肌はとってもデリケート。蚊に刺されただけでも赤く腫れあがってしまうこともありますが、虫刺されは病院を受診した方がよい場合もあります。それは、「小児ストロフルス」という病気が疑われる場合です。

かきむしってしまう前に対処を!

赤ちゃんの肌はとってもデリケートで、蚊に刺されただけでも赤く腫れあがってしまうこともありますよね。でも、「虫刺され位なら様子をみていれば大丈夫」と放っておかずに、病院を受診した方がよい場合もあります。

小児ストロフルス」という病気をご存知でしょうか?乳幼児期に発症する、かゆみの強い水ぶくれのような発疹ができる病気です。
この病気は、免疫反応が未熟な乳幼児が、虫刺されの後に虫の唾液成分などへ過剰反応してしまうために発症すると考えられていて、アレルギー体質の子どもに多くみられます。

この発疹はかゆみがとても強いので、小さな子どもではかきむしってしまうことも多く、ここからトビヒなどを誘発してしまう場合もあります。このため、「小児ストロフルスかな?」と思うような症状があるときは、早めに病院を受診するようにしましょう。

病気の経過は?

では、この小児ストロフルスがどのような症状を起こすのでしょうか。

はじめは少し赤く盛り上がった発疹が現れ、その後中心部に水ぶくれのようなものができます。
大豆の大きさくらいまでの塊が複数できて、長い場合は数年にわたり続くこともあります。1ヵ月以内に治るものは急性痒疹、数ヵ月以上にわたって続く場合は慢性痒疹と分類されます。

症状が軽い場合は、時間の経過とともに症状は治まります。かゆみが引いたあとに、小さなしこりや跡が残ることもありますが、成長とともにこの跡も目立たなくなります。

しかし、前述のように、症状が重くかゆみが強い場合には二次感染の恐れもありますので、注意が必要です。

治療方法や気を付ける点は?

それでは、この小児ストロフルスを発症した場合、どのような治療が行われるのか、ご紹介しましょう。

まず、塗り薬としては、抗炎症作用の強いステロイド外用薬を使用します。また、かゆみに対しては、抗ヒスタミン薬を内服します。内服の期間は数ヵ月と長期にわたります。これは、この病気が再発を繰り返す特徴を持つためなので、症状が治まったからといって自己判断で薬の使用をやめることは避けましょう

家で注意する点としては、二次感染を防ぐため、手を洗うときには薬用石けんを使って丁寧に洗う、患部に触れた手やタオルなどで、ほかの場所に触れないようにする、といったことが挙げられます。
また、香辛料の強い料理などは、かゆみを増してしまいますので、避けるようにしましょう。

公開日:2016/08/08