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基礎体温でバイオリズムをキャッチ!

基礎体温測定は女性にオススメの健康チェック法。妊娠しているかどうかだけでなく、排卵日や月経時期、ダイエットに効果的な期間まで把握できる。

基礎体温で何がわかる?自分のバイオリズムを把握しよう

時期によって体調が悪くなったり、気持ちが動揺したり…。女性の体はとてもデリケート。そんな揺れ動く女性のバイオリズムを把握するのに、もっともよい方法が「基礎体温」を記録すること
女性の体温は、ホルモンのバランス次第で微妙に変化する。逆に言えば、体温を記録することで、ホルモンからのいろいろな情報をキャッチすることもできるのだ。「基礎体温は避妊したい人がつけるもの」などと思っている人もいるかもしれない。しかし、妊娠を望む、望まないに関わらず、女性としていきいきと生きるために、基礎体温測定はオススメの健康チェック法といえる。

基礎体温で何がわかるの?

基礎体温で何がわかる?

  • ●排卵日はいつ?
  • ●もしかして妊娠している?
  • ●流産していないかしら?
  • ●ダイエットが効果的なのはいつ?
  • ●肌荒れする時期は?
  • ●そろそろ更年期?
  • ●不妊症なのかしら?

※このほか基礎体温は、婦人病などの治療などにも役立つ

STEP1:基礎体温はどうやってチェックするの?

測り方は簡単。朝、目が覚めたら、寝床から起き上がる前に寝たままの姿勢で体温測定しよう。ただし、より細かく測定できる「婦人体温計」を用いるように。体温の変化は微妙なものなので、なるべく正確に測る必要があるからだ。
「舌の下」「わきの下」のいずれでもよいので、必ずどちらかに決め、同じ方法で測ることが大切。なお、舌で測る場合は、つばをあまりためないようにし、口を閉じること。
体温を測ったら、基礎体温表に書き入れ、グラフを作ろう。

こんなときはどうするの?

基礎体温を測定

  • ●いつもと違う時刻に目が覚めてしまった…
    目覚めたときに測ることが大切なので時刻が違っても測定を。3時間以上違う場合は、そのことを備考欄に記入しよう
  • ●昼間は眠っていて、夜に起きる…
    眠った後で測定できればよいので、問題はなし
  • ●風邪をひいて熱がある…
    こんなときは、測定もお休み。平熱に戻ってからまた測ろう
  • ●測りながらうとうとしてしまった…
    とりあえず測った数値を記録して。いつもより低めになりがちなので、二度寝したことを備考として書き入れておこう
  • ●我慢できなくて先にトイレに行ってしまった…
    とりあえずトイレから戻ったら、測定を。備考欄に記入することを忘れずに

STEP2:基礎体温のグラフが描けたら

人によって基礎体温グラフのパターンはさまざま。ここではもっともノーマルなタイプを例に、見てみよう。

基礎体温のグラフ

通常、基礎体温は「低温相」「高温相」「低温相」というサイクルを繰り返す。月経が終わると約14日間低温が続き、その後、一気に体温が上昇する。さらに約14日間、高温期が続いたのちに、次の月経が始まり、同時に再び低温期が始まる。
さらに気をつけて見てみると、低温相と高温相の間に、急激に体温が下がっている日がある。ただし、低温相と高温相の差は、人によって大きい場合も小さい場合もある。一般的には、0.3~0.6度程度。

気になるポイントをチェック!

排卵日急激に体温が低下している日があれば可能性高し!
妊娠の可能性高温相がずっと続いている場合は妊娠しているかも
流産の可能性妊娠を確認したあと、急に体温が下がってきたら注意!
ダイエットが効果的な時期痩せやすいのは低温相のとき。体も活動的に
肌荒れする時期排卵後、高温相が続いているときは肌荒れやイライラが起きやすい
更年期高温相が次第に短くなっている場合は、そろそろ更年期が始まるしるし

STEP3:自分のタイプをチェック!

さあ、あらためて自分のグラフを見てみよう。もっともノーマルなパターンのほかには以下のようなタイプがあるので、参考にしてみて。

●高温相だらだら型

高温相だらだら型

一気に体温が上がらず、だんだん上昇していくパターン。高温相が9日以上なら、きちんと排卵されている可能性は高い。

●高温相M字型

高温相M字型

高温相が続かず、途中で体温が下がる日がある。「黄体機能不全」といって、ホルモンのバランスが崩れたことによる症状。妊娠しにくい状態。

●高温相一瞬型

高温相一瞬型

高温相が極端に短い。排卵していない可能性が高い。排卵していたとしても、黄体機能不全が考えられる。妊娠しにくい状態。

●のっぺり型

のっぺり型

高温相がなく、排卵していない可能性が高い。妊娠が難しい状態。

基礎体温は根気よく続けてつけることが第一。もしも、途中でくじけて、空白ができてしまっても、あきらめずにまた測定を。気がかりなことがあれば、グラフを持参して、専門医を受診するように。

公開日:2004年3月1日