お酒を飲む機会が多くなる時期は、ぜひ肝臓をいたわりつつ、スマートにお酒を楽しみたいものです。適量を守って飲むための5ヵ条を紹介します。
何かとお酒を口にすることが多くなる年末年始や春の歓送迎会のシーズン。この時期は、帰宅が午前様になったり、祝日だからと気が緩み、連日、昼酒を飲んでしまう…という人もいるのではないでしょうか。
「百薬の長」という言葉もある通り、お酒は健康にいいともされています。「まったく飲まない」よりも、「ほどほどに飲む」ほうがいいというデータもあり、1日に日本酒換算で1~2合程度の飲酒をする人が、心疾患や事件・事故などの死亡リスクが一番少ないというのです。グラフに表したときの形から、これを「Jカーブ」と呼んでいます。
お酒を飲む機会は多い季節も、ぜひ肝臓をいたわりつつ、スマートにお酒を楽しみたいものです。くれぐれも「百薬の長」という言葉に甘えず、適量を守って飲むようにしましょう。
アルコール度数が10度以上のお酒を空き腹に飲むと、胃壁を傷つけてしまいます。食前酒にいきなり強いお酒を飲むのはタブー。できれば飲み会の前に、軽く何かお腹に入れておくとよいでしょう。おすすめは牛乳です。たんぱく質やミネラルは、アルコールの分解を助け、悪酔いを防止してくれます。事前に水分補給することによって、アルコールの濃度も薄まります。
甘いカクテルは女性に人気があります。ですが、カクテルに含まれている糖分にはアルコールの吸収を早めるはたらきがあるのでご注意を。バーボン、ブランデー、ラム、スコッチをベースにしたものは悪酔いしやすいようです。どちらかといえば、ジンやウオッカベースのほうがおすすめです。
アルコールの分解に必要なたんぱく質やビタミンB1、ビタミンCは必ず摂りたいものです。豆腐や納豆、焼き鳥、刺身などのおつまみがおすすめ。また寄せ鍋やおひたし、スティック野菜、酢の物などでビタミンやミネラルを積極的に摂りましょう。反対にチョコレートやレーズンバターなどの甘いものはアルコールの吸収を早めるので、軽めにしておきましょう。
体内のアルコール処理には、時間がかかります。特に深夜まで深酒すると、翌日まで体内にアルコールが残りがちです。できればはしごはやめましょう。2軒目に付き合わざるを得ない場合は、お酒以外の水分を摂取し、アルコールを薄めるようにします。また周囲からアルコールを強要されたら、はっきりノーを言うことも大切です。
お正月などは朝酒、昼酒の機会も多いものです。しかし、日中のお酒は酔いが早いようです。これは昼の方が体温が高く、血液循環がよいため。また、明るいうちからお酒を飲むという「ハレ」の雰囲気が興奮を呼ぶから、ともいわれています。日中のお酒はできれば控えましょう。
自宅で食事する日は、お酒で失われる栄養素の補給に努めましょう。良質のたんぱく質はとくにしっかり摂りたいものです。また外食ではなかなか摂れないビタミン、ミネラル、食物繊維もバランスよく食事に取り入れましょう。そのほか、アンモニアの解毒を促進し、脂肪肝や肥満を防止するアルギニン、疲労回復に効果的なアスパラギン酸、肝機能を改善するタウリンも体調を整えるのに有効です。サプリメントやドリンク剤などで摂るとよいでhそう。
二日酔いの翌朝はたっぷり水分補給し、アルコールを排出しましょう。肝臓のはたらきを高めるグレープフルーツジュースやしじみ汁がおすすめです。ウコン、マリアアザミ、アミノ酸などのサプリメントも利用してみてください。