疾患・特集

ビタミンCとはこうして付き合う!

野菜のビタミンCチャンピオンは、なんとジャガイモ。加熱しても失われにくく、保存にも向く。果物ではアセロラや、中国原産の刺梨がオススメ。ビタミンCは他の栄養素と組み合わせれば、効率的に健康維持に役立つはず。

ビタミンCの王様はジャガイモ?

ビタミンCの王様はジャガイモ

「野菜でビタミンCを摂るなら、生野菜が一番」。そんなふうに思い込んではいないだろうか?しかし、「隠れビタミンC不足」にぴったりの食品は、なんとジャガイモ!じつはジャガイモ可食部100g中のビタミンC含有量は35mgと、意外にも豊富なのだ。
これはほうれん草100gに含まれる量とほぼ同じだが、ほうれん草を100g食べるのは容易なことではない。しかも加熱すればビタミンCは損失されてしまう。
ところがジャガイモをはじめとするいも類のビタミンCは、加熱しても失われにくい特徴を持っている。豊富なでんぷん質に守られているためだ。また、時間がたってもあまり減少することがなく、保存に向いている。

かつてヨーロッパでは、ビタミンC不足で壊血病(歯肉や皮膚から出血をおこす病気)になる船員が後を絶たなかったが、ジャガイモを船に貯蔵するようになってから、こうした病気がなくなったといわれている。
コロッケや肉じゃが、ポテトサラダなど、料理法もさまざま。とくに皮の部分にビタミンが含まれているので、新ジャガなどはまるごとがオススメ。

アセロラ、刺梨はミラクルフルーツ!

アセロラ、刺梨

果物の中でも、とくにビタミンC豊富なのがカリブ海原産のアセロラ。可食部100gあたりの含有量はレモン果汁の34倍。抗酸化作用のあるβカロチンも多く含まれており、美肌づくりには最適のフルーツ。

もうひとつのオススメは、中国原産のバラ科の潅木の果実、刺梨(とげなし)。ビタミンC含有量は、レモンのなんと約50倍!ほかにも、ビタミンEやB1、B2、ミネラル類、ポリフェノール、アミノ酸などを含んでいる。

どちらも日本で生食するのは難しいが、サプリメントなら簡単に摂取することが可能。ビタミンC不足解消には強力な決め手となりそう。

ほかの栄養素と組み合わせて ~サプリメントを摂ろう!

カルシウム、マグネシウムと ~骨粗しょう症予防

女性がかかりやすい骨粗しょう症。予防するには、カルシウムはもちろん、ビタミンDやビタミンK、マグネシウム、そしてビタミンCが必要となる。ビタミンCはコラーゲンの生成に関わり、骨の強化にも役立つのだ。中高年だけでなく、ダイエット中の人も骨がもろくなりがち。バランスよく栄養を摂取して、骨太な体に!

ビタミンA、Eと ~老化・生活習慣病予防

ビタミンCの抗酸化作用は、細胞の水分中で発揮され、ビタミンE、ビタミンAは細胞の脂肪中で抗酸化作用を発揮する。より効果的にバランスよく活性酸素対策をするなら、ビタミンE、ビタミンAを一緒に摂取しよう。

コラーゲンと ~美肌効果

細胞にはたらきかけ、いきいきとしたお肌をつくるコラーゲン。ビタミンCの助けで生成され、維持される。つまり、この2つを一緒に摂れば、美肌効果はますます促進されるということ。大急ぎで美人になりたいなら、見逃すわけにはいかないうってつけの組み合わせ。

知恵料理の知恵袋

  • ●加熱はささっと!が大原則。ゆでたり、煮たりするより、炒めたほうがビタミンC損失量は少ない
  • ●ゆで汁や煮汁には、ビタミンCがいっぱい。「捨てずに有効利用」を
  • ●温めなおすと、ビタミンCは逃げてしまう。作ったらすぐ食べるのが理想
公開日:2004年3月29日