疾患・特集

バナナがお見舞いの定番なのは、なぜ?

滋養強壮の果物、バナナ

バナナ

病気のお見舞いの定番といえば、バナナ。滋養強壮の果物として昔から知られていたが、最近の研究によってそれなりの裏づけがあることがわかってきた。ひとつは、手軽なエネルギー補給源となること。もうひとつは、病気と闘う免疫力をサポートすることだ。
免疫細胞(白血球)のひとつ、マクロファージが分泌するTNF(腫瘍壊死因子/しゅようえしいんし)という物質がある。このTNFが活性化すると免疫力が上がるといわれており、TNFを増やす食べ物をいろいろ調査したところ、果物の中ではバナナが圧倒的だったそう(* 帝京大学の研究グループによる)。
免疫力をサポートする面から考えると、青いものより熟したもののほうがおすすめ。黒い斑点(シュガースポット)が現れてきたら、ちょうど食べごろだ。

バナナトリビア1:バナナ=手!?

バナナの原産地は東南アジア。紀元前5000年から1万年頃に栽培が始まったともいわれ、人間とはかなり古くからのおつきあいだ。バナナという名前は、アラビア語の「banan(指先)」や西アフリカ語の「banema(複数の指)」に由来するという説がある。日本には明治以降に普及した。

バナナトリビア2:バナナは冷蔵庫に入れないで!

バナナは南国育ちなので、寒いところが苦手。12~13℃以下で保存すると、色が黒ずんだり、うまく熟さなくなってしまう。これを「低温障害」といい、低温で発生する品質の劣化で、病原菌などとは関係ない。
バナナを保存するときは常温で、できればバナナスタンドなどにかけておくとよい。もしヒンヤリしたバナナが食べたいなら、食べる直前に短時間冷やそう。