疾患・特集

こんなタイプにはこのビタミン!

お酒を飲む、たばこを吸う…、そんな人が不足しがちなビタミンがあります。体調不良になる前に摂取したほうがいい、おすすめのビタミンをご紹介します。

たばこを吸うあなたには

フリーラジカル

たばこの煙はフリーラジカルを発生させる。フリーラジカルとは、不対電子をもつ原子のこと。電子の数が奇数である不対電子のままでは安定しないため、電子をほかの物質から奪って偶数になろうとすることを「酸化」というが、酸化は人の身体をむしばむ行為なのである。
このようなフリーラジカルのはたらきを阻止するのが抗酸化ビタミン(ビタミンA、C、E)なのである。特に、ビタミンCは、非喫煙者より喫煙者のほうがより多く体内で消費され、抗酸化ビタミンとして効力を発揮している
ただし、ビタミンCを摂取しているからといって、たばこの害がなくなるわけではないので、ご用心。

お酒が好きなあなた、疲れがなかなか摂れないあなたには

お酒好きにはビタミンB1

お酒を飲むと、そのアルコールは腸管から吸収され、血液中に入って肝臓へ運ばれる。その大半は肝臓で分解されるのだが、そのアルコールをアセトアルデヒドに分解するときに必要なのがビタミンB1だ。お酒の量が増えれば増えるほどビタミンB1は必要になるが、お酒を飲む人はたいてい食事をあまりしないため、ビタミン不足を招きやすい。お酒を飲む時にはビタミンB1を摂るように心がけよう。
また、ビタミンCにもアセトアルデヒドの分解を促進するはたらきがあるため、お酒を飲む前にビタミンCをたっぷりとっておくと二日酔いが予防できる。

さらに、ビタミンB1はビタミンの中でも疲労を回復すると言われている。
肉体的な疲労は、体内に疲労物質が蓄積されることによって起こる。とくに、ビタミンB1が欠乏すると糖質を分解することができず、疲労物質がたまり疲れやすくなる。特に、筋肉はブドウ糖からグリコーゲン合成酵素によってつくられるグリコーゲンをエネルギー源としているため、そのとき必要なビタミンB1が不足していると肉体疲労になってしまうのだ。
ただ、ほかにも疲労を回復するビタミンはあるので、疲れを感じたらまずは総合ビタミン製品を摂るのがいいかも。

目が疲れやすいあなたには

ビタミンAは「目のビタミン」と言われるほど、目と関係が深いビタミンだ。パソコンなどに長時間向かう人は、疲れ目やドライアイになりやすく、そのまま酷使しつづけると頭痛、肩こり、吐気などのほかの症状も出てくる。
ビタミンAは目の角膜や粘膜が乾燥するのを防ぎ、眼精疲労にも効果を発揮するため、レバーなどを摂るようにするといい。
また、ビタミンB2とCには、目の老化を促進する水晶体の酸化を防ぐはたらきがあり、疲れ目に効く。

公開日:2001年4月16日