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成長期に摂るべき栄養素とは?

日に日に、ぐんぐんと成長する子供たち。この成長を支えるには、さまざまな栄養をバランスよく取ることが大切なのは、いうまでもありません。成長期の子供にとって、特に大切な成分があります。その成長を支える成分の代表的なものをご紹介しましょう。

基本はバランスのよい食事

日に日に、ぐんぐんと成長する子供たち。この成長を支えるには、さまざまな栄養をバランスよく取ることが大切なのは、いうまでもありません。

成長の活発な時期である子供にとって、特に大切な成分があります。その成長を支える成分の代表的なものをご紹介しましょう。

骨の成長に大切なカルシウム

成長期の子供たちは、骨の成長が著しい時期です。「寝ている間に骨がミシミシと伸びる音がした」なんていう話も、あながち嘘でもないかも、と思うほどの伸び方をする子もいますよね。

このような骨の成長に大切な成分が、カルシウムです。カルシウムを摂取することは、成長に大切なだけでなく、骨量が増加するこの時期に骨を丈夫にしておくことで、将来の骨粗しょう症の防止にもつながります。

成長期の子供が一日にとるカルシウムの目標量は、700~1000mgとなっています。成人では600~800mgですから、やはり特に子供にとって、カルシウムは大切な成分であることがわかりますね(数値は農林水産省資料より)。

カルシウムを多く含む食品としては、牛乳、チーズ、ヨーグルトなどの乳製品や、骨ごと食べることができる小魚、豆腐や納豆などの大豆製品が挙げられます。

また、カルシウムの利用効率を高めるのに必要となるのが、ビタミンDです。ビタミンDは、イワシやサンマ、サケなどの魚、キクラゲ、シイタケなどのきのこ類に多く含まれています。

体を作るタンパク質

骨の成長に大切な成分がカルシウムとすれば、体全体の成長に欠かせない成分がタンパク質です。

タンパク質は、筋肉を作る材料となるほか、皮膚や臓器、血液、骨を作るためにも必要な成分です。また成長ホルモンの分泌も促す作用もあります。成長期の子供は、大人と同じくらいのたんぱく質を摂取した方がいいとされています。厚生労働省「日本人の食事摂取基準2015」によると、一日あたりのタンパク質平均必要量は成人男性で50g、成人女性で40gが目安です。激しい運動をしている子供はもっと摂らなくてはいけません。ただ、摂り過ぎると肥満の原因にもなるので、注意が必要です。

タンパク質を多く含む食品には、肉、魚類、大豆製品、卵、牛乳などがあります。

体の成長をサポートする亜鉛

亜鉛は、成長期の子供にとってかなり大切な栄養素です。

まず、亜鉛は身長を伸ばしたい子にとって、必要不可欠な栄養成分です。亜鉛は、タンパク質の合成に関与しています。亜鉛が不足すると、細胞の生成やたんぱく質の合成がうまくいかなくなるため、身長や体重などの発育に遅れが見られることがあります。

また、味覚を正常に保つはたらきもあります。不足すると味覚障害が起きる可能性もあります。

ただ、この亜鉛は日本人が特に不足しがちな栄養素だと言われています。子供だけでなく大人も亜鉛不足に悩まされています。成長期にファーストフードばかり食べるなど、偏食な生活を送っていると亜鉛は不足するので注意が必要です。

亜鉛を多く含む食べ物には、牡蠣、豚レバー、納豆、卵などがあります。

子供の成長において大切な成分についてご紹介しましたが、これらの成分は、さまざまな食品をバランスよく摂取することが大切です。それが難しいときには、子供向けのサプリメントなどもありますが、摂取量などの基準値はあくまで目安と考えて、まずは1日の食事のなかでバランスよく食べることを心がけましょう。

公開日:2016/07/25