疾患・特集

なぜ、筋肉を鍛える必要がある?

薄着や水着になるときに自信をもてるように、常日頃から筋肉を鍛え、体力をつけておきましょう。それは、決して見かけを良くするだけではなく、健康にとっても大切なことです。

健康と体力は同じではない

筋肉

「私は健康で、病気ひとつしたことありません!」と胸を張って言えるなら、とても立派だ。でも、そんな人が駅のホームへの階段を急いで昇っただけで、息切れしてしまうことも少なくない。反対に、どんなに力持ちでもなにか持病を持っていることもある。つまり、健康な人が必ず体力があるとは限らない

もし、「体力なんて、なくても平気。健康でさえあれば…」と思っているなら大間違い。体力が衰えていると、さまざまな病気を招くことになる。

体力ってどういうもの?

体力とは、大きく分けて2つ。

  • ●行動力
    運動能力という言葉でもよく使われるが、積極的に身体を動かす能力のこと。そのなかには、パワー(行動を起こすための力)、スタミナ(行動を持続するための力)、調整力(行動をコントロールする力)がある。
  • ●抵抗力
    環境の変化に堪えることができ、元気に日々生活するための能力のこと。例えば、ストレスやウィルスなどに抵抗するための力のこと。

普通、体力というと「行動力」のことを指すことが多いが、行動力がつけば抵抗力もつけることができる。ストレスにも打ち勝つ強い力をつけることができ、病気に負けない体をつくることができる。
そのために、筋肉を鍛え、体力をつける必要がある。

筋肉を使わないと、体はどうなる?

しばらく使わないと筋肉はあっというまに萎縮してしまう。
もちろん、衰えるのは筋肉だけではない。

筋肉を使わないと?

  • ●骨がもろくなる
    骨の成分であるカルシウムが溶け出してしまう。
  • ●心臓が弱くなる
    寝たきりになると、心臓が小さくなり収縮力も低下する。そのため、心拍数が増え、ちょっとした動きでも息切れしてしまうようになる。

ムキムキになるのが目的ではない

「筋力トレーニング」というと、すぐに「ムキムキマンになる!」なんて、想像するかもしれない。でも、そんなことはない。
前述の通り、筋肉トレーニングなどの運動は、筋力を鍛えるだけではなく、骨や心臓、肺、血管などを確実に丈夫にする。その結果、現代病として注意されている生活習慣病の予防になる。
特に、筋力は日常生活にかかる負荷だけではなく、ある一定の刺激を与えなければ向上しない
あくまでも、ボディビルダーのようなムキムキな体をつくることが目的ではないのだ!

公開日:2001年7月9日