疾患・特集

黒酢・もろみ酢の効果いろいろ

一般的な酢の約90%は水分で、主成分は酢酸だ。では、最近注目されている黒酢やもろみ酢は、どこがすごいのだろうか?

アミノ酸やミネラルが豊富な「黒酢」

玄米や大麦を天然発酵し、長時間熟成させる黒酢の中には天然の有効成分がたっぷり。その代表的なものが、アミノ酸だ。このほか、クエン酸などの有機酸や、ミネラルも含んでいる。

黒酢のアミノ酸パワー

黒酢のアミノ酸パワー

黒酢には必須アミノ酸をはじめとした多くのアミノ酸が、米酢など他の酢と比べものにならないくらい豊富に含まれている。最近は、重要なエネルギー源としてだけではなく、サプリメントとしても注目度が高いアミノ酸。私たちの体の機能を回復したり、ダイエットや美肌にもよいとされているのだ。

血液もサラサラに

血液もサラサラに

黒酢に含まれるペプチド(アミノ酸がいくつかつながったもの)には、赤血球の形をしなやかにし、血液の流れをスムースにする作用があるといわれている。つまり黒酢には、ドロドロ血をサラサラにするパワーがあるようだ。

クエン酸が豊富な「もろみ酢」

もろみ酢は、一般的な酢と違って、クエン酸が主成分。さらにアミノ酸やビタミンも豊富だ。

クエン酸の健康パワー

クエン酸は、柑橘系の果物に多く含まれている有機酸。だが実は、人間の体の代謝機能には欠かせない物質だ。体内でたんぱく質・炭水化物・脂質などの栄養素が燃えて消費されるときには、クエン酸が働いている。「クエン酸サイクル」と呼ばれるこの代謝経路が活発なほど脂肪や乳酸が分解され、エネルギーに変換されることがわかっている。
人間の体は、乳酸が蓄積されると疲れやすくなったり、筋肉の疲労である肩こりや筋肉痛が引き起こされやすくなってしまう。クエン酸は、疲れの元である乳酸を分解してエネルギーに変えてしまうので、疲労回復によいとされているのだ。さらに、クエン酸サイクルを活発にすることで、糖質や脂肪の燃焼が助けられるため、体脂肪の蓄積や生活習慣病の予防にもよいとか。クエン酸はすごいヤツなのだ。

クエン酸サイクル

すっぱい酢は、酸性食品!?

酢は酸性の液体。だから、酸性食品と思いがちだが、実はアルカリ性食品だ。ここでいう「アルカリ性食品」とは、その食品自体が体内をアルカリ性に傾ける食品という意味で使われている言葉だ。
私たちの体内は約pH7.4の弱アルカリ性。しかし食生活の乱れや、ストレス、疲労などにより酸性に傾いてしまうと、体調を崩しがちになってしまう。酢は体内に取り込まれると、クエン酸として乳酸やピルビン酸を分解し、酸性に傾いてしまった体内をアルカリ性に引き戻してくれる。だから、アルカリ性食品なのだ。

公開日:2004年7月26日