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冬の代表野菜の栄養と選び方

今は1年中、どの野菜でもスーパーなどで手に入ります。でも、やっぱり旬の野菜を食べたいですね。旬の野菜は、ほかの時期より栄養価が高く、しかも安く手に入ります。そんな冬の野菜を集めました。

旬のものは旬に食べる

今は栽培技術も発達し、1年中スーパーなどでも売られていて、どの野菜がいつ旬なのかわかりづらくなっています。でも、旬のものは旬の時期に食べた方が、栄養価も高く、おいしいもの。
そこで、冬野菜をまとめました。1日に食べたい野菜の量は300~350gほどとなります。たくさん食べて健康になりましょう。

代表的な冬野菜一覧

※「旬の時期」は、出回り最盛期を参考にしました。

大根

●栄養は?
根の部分は淡色野菜、葉の部分は緑黄色野菜です。葉には、カロチン・カルシウムが豊富なので、葉つきのものが売られていたらぜひ購入しましょう。根はビタミンCが多く、胃もたれを防ぎ、胃粘膜を修復する作用があります。

●旬の時期と選び方
10月~12月ごろ。根の皮に白くつやがあってずっしりと重いものを。横筋やひげ根の少ないものを選びましょう。

白菜

●栄養は?
ビタミンCやミネラルが比較的豊富です。また、食物繊維は100g当たり1.1gとレタス並みの含有量となっています。加熱するとカサが大幅に減り、たくさん食べられるのが特徴です。ビタミンC、カリウムは水溶性なので、煮汁ごと食べられる料理がおすすめです。

●旬の時期と選び方
11月~2月ごろ。巻きがしっかりしていて重いものが良質です。

かぶ

●栄養は?
大根と同様に、根の部分には消化酵素のジアスターゼが含まれているため、胃に優しい野菜です。クセがなく、生で食べても辛味が少ないため、サラダや浅漬けなどにして食べると、胃もたれの解消にもなります。葉はビタミンA、ビタミンC、カリウムなどが豊富に含まれています。

●旬の時期と選び方
10月~11月ごろ。葉がみずみずしくて根は白くてキメが細かいものを選びましょう。傷があるものはいたみやすいので注意を。葉つきのものを購入したら、すぐに根と切り離し、葉はいたみやすいので早めに調理するとよいでしょう。

ねぎ

●栄養は?
緑の部分は緑黄色野菜、白い部分は淡色野菜です。ねぎ特有の辛味は、アリシン(硫化アリルの一種)と呼ばれ、体を温める作用があります。また、疲労回復効果のあるビタミンB1の吸収を高める作用もあるので、体が弱っているときに最適です。

●旬の時期と選び方
12月~2月ごろ。白い茎が長くて太く、張りのあるものを選びましょう。また、緑の部分の色は濃いものを。保存するときは、新聞紙にくるんで冷暗所へ置くと、長持ちします。

カリフラワー

●栄養は?
100g当たりのビタミンC含有量は65mgとほうれん草に匹敵し、淡色野菜の中でもトップクラスです。しかも加熱しても損失が少ないため、ゆでてサラダなどにして食べたいもの。特に芯の部分にビタミンCが豊富なので、捨てないようにしましょう。

●旬の時期と選び方
12月~1月ごろ。つぼみの色が白くてこんもりと硬く締まっているもの、どっしりと重いものを選びましょう。茎の切り口にすが入っていたり、乾いているものは避けたほうがよいでしょう。

ほうれん草

●栄養は?
緑黄色野菜の代表です。特に、カロチン、ビタミンC、鉄を多く含んでいます。ただし、ゆでるとビタミン類がどんどん流失してしまうので、水にさらす時間はできるだけ短くしましょう。また、根の赤い部分には骨の形成にかかわるマンガンが多く含まれているので、よく洗って食べましょう。

●旬の時期と選び方
10月~3月ごろ。緑が濃く葉が肉厚で、張りがあり、20~25cmくらいで葉先がピンとしているものを選びましょう。葉が黒く変色していたり、しおれているものは避けます。

小松菜

●栄養は?
成分はほうれん草に似ていますが、カルシウムはほうれん草の5倍含んでいて、骨が丈夫になります。もちろん、カロチン、ビタミンCが豊富です。ビタミンCは粘膜を強くし、風邪の予防に効果的です。

●旬の時期と選び方
12月~2月ごろ。葉柄が短く、厚めでピンとしたものを選びましょう。葉は小ぶりなもののほうが柔らかいです。全体を霧吹きでぬらし、保存袋に入れて根を下にして冷蔵庫の野菜室で保存すると長持ちします。

春菊

●栄養は?
カロチン、ビタミンCが多く、がん予防や肌荒れに効果があります。春菊の香りは独特の香りがあり、この香りは自律神経に作用し、胃腸の動きをよくしたり、痰をきりせきを静めるなどの効果があります。

●旬の時期と選び方
11月~1月ごろ。葉先まで緑色が濃く、みずみずしいものを選びましょう。茎があまり太くなく、根元から葉が密生していて伸び過ぎていないもののほうが、柔らかくておいしいです。

ごぼう

●栄養は?
セルロース、リグニンなどの食物繊維を含み、整腸作用があります。食物繊維は大腸がんの予防や、コレステロールを抑えて動脈硬化を防ぐはたらきがあります。

●旬の時期と選び方
11月~1月ごろ。泥つきで、太さが均一(10円玉くらい)でまっすぐなものを選びましょう。ひびやシワがあるものは避けるとよいでしょう。