OA機器とどうしても関わらざるを得ないのが多くの日本人です。どうせなら不調にならないような予防策を講じていきましょう。オフィスでできる対策と自宅でできる対策をご紹介します。
オフィスでできる対策
肩こり
- ●冷やし過ぎに注意
肩こりや腰痛の主な原因は血行不良にある。エアコンで体を冷やし過ぎると血液の循環が悪くなってしまうので、カーディガンやひざ掛けなどでしっかり対策を。
- ●机の高さを合わせよう
低い机で作業すると、頭の位置が下がって肩や首の筋肉が疲労してしまう。椅子に座って机の上に手をのせたとき、ひじが垂直になるように設定するとよい。
- ●机と体の隙間はこぶしひとつ
机と体の位置が遠すぎると背中が丸まって首が前に出てしまうし、近すぎると頭が下がってしまう。ともに首の筋肉に負担をかけてしまい、肩こりの原因に。机と体の距離はこぶしひとつ分くらいが適切。
- ●筆圧を弱く
書き物をするときに、必要以上に肩に力を入れてはいないだろうか?強い筆圧が肩こりの原因になることもあるので、なるべくやわらかい芯の筆記用具(ボールペンよりは万年筆やサインペンなど)を用いるようにしよう。
腰痛
- ●股関節とひざの角度を直角に
腰掛けたときに足の裏全体が床に着き、股関節とひざの角度がそれぞれ直角になる椅子の高さが腰に負担をかけにくい。自分の椅子を調節してみよう。
- ●なるべく足は組まない
足を組むと背骨が丸まって腰が歪んでしまうので腰痛持ちの人は極力足を組まない方がよい。どうしても足を組んでしまうという人は、せめてこまめに組み替えて、左右均等に組むように心がけるべき。
- ●背あてを使ってみよう
椅子に座っている姿勢は、骨盤が傾くことで背骨が前屈みに曲がり、実は立っているときよりも背骨や背筋に大きな負荷をかけている。腰と椅子の隙間に背あてを入れて、背骨をS字に近い状態になるようにしてみよう。
腱鞘炎
入力などの作業で手を使い過ぎたときはマッサージしたり、冷やしたりして手を休ませることを心がけよう。キーボードの前に手を乗せるクッション(リストレスト)があると、肩や手がずいぶんラクになる。一度試してみてはいかが?
眼精疲労
- ●画面は目の位置よりやや下に
画面は目から40cm以上離し、画面の上端が目の位置より約10度くらい下になるように設置しよう。
- ●意識的に目を休めよう
「1時間に1回は休憩する」こと。よく言われることだが、モニターを見つめる作業は想像以上に目を疲れさせている。意識的に目を休めるように心がけよう。また、休憩中はじっと目を閉じているよりも、体を動かしながら遠くを見たりするとよい。
精神的なストレス
- ●職場の人々とコミュニケーションを
例えば仕事の後に同僚と飲みに行くなど、職場の人々と仕事以外のコミュニケーションをとるようにしよう。
- ●時間に区切りをつけて仕事をしよう
例えば「1時間に1回は休憩する」など、時間的な区切りをつけながら仕事を進めるように心がけよう。適度な気分転換が大切だ。
自宅でできる対策
くつろぎタイムなどに、全身を使ってのストレッチやマッサージで1日のOA疲れを解消しよう。
ストレッチ
肩こり、腰痛に。
こりや痛みの原因の多くは、筋肉の硬直と悪い姿勢にある。ストレッチで筋肉を十分に伸ばし、血流をよくすることで肩こりや痛みを軽減できる。
マッサージ
肩こり、腰痛、腱鞘炎、眼精疲労に。
肩こり、腰痛、腱鞘炎、眼精疲労に共通する原因は「筋肉疲労」。マッサージで疲れた筋肉をほぐし、緊張を緩めてやろう。
眼精疲労の場合は、ひどい充血がある場合を除いて、まず温めてから目のツボなどを刺激し、冷やすという順番がいいようだ。
入浴
肩こり、腰痛、精神的ストレスに。
入浴で体が暖まると血流がよくなり、疲労物質が取り除かれて肩こりや腰痛が緩和される。また、心身ともにゆったりとお湯に浸かることで精神的なストレスからも解放されるので、バスタイムがリラックスタイムとなるよう、ゆっくりと過ごしたい。
サプリメント
肩こり、腰痛、腱鞘炎、眼精疲労、精神的なストレスに。
体を作る毎日の食事。OAによる体の不調も、食事による体質改善が効果をあげる場合もある。どうしても普段の食生活でカバーできない栄養素もあるので、市販されているサプリメントをうまく利用するのもひとつの方法だ。