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技あり!ニンニクパワー大活用

おいしいけど、あの強烈なニオイが…と敬遠されがちなニンニク。でもそのニオイのもと「アリシン」にこそ、大きな健康パワーが秘められているのだ!

夏バテにもニンニク!

夏バテにもニンニク!

ニンニクは夏の疲れが出やすい季節に、ぴったりな食材。疲労回復効果があるほか、食欲増進や消化促進効果で、暑さで弱った胃腸をサポート。さらに血行を促進するので、クーラーで冷えた体にもよい。まだまだ残暑が厳しいこの時期、ニンニクで夏バテを撃退しよう。

ニンニクのさまざまな効果

疲労回復、強壮作用

アリシンがビタミンB1と結びついて、より安定で体内に吸収されやすい「アリチアミン」に変化。ビタミンB1の疲労回復効果をパワーアップさせるのだ。さらに、無臭成分である「スコルジニン」にも疲労回復や強壮作用がある。

殺菌作用

アリシンの殺菌作用は強力で、風邪をはじめとする感染症の予防に有効。最近では胃潰瘍や胃がんの原因にもなっているピロリ菌の増殖を抑えることもわかり、注目されている。

コレステロール低下、血栓の予防、血行促進

アリシンを加熱してできる無臭成分「アホエン」には、強い抗血栓作用やコレステロール抑制作用がある。動脈硬化を予防し、血液をサラサラにしてくれる。スコルジニンにも新陳代謝を促進し血行をよくするはたらきがあり、肩こりや冷え症などにも効果あり。

食欲増進、胃腸のはたらきを整える

大腸を刺激して便秘や下痢などを改善する整腸作用がある。また、胃の粘膜を刺激して胃液の分泌を促し、消化を助ける作用も。

がんの予防

ニンニクに含まれるイオウ化合物には、発がん物質の毒性を消す解毒酵素のはたらきを活性化したり、活性酸素を除去する抗酸化作用があることがわかってきた。またニンニクに含まれるミネラル「セレン」や「ゲルマニウム」にも、抗酸化作用がある。
ニンニクとがん予防に関する研究はまだ始まったばかりだが、アメリカの「デザイナーフーズ・プログラム」という、がん予防に有効な食品を探す研究の中で、最も重要性が高い食品として頂点に位置づけられたのがニンニクなのだ。

血糖値を下げる

アリチアミンは、糖質の分解、吸収を促進。さらに体内のビタミンB6と結合し、インスリンの分泌を助け血糖値を下げる効果あり。

体にいいこといっぱいのニンニクだが、食べ過ぎにはご注意を。効き目が強いので、一度にとり過ぎると胃粘膜を傷つけたり、貧血をおこしてしまうことも。生のものなら1片、加熱したものなら2~3片程度が適量だ。