食べ合わせとは、本来その食材が持つ効力を他の食材と合わせることによって2倍以上の相乗効果が得られるもののことだ。例えば、ワカメの酢のものはワカメだけでは消化があまりよくないのに、酢とあわせることで吸収率がぐんとアップする。今回は、男性・女性それぞれの悩みに効く食べ合わせをいくつか紹介しよう。
白身魚のタイには、疲労回復作用のあるタウリンが含まれており、おなかを温めて胃腸を整えるはたらきがある。かぶの根にも胃腸を温めて腹痛を和らげるはたらきがあるため、一緒にとると効果的。
しょうがは漢方でも体を温める作用があるとして重宝されている。鶏肉とともにお粥にすれば体を温めて冷え性にバッチリ効く。
貧血は鉄分不足により起こるが、ほうれん草やレバーには鉄分や葉酸、マンガンなどの増血作用のある成分もたっぷり含まれており、貧血予防効果が最大にはたらく。
アサリは鉄分やカルシウム、ビタミンB2・B12が豊富。ビタミンB12には増血作用があり、鉄分の吸収を促進するクエン酸が含まれているレモンと一緒にとると効果的。鉄分豊富なパセリを加えるとさらにいい。
ビタミンAやCには活性酸素を除去する作用があり、肌にハリや潤いを与え、メラニン色素が沈着するのを防ぐ。のりのメラニン色素を還元する作用、酢の代謝促進作用などがシミ・ソバカスに有効。
えんどう豆を若いうちに摘み取ったものがさやえんどう。成長途中で摘み取るため、ビタミンCが多いのが特徴。ビタミンCは皮膚や骨などをつくるたんぱく質であるコラーゲンの合成を促すはたらきがある。
さつまいもは食物繊維が豊富で腸内で吸収されず、吸水性が高いため、便のかさを増やして便秘解消に効果的。ニンジンのカロチンと繊維によってさらにパワーアップ。
ヨーグルトは腸内の掃除屋としてあまりにも有名。それにバナナの排便を容易にする効果と合わせれば便秘解消の強力な味方。
ゴマに含まれるカルシウム、カリウム、マグネシウム、鉄、亜鉛などのミネラルが肉のアミノ酸と結びついて体内の恒常性をアップ。
牡蠣(かき)に含まれる亜鉛・カルシウムは「セックス・ミネラル」ともいわれるほど性機能に効果大。海草類にも亜鉛やカルシウムなどのミネラルが豊富なので、合わせて食べればインポテンツ知らずになるかも。
納豆のネバネバはアミノ酸がつながったもの。この中に含まれるナットウキナーゼには強壮効果がある。その効果は朝鮮人参に匹敵するほどとか。また、ネギに含まれる硫化アリルは疲労回復・食欲増進効果があるため、強壮効果がアップ。
想像するだけで精力がつきそうな一品。ニンニクにはホルモンを刺激して精子の増殖を促す作用がある。牛肉と一緒に調理すると、肉が柔らかくなり消化を促進するので効果的。
参考文献:「効き目が2倍、3倍になる食べ合わせ事典」田村哲彦著 ブックマン社
「医者から見た 健康食べ合わせ」谷津 三雄著 三天書房