食中毒は一年中みられますが、梅雨の時期には、O157をはじめとした大腸菌やサルモネラ菌などによる食中毒が問題になります。予防するには食品の管理はもちろん、しっかり手洗いをすることも重要です。今回は流水で手を洗う方法「スクラブ法」についてご紹介します。
食中毒は一年中みられますが、梅雨明けが待ち遠しいこの時期には、O157をはじめとした大腸菌やサルモネラ菌などによる食中毒が問題となります。O157においては、学校や飲食店などで多くの人が感染し、話題となったことをご存知の人も多いでしょう。
食中毒を防ぐために、わたしたちはどのようなことに気をつければいいのでしょうか。
感染しても症状の出ない人もいますが、多くの場合は発熱、吐き気、吐く、胃やお腹が痛い、下痢といった胃腸症状がみられます。さらに抵抗力の弱い人では、溶血性尿毒症症候群や脳症などの病気を引き起こし、死亡することもあります。
食中毒というだけに、食品の管理や調理に気をつかっている人は多いはずです。しかし、人から人への感染を防ぐには「手洗い」が重要だといわれています。もちろん食品管理も大切ですが、いくら新鮮な食材を使っていても細菌がついている手で調理をすれば感染してしまうからです。
では普段、あなたは何秒ほど手を洗っているでしょうか?手を水でぬらしただけで、手洗いをしているつもりにはなっていませんか?
医療施設では抵抗力の弱い患者さんが多いため、感染対策に力を入れています。その現場で手に付いた汚れを十分に落とすためには、流水のもと液体石けんをつかって15秒以上の手洗いをする必要があるといわれています。さらに推奨されている手洗い方法もあることをご存知でしょうか?
乾燥していない固形石けんは、細菌が増殖しやすい場所のひとつになるため、液体石けんのほうが推奨されています。
流水で手を洗う方法をスクラブ法といいます。この方法をマスターし、トイレへ入った後、調理や食事をする前、下痢をしている乳幼児や高齢者の世話をしたときなど、石けんと流水でしっかりと手を洗って食中毒を予防しましょう。
お湯のほうが水より汚れが落ちやすいため、洗ってかまいません。しかし、皮脂をうばって手あれを起こすことがあります。手あれ部分には細菌が付着しやすいので、手洗いのあとにはハンドクリームなどを使い、手のケアをしましょう。