食べ合わせには、組み合わせることで吸収率がアップするものや、体に害を与える効果を打ち消す組み合わせもある。さらに、栄養素の効果的な組み合わせも知っておこう!
カロチンを多く含む野菜
参考資料:食品成分早見表
カロチンは、体内に入るとビタミンAに変化するが、それだけでは吸収率が悪い。しかし、油(脂肪)と一緒にとると吸収率がアップする。例えば、にんじん、ほうれん草の場合、煮たときには吸収率は20~30%だったのが、油で炒めたときには60~70%と倍以上に増える。にんじんのグラッセやほうれん草のいためものなど、緑黄色野菜を油と一緒にとれるよう料理法を工夫しよう。
たんぱく質は、体内で有害物質への抵抗体質をつくるのに必要。たんぱく質をたんぱく質分解酵素と一緒に食べると、ムダなく消化・吸収される。ハンバーグに乗っているパイナップルや酢豚に入っているパイナップルはこのためだ。
ビタミンB1は糖分をエネルギーに変える時に必要なビタミンだが、硫化アリルと一緒にとるとその効果が高まる。ビタミンB1は豚肉やレバー、大豆、うなぎ、玄米などに含まれ、タマネギなどと一緒に食べると肥満防止につながる。
タマネギ、ネギ、ニンニクに含まれる臭み成分
カルシウムは骨の形成やイライラをおさえるのに必要なもの。これは、ビタミンD2(活性ビタミンD)の助けを借りて運搬され吸収されやすくなる。ビタミンD2を含むのは天日に干した、干ししいたけ。ビタミンDを含む食べ物はかつお、いわし、ぶり、レバーなどいろいろあるが、カルシウムの吸収を助けるビタミンD2にするにはこれらを食べた後に太陽によくあたること。
ナトリウム、いわゆる塩分はとりすぎると高血圧を引き起こす。でも、カリウムをとればナトリウムが排出されるため、高血圧防止になるというわけだ。
カリウムは、ワカメ、昆布などの海草類に豊富。ワカメの味噌汁は味噌の塩分をワカメがセーブするすぐれた組み合わせだ。
参考文献:「効き目が2倍、3倍になる食べ合わせ事典」田村哲彦著 ブックマン社
「医者から見た 健康食べ合わせ」谷津 三雄著 三天書房
「食べあわせ健康法」増尾清著 農山漁村分化協会