すだち&かぼすのさわやかな香りには、精神を安定させたり、食欲不振を解消したりという健康効果がある。そのほか、風味・香りを最大限に生かす食べ方、選び方、保存法もご紹介。
すだちやかぼすの魅力はあのすっぱさだけではない。独特の優雅な香りにもある。
すだちの香りはゆずに似ていて、匂いを嗅ぐと不安やイライラが解消される効果がある。これは、ほかの香酸柑橘類には含まれない成分(2種類のフラポン)が含まれているからだ。また、食欲増進にも貢献している。かぼすもすだちと同様にゆずに似た香りがあり、精神を安定させたり、食欲不振を解消するはたらきがあるという。
いずれも、その香りを生かしてアロマテラピーに利用されるほど。すっぱさだけでなく、独特の香りも楽しもう!
すだちやかぼすは生で食べるよりはその風味や香りを楽しむ食べ方のほうが主流だ。とくに、日本料理には欠かせない。
さらに、すだちやかぼすの果汁や果皮を上手に利用すれば、塩分を減らしてもおいしく食べることができるため、健康にも一役買っている。
ここでは、すだちやかぼすの利用の仕方を紹介しよう。
焼きたての魚にぎゅっと搾れば、味も引き締まってさらに料理を引き立てる名脇役に変身。とくに、秋のサンマにすだちは欠かせない。しょう油や塩のかわりにすれば塩分を抑えられる。
酢にはアルコールの吸収速度を緩和させる効果があるとも言われるため、お酒を飲む前に酢を飲んでおくと酒酔いを遅らせることができるそう。レモンやライムと同様に、お酒に搾って飲んでみては?ちなみに、かぼすの産地・大分では焼酎に搾って飲むとか。
すだちやかぼすの果汁には、コレステロールを低下させる効果があるとも言われている。ぎゅっと搾ったすだちやかぼすの果汁を希釈しそのままジュースとして飲む。これこそ、直接すだちやかぼすの効果を得られる方法だ。希釈の程度は好みもあるが、10倍程度が目安。
庶民にはなかなか手の出ない高級食材ではあるが、マツタケ料理には必ず登場すると言ってもいいほど。土瓶蒸しにすだちを搾れば、なんとも食欲をそそられる香りが漂う。旬のマツタケは、食物繊維が豊富で低カロリーなので、すだちやかぼすと併せて食べてみては?
また、高級食材といえば、ふぐ料理にかぼすの組み合わせもはずせない。
緑色が濃く、表面がつやつやとしていて光沢があり、張りがあるもの。さらに、重みを感じるものがよい。
数個の場合はポリ袋に入れて空気を抜き、冷蔵庫に入れて保存しよう。もし、たくさんある場合には、搾って少しずつ小分けし冷凍保存してもよい。