疾患・特集

目指せ!「ツボ・テクニシャン」

ツボの押し方は、やり方を間違えれば効果がないどころか、悪影響も及ぼしかねません。ツボ療法の「ツボ」を押さえて、あなたもツボ・テクニシャンを目指しましょう。ツボ押しのポイントをクイズで紹介します。○か×か、考えてみましょう。

Q1. ツボ押しは気持ちいいが原則。ちょっとでも痛みを感じたらすぐにやめるべき?

A. 「痛いような気持ちいいような」そんな力加減が良いでしょう。正解は○

ツボによっては、それほど力を入れていないのに痛く感じるところがあります。しかしそれでやめてしまっては効果がありません。だからといって痛いのをガマンしながらツボを押すのはもっと×。痛いほどの刺激だと体が緊張してしまい、自律神経などの機能を低下させてしまいます。
おすすめは、最初は痛く感じても、押しつづけると気持ちいい感じの強さのようです。ちなみに、プロは大体3~5kgの強さで押しているそう。正確を期す人は、体重計などを押して、練習してみてはいかがでしょうか。

Q2. ツボを押すときは息を吸いながら、ぐっと力をいれるといい?

A. 指圧の呼吸は「息を吐きながら圧力を加え、吸うときに力をぬく」。正解は×

人の体は息を吸っている時に硬直し、吐くときに緩みます。息を吸って筋肉が硬直しているときに圧力を加えると、血液の循環に逆らい、筋繊維を傷つけてしまいます。ひどいときは、筋肉痛になることもあるようです。「吐きながら押して、吸いながら引く」をしっかり覚えておきましょう。

Q3. ツボは長く押したほうが効く! 1ヵ所1分以上は押し続けたい?

A. 1回3秒~5秒、これを3~5回繰り返す。正解は×

ツボを長く押し続けていると感覚が麻痺して、指圧の効果が無くなってしまいます。
そこでツボを押す時間の目安は、1回3~5秒、これを3~5回繰り返すぐらいが適当なようです。この見当で全身指圧をすると、約20分ぐらいになります。回数も多すぎてはいけません。朝晩の1日2回が効果的です。

Q4. 二日酔いに効くツボはあるが、気分の悪いときはやめたほうがいい

A. 体調がよくないときは、やってはいけません。正解は○

指圧はリラックスした精神状態のときに行なうのが大切です。イライラしたり落ち着かないときは、体の状態も、Q1、Q2で解説したような緊張状態にあるからです。また次のような状態のときは、かえって体調を崩してしまう可能性があるので、絶対にやらないようにしましょう。

  • ●高熱があるとき
    ツボを押すと血液の循環がよくなって、さらに熱が高くなる可能性があります。
  • ●食後すぐ
    食後、神経の活動は消化器系に集中しています。指圧をすると、この神経活動を分散させてしまうため、消化不良をおこしてしまうこともあります。
  • ●飲酒状態の場合
    アルコールによって脳細胞に麻痺が起こっていて、神経伝達が正常に行われません。