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貧血の原因と症状は?深刻な病気が隠れていることも…

「貧血=鉄不足」と思われがちですが、実は、深刻な病気が隠れていることもあります。貧血になると、体は低酸素状態になり、生命を維持するためにさまざまな代償反応が起こります。どのような症状が現れるのでしょうか。

貧血の原因

「貧血=鉄不足」と思われがちだが、そればかりではない。深刻な病気が隠れていることもあるのだ。

鉄欠乏性貧血

貧血のなかで、最も頻度の高いのがこれ。女性なら、出血、成長、月経(月経過多)、妊娠、出産、授乳など、男性や閉経後の女性なら、胃腸潰瘍、悪性腫瘍、痔などの慢性出血が主な原因となって起こる。そういう意味では、男性より女性の方が鉄を必要としている。だいたい、1mlの出血により0.5mgの鉄を喪失すると言われている。

年齢による鉄必要量の変化 グラフ:年齢による鉄必要量の変化

巨赤芽球貧血(悪性貧血)

手足のしびれ、舌の発赤と痛みを伴う萎縮、軽度の黄疸などの症状が見られ、血液中に異常に大きい赤血球が出現する進行性の貧血。ビタミンB12や葉酸の不足が原因で起こる。

溶血性貧血

赤血球は、正常なら120日の寿命で脾臓に取りこまれて壊されるが、なんらかの原因で赤血球がもろくなってこの寿命より短くなってしまうと、骨髄での造血が壊される赤血球数を補えないために起こる貧血。しばしば黄疸を伴う。

再生不良性貧血

赤血球を作る骨髄そのものが障害を受けたり、赤芽球(赤血球のもと)に原因があって、 赤血球が十分に作られなくなったために起こる貧血 。白血球や血小板の数も著しく減少する。

続発性貧血

リウマチやがん、寄生虫、そのほか心臓や肺、腎臓、肝臓などに病気があり、それに伴って 二次的に起こる貧血 。妊娠によって起こる貧血もこれに含まれる。

貧血の症状

貧血になると、体は低酸素状態になり、生命を維持するためにさまざまな代償反応が起こる。一般的には、頭痛、めまい、神経痛、むかつき、顔の蒼白などだ。

貧血の症状

公開日:2001年7月30日