基礎体温測定は女性にオススメの健康チェック法。妊娠しているかどうかだけでなく、排卵日や月経時期、ダイエットに効果的な期間まで把握できる。
時期によって体調が悪くなったり、気持ちが動揺したり…。女性の体はとてもデリケート。そんな揺れ動く女性のバイオリズムを把握するのに、もっともよい方法が「基礎体温」を記録すること。
女性の体温は、ホルモンのバランス次第で微妙に変化する。逆に言えば、体温を記録することで、ホルモンからのいろいろな情報をキャッチすることもできるのだ。「基礎体温は避妊したい人がつけるもの」などと思っている人もいるかもしれない。しかし、妊娠を望む、望まないに関わらず、女性としていきいきと生きるために、基礎体温測定はオススメの健康チェック法といえる。
※このほか基礎体温は、婦人病などの治療などにも役立つ
測り方は簡単。朝、目が覚めたら、寝床から起き上がる前に寝たままの姿勢で体温測定しよう。ただし、より細かく測定できる「婦人体温計」を用いるように。体温の変化は微妙なものなので、なるべく正確に測る必要があるからだ。
「舌の下」「わきの下」のいずれでもよいので、必ずどちらかに決め、同じ方法で測ることが大切。なお、舌で測る場合は、つばをあまりためないようにし、口を閉じること。
体温を測ったら、基礎体温表に書き入れ、グラフを作ろう。
人によって基礎体温グラフのパターンはさまざま。ここではもっともノーマルなタイプを例に、見てみよう。
通常、基礎体温は「低温相」「高温相」「低温相」というサイクルを繰り返す。月経が終わると約14日間低温が続き、その後、一気に体温が上昇する。さらに約14日間、高温期が続いたのちに、次の月経が始まり、同時に再び低温期が始まる。
さらに気をつけて見てみると、低温相と高温相の間に、急激に体温が下がっている日がある。ただし、低温相と高温相の差は、人によって大きい場合も小さい場合もある。一般的には、0.3~0.6度程度。
排卵日 | 急激に体温が低下している日があれば可能性高し! |
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妊娠の可能性 | 高温相がずっと続いている場合は妊娠しているかも |
流産の可能性 | 妊娠を確認したあと、急に体温が下がってきたら注意! |
ダイエットが効果的な時期 | 痩せやすいのは低温相のとき。体も活動的に |
肌荒れする時期 | 排卵後、高温相が続いているときは肌荒れやイライラが起きやすい |
更年期 | 高温相が次第に短くなっている場合は、そろそろ更年期が始まるしるし |
さあ、あらためて自分のグラフを見てみよう。もっともノーマルなパターンのほかには以下のようなタイプがあるので、参考にしてみて。
一気に体温が上がらず、だんだん上昇していくパターン。高温相が9日以上なら、きちんと排卵されている可能性は高い。
高温相が続かず、途中で体温が下がる日がある。「黄体機能不全」といって、ホルモンのバランスが崩れたことによる症状。妊娠しにくい状態。
高温相が極端に短い。排卵していない可能性が高い。排卵していたとしても、黄体機能不全が考えられる。妊娠しにくい状態。
高温相がなく、排卵していない可能性が高い。妊娠が難しい状態。
基礎体温は根気よく続けてつけることが第一。もしも、途中でくじけて、空白ができてしまっても、あきらめずにまた測定を。気がかりなことがあれば、グラフを持参して、専門医を受診するように。