疾患・特集

体力年齢・肌年齢 CoQ10でストップ!

コエンザイムQ10(CoQ10)には、老化防止、体力向上、美容などの効果が期待できる。また、コエンザイムQ10を補給すると心臓ポンプのはたらきがよくなり、心疾患の改善にも効果が期待できたという。そのほか、アルツハイマーやパーキンソン病、がんなどの予防・改善にも期待大。

コエンザイムQ10で老化を防止!

心臓は血液を全身に送るポンプのようなはたらきを持っており、1日24時間休みなくはたらき続けている。コエンザイムQ10は特に心臓で必要とされる補酵素であり、コエンザイムQ10が不足すると心臓の機能が低下してしまう。その結果、足のむくみ、動悸、息切れ、疲労感、低血圧、心疾患の悪化などさまざまな疾病を引き起こすと考えられている。
心臓を強くすることは老化防止にもつながる。これから日本が迎える高齢化社会に対応するためにもしっかりコエンザイムQ10を摂取しよう。

抗酸化作用にも頼もしい存在

■ビタミンEの酸化を防ぐCoQ10 グラフ:ビタミンEの酸化を防ぐCoQ10
資料提供:日清ファルマ株式会社

「活性酸素」が体にダメージを与える存在であることはご存知の方も多いだろう。
ストレスや喫煙、過度の飲酒などによって体内で生成される活性酸素は不安定で攻撃的。これが体内で適切に処理されないと、それが引き金となって心筋梗塞や脳卒中、がんなどの生活習慣病を引き起こしてしまう。この活性酸素によって体が傷つけられるのを防ぐ作用を抗酸化作用と呼ぶ。

抗酸化作用のある物質としてはビタミンEビタミンCなどが有名だが、実は、コエンザイムQ10も強力な抗酸化物質。ちなみに、体のサビの原因でもある脂質過酸化物の生成が、コエンザイムQ10が存在する間は抑えられるという研究結果も報告されている。病気の予防や老化防止にも役に立つとの期待大である。

まだある!コエンザイムQ10のメリット

エネルギーを作り出すのに必要なコエンザイムQ10。ほかにもまだまだメリットがたくさん!

肌の老化をストップ

コエンザイムQ10は美容効果あり

コエンザイムQ10は特に女性には嬉しい美容効果がある
皮脂などの皮膚のオイル成分が老化や紫外線などの影響により酸化すると「過酸化脂質」になり、シミやシワ、乾燥肌などの皮膚の老化現象が起こる。コエンザイムQ10には、この過酸化脂質をもとの物質に還元し、さらにビタミンEとともに過酸化脂質の発生を抑えてくれるはたらきがあるのだ。

また、アメリカでは脚のむくみの解消や脚の部分やせができるとして、女性に非常に人気がある。コエンザイムQ10は脚の動脈を広げて血流をよくすることで、脚の水分代謝をよくしむくみを解消し、下半身の脂肪を燃焼させると言われている。
コエンザイムQ10はお肌がきれいになってさらにダイエットもできる、スグレモノなのだ。

体力向上!疲れ知らずになれる

コエンザイムQ10は若々しく

前述の通り、コエンザイムQ10は、体内でエネルギー産生に大きく関わっている。と言うことは、コエンザイムQ10が不足すれば、当然エネルギーも減り、疲れやすい体になってしまう。また、摂取した食物はきちんと代謝し、エネルギーに変換することが必要なのだ。
慢性的な疲労でお悩みなら、コエンザイムQ10を摂取してみてはどうだろうか。

病気の改善・予防に期待

もとは心疾患患者のための医薬品でもあったコエンザイムQ10。補給すると、心臓ポンプのはたらきが高まり、心不全や高血圧、脚のむくみなどの症状が予防・改善すると考えられている。
また、パーキンソン病やアルツハイマーなど脳と関連した疾患は、活性酸素が神経組織にダメージを与えることが原因と考えられるため、コエンザイムQ10の補給で脳疾患を予防するとも考えられている。
そのほか、がんの予防や改善、肥満の改善、免疫系の強化など、さまざまな疾病の予防や改善に期待されている。

世界で初めてコエンザイムQ10の原料供給に成功したのは日本の会社だった!

1957年にアメリカの研究者たちによってコエンザイムQ10がはじめて発見され、翌年から本格的な研究が始まった。その研究のために、大量のコエンザイムQ10が必要となり、その要望にこたえて世界初の量産化に成功したのは日本の会社だ。それが、日清製粉株式会社の医薬部門(現在の日清ファルマ)だった。製粉会社と医療品原料、ちょっと遠いようだが、実は同社の創業者が健康増進に強い関心を持ち、ビタミンの研究を続けていたのだとか。またエーザイ株式会社との共同研究を重ねた結果、世界初のうっ血性心不全の医療用医薬品を発売。
このように、コエンザイムQ10の研究と開発には日本の企業が深く関わっていたのだ。

公開日:2003年3月3日