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女性の天敵「片頭痛」とは?前ぶれにご用心

頭痛の多くは片頭痛に当てはまると言われています。かなり激しい痛みのため、苦しんでいる人は少なくありません。一般に20代~50代の女性に多く見られるようです。

片頭痛とは?

頭痛の多くはこの片頭痛に当てはまると言われている。かなり激しい痛みのため、苦しんでいる人は少なくない。

片頭痛の特徴

  • 脈を打つようにズキンズキン、ガンガンとした痛みを伴う
  • 別のなにかの病気があって頭痛が起こっているわけではない
  • 発作的に起こり、生活に支障が出るほど激しく痛むこともある
  • 一般に20代~50代の女性に多く見られ、60歳以上で軽くなる。4~5歳で発症することも
  • たいてい左右どちらかが痛む
  • 遺伝要素があり、血縁者に同じような頭痛持ちがいることがある

なぜ片頭痛が起こるの?

片頭痛が起こるメカニズムは、はっきりと分かっているわけではない。しかし、血管が関係して頭痛が起こっている(血管性頭痛という)という説が有力なようだ。
それには、血管そのものに原因があるという「血管説」と、血管に指令を出している神経が原因であるとする「神経説」の2つの説がある。

血管説

ストレスやかぜなど、なんらかの原因で、血液中の血小板から多量のセロトニンと呼ばれる物質が放出されると、一時的に血管が収縮する。これが片頭痛の前兆を引き起こす。
さらに、血管収縮を引き起こしたセロトニンが減少していくと、逆に血管の緊張が解けて血管拡張が起こる。そして、拡張した部分は血管を引っ張るため、痛みが生じる、という説。心臓が鼓動するたびに血管の中の血圧が上下するため、脈と一致した痛みが起こるのだ。

神経説

ストレスなどが原因となって、脳から神経活動を命令する波が広がり、それが脳底に到達するとそこを流れる血管が刺激されて頭痛が起こる、という説。

片頭痛の前ぶれ(前駆症状)にご用心

片頭痛には、なんの前ぶれもなく起こるものと、なにか前兆があるものとがある。片頭痛患者のうち、約80%はなんらかの前ぶれ(前駆症状という)を感じているそうだ。例えば、

片頭痛の前ぶれ(前駆症状)

  • 首筋や肩のこり
  • 生あくび、めまい、眠気
  • 閃輝暗点(せんきあんてん。目の前がまぶしくなったり星のようなものがちかちかと飛んでいるように見える現象)

など。これ以外にも「それとなく分かる」と言う人も多いそう。前ぶれは、せいぜい30~60分ほど続いて片頭痛へと変わっていく。前ぶれを感じ出したら「くるか!?」と片頭痛対策をしよう。

公開日:2001年6月4日